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【毎月50万円】毎月50万円の宙づり広告が大炎上【低賃金国日本】

毎月50万円の宙づり広告が大炎上

阪急電鉄が運行する車両内の宙づり広告が炎上している。

炎上しているのは、「はたらく言葉たち」という書籍から集めた言葉を宙づり広告にしたもので、

「毎月50万円もらって毎日生きがいのない生活を送るか、30万円だけど仕事に行くのが楽しみで仕方がないという生活と、どっちがいいか」

という内容の広告に対して、「俺たちは30万円も貰ってねえ!!」といった感じで苦情が寄せられ、6月10日をもって同企画は中止されることになってしまった。

日本の平均年収は420~430万円程度なのだが、それはあくまで「平均」なので、これよりも低い年収で働く人々も当然いる。

仮に月30万円稼いでいたと仮定すると、年俸制の場合は360万円、ボーナス制度がある正社員の場合だと400万~450万円程度の年収となる可能性が高い。

そのため、月30万円はストレスまみれで働くサラリーマンたちが実際に稼いでいる月収と同額程度の場合も多い。

そして、そういったサラリーマンたちは「行きたくない仕事」でお金を稼いでいるケースも多いので、今回のような炎上が勃発したのではないだろうか。

労働者の賃金が以上に安い国ニッポン

以前、中国企業のファーウェイが新入社員に40万円の月給を支払うと発表して話題になっていたが、通常の日本企業では大体新入社員の月給は20万円前後だ。

また、コンビニ等の時給を確認すると、いまだに800円台で設定している場合も多い。

時給800円だと8時間働いたとしても6400円なので、1日働いても携帯代をギリギリ稼げるか稼げないかというレベルだ。

日本企業の場合、年功序列が実際はまだまだ維持されているため、若者の給与は低く設定される傾向にある。

おまけに、会社に入っても中々昇給もしにくく、一生懸命働き続けたにも関わらずまったく給与が変わっていないというケースもある。

それにも関わらず、日本企業は顧客に対して異常に手厚いサービスを提供することに心血を注いでいるので、サービス残業や過酷な労働をさせまくる。

そのため、日本中のサラリーマンたちは禿散らかし、最後はボロ雑巾のような姿となって引退の日を迎える。

これから日本の労働者はさらに過酷な環境に置かれる

そんなバックボーンがあるため、今回の宙づり広告は「一般的な感覚からかけ離れている」として批判が殺到したのではないだろうか。

ところで、今後ここ日本で労働者たちを取り巻く環境が良くなるかというと、その可能性は限りなくゼロに近い。

もっと正確にいうと、労働者たちが実際に使うことが出来る「可処分所得」はどんどん減っていくに違いない。

というのも、誰でも知っていることだが、今後高齢者が激増していくことが確実なここ日本では、年々社会保障制度を維持するために国民たちに重税を課すしかないからだ。

例えば、今秋に予定されている消費税なんかもそうで、今回は10%に増税されるが、恐らくはその後も段階的に税率は上がっていくだろう。

そして、最近はトヨタの社長が「終身雇用を維持できない」と発言したことからもわかるように、会社が社員の面倒を見切れなくなっている。

おまけに、ようやく日本企業も株主還元に取り組み始めているので、従業員に支払うお金を節約して株主に還元するお金を増やしている。

こういった前提を踏まえると、日本の労働者たちが手に出来る賃金は減っていき、税金やインフレなどによって可処分所得も減っていくことが予測される(実際に交換出来る価値の減少という意味で)。

つまりには、日本の労働者たちを取り巻く賃金環境は平均的にはよくなるわけがないのだ。

これからの労働者は工夫するしかない

日本の労働者を取り巻く環境を考えると、今後は「昭和的」な従来の働き方を続けていると、本当にボロ雑巾状態で引退の日を迎えてしまう可能性が高い。

「昭和的」な働き方とは、会社の指示に従い馬車馬のように働く働き方のことだ。

サービス残業も厭わず、会社に言われたことにはすべてYESと頷き、人生のすべてを会社に捧げる。

昭和から平成の最初の頃にかけては、こういった働き方で会社に忠誠を誓っていれば、会社が最後まで人生の面倒を見てくれることが期待出来た。

しかし、もうとっくの昔にそんな古き良き時代は終わっていている。にも関わらず、前時代的な働き方が今だによしとされているのも事実だ。

ただ、そんな風に働いてもすでにサラリーマン自体が無理ゲーになっているので、自分の未来は自分で何とかするしかない。

専門的な資格を取っておく、英語をマスターする、株や不動産などの資産を買ってインカムゲインを得る、SNSを頑張る、ネットビジネスをやる、などなど、会社に依存しない自分の能力や稼ぐ力を伸ばしておく必要があるのだ。

そういった工夫を加えていかないと、今後はかなり苦しいだろう。

もはや労働者であっても、自分の労働力や価値をいかに伸ばしていくかという経営者的な観点が重要になっていく可能性が高いだろうね。

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