高配当銘柄が続出しているJリートの今後の配当金について
ここ最近のコロナショックによる株式市場の暴落により、個人投資家たちに人気が高いインカムゲイン銘柄であるJリートの価格が低迷を続けている。
それは、下記の記事でも書いた通りだ。
ホテル系のJリートを筆頭に、「不動産」という景気に左右されやすいタイプの資産を保有しているJリートは、現在のコロナショックによって経済活動が瀕死の状態である環境下では、もはや利益を生み出すのが困難と判断されているケースもある。
もちろん、それは一部のJリートであって、住宅系のJリートや介護施設を保有しているJリートは簡単には業績が悪化しないかもしれないが、それでも資産価格の下落圧力からは逃れられないだろう。
最近では、地銀などのJリートを保有していた機関投資家たちもJリートに見切りをつけて売っているような状況なので、かなりの売り圧力がかかっているような状況だ。
現在、いったんは株式市場の回復とともに底値から株価が回復気味のJリートだが、今後企業業績が発表されてその悪化が凄まじいものとなり、さらには失業者が増えたり、倒産する企業が増えてくるとJリートにはますます逆風が吹くことになるだろう。
そんなJリートに投資をしている人のほとんどは、Jリートが保有する不動産から生み出される配当金を目的としているケースが多いと思うのだが、今後Jリートの配当金はこれまで通り維持されるのだろうか？
今現在はJリートの株価が下がり、高配当銘柄が続出しているような状況なので、この点については検討してみる価値はあるだろう。
不動産から生み出される利益は減り続ける可能性が高い
これは、あくまでもコロナウイルスが収束しなければ、という前提の話だが、このままいくとJリート全体が生み出す利益は激減し、配当金の額も減っていく可能性が高い。
というのも、現在はここ日本の首都である東京が緊急事態宣言下にあり、他の都市でも緊急事態宣言が適用されているような状況だ。
さらには、ここ最近は自主的に緊急事態宣言をする県も増えてきており、日本経済はまさに停止寸前だと言っていい。
そのため、人々が移動したりすることにより価値を生み出す不動産の価値は、今現在減っている過程にあると言っていい。
出張や旅行が激減しているので、現在進行形でホテルの収益は激減しているし、さらには商業施設の利用も縮小している。さらには、今後さらに景気が悪化すると下記の記事で書いた通り家賃を支払えない人も多くなってくるので、その場合は住宅系のJリートにも多少の影響はあるだろう。
このように、今現在はJリートが保有する不動産が生み出す利益は減少するしかないような状況下にあり、コロナウイルスの問題が収束しない限りは、Jリートの配当金はじわじわと減少していくだろう。
個人的には、ホテル系のJリートは本当に甚大なダメージを負うのではないかと心配している。
現物不動産も投げ売りが起こる可能性はある
さて、今現在は凄まじいくらいの勢いでコロナウイルスの感染拡大により、経済活動がストップしているような状況なのだが、経済活動がストップするということは、「お金」の流れが止まるということだ。
お金の流れがストップしてしまうと、それまで銀行から融資を引いて不動産を買っていた投資家たちに流れ込むお金が詰まってしまい、毎月の返済が不可能になったりする。
その場合は、保有している不動産を投げ売りしたり、ということが行われる可能性が非常に高いので、不動産がたたき売り状態になる可能性がある。
今回のコロナショックでは、個人事業主や小規模法人が大ダメージを負う可能性が高いのだが、そういった投資家たちが昨今の好景気で不動産を大量に保有しているからだ。
なので、現金を保有している投資家にとっては、不動産へ投資するチャンスが巡ってくるかもしれないと思っている。
ただ、その場合も先の経済環境の見通しが厳しいと考えるのであれば、銀行から融資を引かずにできる限りは現金で買った方がいいんだろうね。クラッシュしたくなければね。
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