配当利回り4%を超えた「かんぽ生命」を配当金目的で買うか
かんぽ生命の不正販売問題が波紋を広げ続けており、ここ最近は株価も下げ止まらない状態となっている。
その一方で、株価が下落しているため、かんぽ生命の配当利回りが上昇し続けている。
かんぽ生命はもともと配当利回り3%を超える高配当株だが、株価が下落したことによって配当利回りが4%を超える水準まで上昇しているのだ。
配当金は何もしなくても投資家が保有している株式から得ることが出来る、本物の不労所得なので、配当利回りが高い銘柄を銘柄を保有することで資産家として不労所得を増やすことは出来る。
そのため、高配当株を選好している投資家の場合はより高配当な株を探して投資をするケースも多い。
しかし、いくら配当利回りが高くても、継続的に配当金を支払ってくれないのではその株を買う意味は薄れてしまう。
というのも、高配当株に投資をする場合はできるだけ長期間株を保有して、たっぷりと配当金を貰ったうえで大きなキャピタルゲインを得ることが出来る形が最も望ましい。
しかし、配当金が減額されたりすると株価は暴落してしまう可能性が高いので、高配当株であっても継続的に配当金を支払ってくれない可能性がある銘柄の場合は要注意だ。
かんぽ生命の配当金は今魅力的なのか
かんぽ生命の不正販売に関する問題は日を追うごとに大きくなっていて、最近では内部告発的なものも増えてきている。
かんぽ生命はもともとが民間会社ではなく、いまだにお役所的な体質が残っているにも関わらず民会会社として利益追及をしなければいけない、という少し特殊な立ち位置にある会社だ。
そのため、内部では販売員たちと上層部の間でかなりギャップがあるということが、最近の内部告発的報道からはよく伝わってくる。
しかし、恐らく問題の根本は少子高齢化でそもそも保険契約者の確保が難しくなってきており、外資系も含めて他社との競争が激化していることだと思う。
昔であれば、「ああ、かんぽさん入っておけば安心ね」という状況だったのが、保険商品が乱立している現状では、営業員の営業力や商品力がかなり問われてくる。
そのため、販売員たちはノルマの達成に苦慮し、その結果現状のような事態が勃発してしまっているのだ。
そして、恐らくこの問題は保険契約の減少という形で業績面に影響を与える可能性があるので、プールしている保険料を運用して利益を出しているかんぽ生命の業績面にも影響してくる可能性があるだろう。
そういったことを考えると、現状配当利回りは上昇しているのだが、継続的な配当金の支払いという意味では、かんぽ生命の配当利回りは4%を超えているが、非常に魅力的かというと微妙な感じがするね。
暴落てしている株は買いなのか?
高配当株投資家であれ、成長株投資家であれば、出来るだけ安く株を仕込んで高値で売りたいという欲求があるのは当然のことだ。
なぜかというと、株式投資の中で最も大きな利益をもたらしてくれるのは、やはり銘柄の値上がり益であるキャピタルゲインだからだ。
当然、配当金も非常に魅力的な不労所得ではあるのだが、資産の拡大に一番大きく影響してくるのはキャピタルゲインだと言ってもいいだろう。
そのため、暴落している株を見ると、「過去の株価を確認すると、もしかしたら上がるかも」と思って株を買いたくなるケースも多い。
というのも、チャート等を見ているとその価格まで株価が戻りそうな気がするからなんだが、それだけを見て投資を行うと痛い目に逢う可能性がある。
なぜかというと、過去と現在でその企業を取り巻く環境は変わっていることが多く、場合によったら同じ企業ではあっても全く別の会社になっている可能性があるからだ。
そのため、現在かんぽ生命の株価は下落しており、何となく下落しすぎれば上昇するような気もするが、もしも投資を行う際には今後も配当金を継続して支払えるか等の要素を考えて買う必要があるだろう。
かんぽ生命は政府の売り出しも予定されているので、その辺もきちんと考えて投資するのかどうかは判断した方がいいだろうね。
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