「クスクス、じゃあ、駅についたらお寿司たべようよ」
「はは、店が開いているといいね」
となりのシートに座る若いカップルが、たのしげに会話する声が聞こえてきて、中々眠れない。
年末に帰省するための新幹線の切符を買うのを忘れていたため、結局グリーン車の切符を買うことになったのだが、割高な分シートも広いし、静かでゆっくり休めると思っていたのにとんだ誤算だ。
「明日は温泉だね」
「カウントダウン楽しみだね」
女の声が耳にうるさい。
私は明日ひとりで実家の浴槽につかり、明後日はひとりでNHKを見ながらカウントダウンをする予定だ。
最近よく、海外のセレブを真似たい木っ端芸能人が、環境問題を何とかしたいだとか、世界平和がどーたらとか抜かしているのを目にするが、まずは私のこの現状をどうにかしてくれないだろうか?
私に女をあてがうために新宿駅で募金活動をして1億円くらいを集め、そのお金で深田恭子か磯山さやかとハワイ旅行に行けるという慈善企画を私のためにやってくれないだろうか。
20代の若いカップルがたのしそうにしている横で、ひたすら陰鬱な顔をしながら缶ビールを飲み、異常に硬いサラミを口の中でかみ砕きながら、眠りにつこうとしているアラフォーの男。
あんまりにも悲しすぎる。
悲しさに耐えきれず、必死で眠ろうとしていると、横からスマホの音がイヤホンから漏れているのか、ユーロビートのような音が聞こえてきて眠れない。
この野郎...。
私の怒りは沸点に達してしまった。となりのシートの不快なカップルだけならまだしも、さらに横の席からも眠りを妨害されてしまうとは。
思い切って横を向き、大きな声でこう言ってやろうと思った。
「ここはグリーン車だぜ?ちょっと音下げろよ!!!」
ー怖いのでやめておいたー
さて、新幹線の中での悲劇はこのくらいにしておいて、おいら、人生で初めてグリーン席というものに乗ってみた。
冒頭でお話したとおり、帰省時のラッシュをなめていたせいで、新幹線の指定席を取り忘れていたので仕方なくグリーン車にしたのだが、実際乗ってみて思ったのだが、グリーン車はメチャクチャ快適だ。
横のオッサンのイヤフォンからの音漏れや、となりのシートのカップルが気になって眠れなかったので、PCを取り出してブログの作業をしていたのだが、グリーン車は横との距離が広いので、快適に作業をすることが出来た。
ひじ掛けのところにコンセントがあるから、バッテリーの充電も全く気にしなくていいしね。
以前、ホリエモンこと堀江貴文氏が、「移動は全部タクシーでする。なぜならタクシーに乗っている時間に仕事のことを考えたり、作業をしたり出来るので、結果的に費用対効果はこちらの方がいい」ということを言っていたが、新幹線の中で作業をするのなら、断然グリーン車の方が効率はいいだろう。
グリーン車の料金は区間にもよるが20%程度割高だ。だけど、ネットビジネスを本格的にやっている人であれば、例えば2~3時間程度の時間を新幹線に乗って過ごすと仮定すると、割増料金をはるかに上回る費用対効果を得ることが出来る可能性があるだろう。
要するに、その2~3時間で稼げるお金が、グリーン車の割増料金を上回る可能性があるということだ。2~3時間で書いた記事がバズッたり、その記事によって成果型アフィリエイトの成績が上がったりすれば、あっさりと割り増し料金くらいは回収できてしまうだろう。
日本人は貯蓄というと、ひたすら節約をしてお金を貯めることをまず思い浮かべるが、それはそれで大事なのだが、真の貯蓄とは、お金ではなく時間を節約することによって効率的に人的資本を活用し、それによって得た収入で自己増殖していく資産を増やすことによって初めて実現出来るのではないかと思った。
おいらは今年投資ブログ(投資をやっている人の日記、というレベルだが)を始めたのだが、ネットを通じた副業をやってみてその点について意識が変わった。
というのも、インターネットビジネスの世界は、「労働時間=収入」ではなく、「最適化=収入」という図式が成り立つことに気づいたからだ。
どういうことかというと、アルバイトや会社員の場合、大体は時間給や月給によって収入額が確定し、ある一定の時間働けば決まった収入がもらえるようになっている。
一方で、ネットビジネスの場合はどれだけ時間をかけて頑張っても、ユーザーに興味を持たれなければ1円も収入が入ってこないという悲劇が発生する。
そのため、ネットビジネスの事業主はユーザーに興味を持たれるコンテンツを作成するために、サイトやブログをそれらのユーザー向けに最適化する必要がある。
コンテンツが一度最適化されるとどういうことが起こるかというと、あまり手間をかけなくてもユーザーを集めることができ、少ない労力で最大化した収入を得ることが出来る。
それは、更新数が同じくらいでも、人気サイトとそうでないサイトでは収入額に天と地くらいの差があることからもよくわかるだろう。
そのため、ネットビジネスの場合は、時間給を得るために労働するのではなく、コンテンツを最適化するために時間を割くことが一番重要なのだ。
この辺が、時間労働者と事業者であるネットビジネスオーナーの違いなのではないだろうか。
ところで、最近は時間労働者であったはずのサラリーマンも、自身の行動を業務に最適化することで収入の増大を実現しなければならないという世の中になってきている。
要するに、成果報酬制が徐々に日本のサラリーマン社会にも浸透してきているのだ。
いくら頑張っても稼げない人もいれば、あんまり頑張っていなくても成果をだすので収入を大きく増幅させる人もいて、それは一見不公平だが、日本の生産性が先進国で構成されるG7の中でも最悪なことを考えれば、むしろ喜ばしいことなのかもしれない。
日本の資本主義は戦後独特な発達の形を遂げ、資本主義の要である株式会社にしても、株主ではなく従業員たちに報いるようなモデルを作りあげてきた。
そのため、日本企業は著しく株主還元意欲が低いと言われてきたのだが、「労働時間=収入」の方程式が崩れてきたことで今後企業の生産性が向上していき、外国人投資家たちの圧力等によって日本企業の株主還元意欲は向上していく可能性が高いと思う。
実際、日本企業はアベノミクスで下駄をはかされているとはいえ、過去最高の利益を計上して、株主に支払う配当金も過去最高を記録している。
今後、さらに「労働時間=収入」の方程式が崩れていった場合、さらにこの傾向は顕著となる可能性があるのではないかと、個人的にはそう思っている。
そうなると、大多数の従業員たちは搾取され、一部の出来る社員たちは少し報酬が増え、そして株主が肥えるという構図が完全に完成するので、今後の社会において豊かになりたければ、もはや投資は必須事項だと言えるのかもしれない。
たぶん、アメリカではそれがより顕著だからこそ、投資が盛んで、その結果株式市場が発展し続けて世界最大の市場となっているのではないだろうか。
そして、長者番付に載っているアメリカの金持ちのほとんどが株式を大量に保有していることを考えると、やっぱり一番最適な投資先は株式への投資だなと思う。
グリーン車の中で眠れなかったので、こんなことをグダグダ考えていたのだが、たぶん、「労働時間=収入」という方程式が完全崩壊し始めているということは、皆さんも意識しておいた方がいいのではないだろうか。
まあ、工夫しないと生き残ってはいけない、結構厳しい時代に日本も突入してしまっているということだね。
しんど...。
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