NTTドコモは配当利回り4%超の高配当株
高配当株は定期的に株主に配当金を支払ってくれるので、保有していて株主になっている実感が最も湧いてくるタイプの株式だ。
高配当株の場合、頻繁に売ったり買ったりするのではなく、基本的には保有しっぱなしで定期的に配当金を受け取ることを目的としている人が多い。
最近は日本企業も株主還元に目覚めてきており、日本株でも配当利回りが4%を超えるような高配当株が散見される。
その中でも、昔から株主還元が手厚く、日本を代表する高配当株の一つに数えられてきたのがNTTドコモだ。
NTTドコモは、高配当株投資家でなくても、日本国民であれば誰でもその名を聞いたことがある大企業だ。
NTTドコモの事業は通信事業が中心となっており、現在では完全に国民にスマホが浸透し、多くの人々がスマホに依存した生活を送っている。
そのため、ドコモの収益源である通信事業は盤石かに思えるのだが、最近ではその中心事業に様々な逆風が吹いている。
そのため、今後も今まで通りに利益を上げて株主に高い水準の配当金を支払い続けてくれるのかが注目されている。
携帯料金の値下げ圧力でNTTドコモの事業は苦しい?
昨年、政府が携帯キャリア大手の携帯電話料金が高すぎる、という発言をしたせいでNTTドコモやKDDI等の株価が大きく下落した。
スマホはもはや国民のライフラインとなっており、生活必需品レベルで必須のものとなっている。
そんなスマホ料金が高すぎると、国民の家計に大きな影響を与えてしまうことを懸念したのだろう、民間企業に対して政府からの値下げ圧力がかかっているのだ。
日本の携帯電話の料金は先進国の中でも相当に高水準なので、国民たちとしてはこれは非常に嬉しいことだ。
一方で、ドコモは6月から料金を最大4割値下げしたプランを提供開始しており、携帯事業への影響はかなり大きいだろう。
NTTドコモは、2019年の業績を2018年度でマイナスとなる予測を出しているが、5G等への先行投資等もあるが、携帯料金の値下げもかなり影響しているのではないだろうか。
しかも、これまではNTTドコモ、KDDI、それからソフトバンクの3社で独占していた市場に楽天が今秋参入してくることになっている。
その際のインパクトがどの程度かは、今のところ未知数だが、ある程度の影響があるのは確実なので、NTTドコモの通信事業を取り巻く環境は以前よりも悪化していると言っていいだろう。
dポイントと金融決済が成長中
NTTドコモも通信事業だけに力を入れていると事業全体が先細りしていくことは分かっていて、dポイント事業と金融決済事業に力を入れている。
dポイントは最近、楽天スーパーポイントと同様にTポイントの独壇場だったポイントサービスに切り込んできているポイントサービスで、2018年度は前年度と比べてdポイントカードの登録者数が約1.5倍と驚異的な伸びを示している。
また、スマホを利用した金融決済にもドコモは力を入れていて、金融決済事業を含むスマートライフ領域の利益も業績予測を上回る伸びだったので、新領域事業の育成は順調に進んでいるようだ。
KDDIが先日カブドットコム証券に出資したことが話題となっていたが、もはや通信事業だけでは先細りしていくというのは、通信会社の共通認識だ。
そのため、NTTドコモの業績が今後どうなっていくのかは、現在急ピッチで進めている周辺事業がどの程度成長するのかにかかっているだろう。
通信事業については、日本が少子高齢化社会となっていき、市場自体は縮小していくことが予測されるので、まだまだ通信事業で稼げるうちに周辺事業の収益性を上げていく必要がある。
今後、NTTドコモが今まで通り配当金の増配を行ったり、自社株買いで株主に報いたり出来るのかは、周辺事業をどれだけ伸ばしていけるのかにかかっていると言っていいだろう。
そのため、NTTドコモの株を買う際は、決算資料等でその当たりを確認しておいた方がいいように思う。
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