逃げろ!!早く逃げろ!!
FXをやっていたころ、ドル/ユーロの為替ペアの取引で、ユーロが劇的に下がっていたことがあった。
その時25倍というMAXレバレッジをかけて取引を行っていたおいらは、自分が取っているポジションとは逆方向に為替が動いていく様子を呆然と見つめていた。
早く損切りをしなければ、いや、だけどもしかしたら逆方向に動くかも。
そんな感じでずるずるといき、結果的にそれまでの儲けを吹っ飛ばす凄まじい損失を出してしまったことがある。
当然、おしっこは無制限でもらしっぱなしで、10分に1回ママに電話してしまうような有り様だった。
まさにコツコツドカン!!だ。
このとき、為替の恐ろしさとレバレッジの恐怖を嫌というほど思い知らされた。
最近の中国人民元の凄まじい下げっぷりを見ていて、何となくその時のことを思い出した。
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為替市場で今、中国人民元の対ドルにおける下落が市場関係に衝撃を与えている。
その下げっぷりは凄まじく、7週間連続で下げ続けて10年以上つけていない安値水準まで値を下げている。
現在は1ドル=7元のレートだが、これ以下の水準まで下げれば元安がさらに加速し、実体経済にも大きな影響をもたらしかねない状況だ。
対ドルでの元安が進んでいる理由は色々とあって、アメリカとの貿易戦争で中国経済が悪化するかもしれないこと、ドルの金利が上昇していること、中国政府が緩和政策をとっていることなどが挙げられる。
おいらが思う現在の世界経済のリスク、つまり株価崩壊につながりかねないファクターとして考えられるのは、ドイツ銀行の破綻、中国経済の崩壊の二つが挙げられると思う。
他にも色々あるだろうが、発生確率がある程度あって、起こった場合にメガトン級の衝撃をもたらしそうなのはこの二つだと思う。
アメリカ経済だけを見ていると、本当に好調そのもので、マジでジャイアントブル相場が始まってるんじゃないかと思ってしまうが、この二つの問題が爆発してしまえば、それも水泡に帰してしまうかもしれない。
中国株式市場も現在絶賛暴落中で、上海総合指数は節目の3000ポイントを余裕で割り込んでしまっている。
2015年の夏と2016年の年初に中国発の世界同時株安が発生したが、中国経済が本格的に利セッション入りしてしまえば、その時を超える暴落が発生する可能性もあるだろう。
何と言っても中国は世界第二位の経済大国だ。
以前は日本がその座にあったが、圧倒的な内需やパクリではあるが次々とイノベーションを導入し、優秀な人材が育っている中国は今では立派な世界のNO2だ。
もしもその中国の経済が崩壊したらどうなってしまうのだろうか?
基本的に今の経済は、すべての国々の経済が数珠のようにつながっている状態なので、一つの国の経済が崩壊してしまえば、小なり大なり他の国にも影響が及ぶ構造となっている。
ましてや、中国はリーマンショック後にそのありあまる内需を背景として、世界経済をけん引してきた超大国だ。
その国の経済が崩壊してしまえば、その後の株価や経済情勢がどうなってしまうのかは簡単に想像できるだろう。
ただ、株価が下がるのはわかっていても、どこまで下がるのかというのは予測が非常に難しい。
2月頃に米国の長期金利が上昇して、「高配当株は終わった」と言われて株価が暴落していたが、現在は普通に息を吹き返している。
でも2月の時点でこんな短期間で高配当株たちが息を吹き返すと思っていた人はあまりいないのではないだろうか?
それが例え市場のプロであってもだ。
このことが、市場での値動きを予測することの難しさを物語っている。だから、もしも20%くらいの下げを見込んでいたとしても、余裕で50%下げたということも普通にあり得ると思うのだ。
ピーターリンチの著書において、1980年代にバロンズの座談会で著名なファンドマネジャーが集まったとき、起こるか起こらないか不明なリスクについて皆心配していた、という記載があったように思う。
しかし、その頃に株を広く選別して買って今まで持っておけば、相当な金持ちになれていたはずだ。
その辺を考えると、人間はいつでも何か心配をしたがる生き物で、その心配事のほとんどは心配をする必要のないものなのかもしれない。
ただ、ITバブルの崩壊や、リーマンショックなど異次元な下落がたまに市場を襲うのもまた事実だ。
だから、過度に心配する必要もないんだろうが、一応現金比率をある程度のレベルで保っておくとか、ニュースに目を光らせておくなどして、普段から注意を払っていたほうがいいのだろうとは思う。
実際にFXで大きな含み損を抱えたときの経験からいうと、人間というのは自分で思っているよりもメンタルが弱い生き物だ。
だから、おいらの場合はしょせん自分はその程度の者だと思っているので、引き続き暴落時の対策については策を講じていきたいと思っている。
何が正解なのかは時間が経過してみないと分からないが、メンタルを安定させておくことはクオリティオブライフに必要不可欠な要素だからね。
誰も毎日株価を気にして、歯ぎしりをしながら生きていたいとは思わないだろう。
そういう意味では、配当金は株価が下げてももらえるという安心感があるので、配当を支払わないグロース株にはいまだに手を出せずにいるんだよなあ。
無配のグロース株の場合、企業内で利益が再投資されているので配当金をもらっている以上に意味があるという意見もあるが、やはりおいらは現金派だね。
その再投資が金をさらに生むのか、またそれによって生まれた金=利益が市場に評価されて実際に株価が上がるのかは可能性とすると50%だ。
企業内再投資によって利益を上げても、それが市場に評価されない場合もあるからね。
しかし、配当金であれば100%の確率で現金が手に入るので、やはり魅力的ではある。
それにしても、最近は為替市場も長い間続いてきた、リスクオフ=円高の流れが崩れつつあるように思えるね。
それが何を意味するのか...。
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