配当利回り5%の不労所得を生み出す高配当株を買うのか
配当金という不労所得を生み出す高配当株は、虫たちに蜜を提供する花に似ていて、生命の源ならぬ経済の源となっている「お金」を投資家に供給してくれる。
蝶が花の蜜なしでは生きられないのと同様に、人もまた「お金」なしでは生きることが出来ない。
配当金という不労所得を生み出す資産である高配当株は、そういった意味で考えると生命力に満ち溢れた野生の花に似ている。
しかし、野生の花にも短期間に大量の蜜を供給するものと、長期間微量でありながらも蜜を提供するものがある。
高配当株の場合も、一瞬だけ配当利回りが上昇して高配当株となったものの、その後減配したり無配に転じたりして、お金の供給が途絶えてしまう株も存在する。
投資家としては、無限に蜜を提供してくれる花と同様に、長期間配当金を支払ってくれる銘柄を保有したいと考えることは当然だ。
いっぽうで、配当利回りが5%以上と高配当であっても、最終的に配当金の支払いが途絶えてしまう株であれば保有することはためらってしまう。
現在、配当利回りが5%を突破しているキヤノンの場合は、いったいどちらに当てはまるのだろうか?
配当利回りが5.7%を突破したキヤノンの業績
キヤノンといえば、日本株を代表する高配当銘柄であり、配当金を投資家たちに支払い続けてきたグローバル企業だ。
レーザープリンターやデジタルカメラが主な製品群だが、それらの製品は以前までは市場を席捲していて、キヤノンは安定して好業績を叩き出せる企業と評価されていた。
しかし、現在ではデジタル化の推進によりペーパーレス化が進んでいる影響で、プリンターの需要が落ち込んでいるし、スマホカメラの進化によってデジカメ市場も落ち込んでしまっている。
おまけに、為替が円高に振れていたり、米中貿易のせいで産業機器の需要が落ち込んでいるせいで、今季のキヤノンの業績はかなり落ち込んでしまっている。
そのため、キヤノンが支払う配当金額の維持に不安を感じている投資家も多いのか、キヤノンの株価は相当に落ち込んでおり、現在では2700円台まで下落してしまっている。
そんなキヤノンだが、現在の配当利回りは5.7%ときわめて高水準なので、高配当株を選好する投資家としては投資してみたくもなる。
この場合、どのように考えて投資判断をするべきなのだろうか?
配当金の支払いが継続される可能性を考えて投資をする
キヤノンに限らず、高配当株に投資する際に重要なのは、前項に書いた通り配当金の支払いが継続するのかどうか、という点だ。
なぜかというと、配当金の支払いに疑問符がついた瞬間、高配当株というのは株価が著しく下落してしまい、配当金をきちんと支払ってもらったとしてもおっつかないくらいの損害を食らってしまうからだ。
なので、その点はきちんと確認しておく必要がある。
その際重要な指標は、なんと言っても配当性向で、あわせてその企業の株主還元に対する姿勢もきちんと確認しておく必要があるだろう。
配当性向とは、利益のうち何割を配当金などの株主還元に回すのかという指標のことだが、この割合が高すぎると、配当金支払いの継続に疑問符がついてくる。
そして、投資対象のその企業が、これまでどのような株主還元姿勢をとってきたのかを確認することも重要だ。
赤字でタコ足配当でも配当金を支払っていたのか、それともすぐに減配を実施していたのか。
そういった点を総合的に勘案したうえで、キヤノンのような業績が悪化している株を配当金目的で買うのかは検討するべきだろう。
そうしてきちんと検討をしておかないと、いざ減配などが実施されたときにパニック状態となってしまうので、きちんと確認をしておくことは非常に重要だと言える。
ちなにみに、キヤノンはかなり株主還元姿勢が強い企業なので、今後配当金の支払いや自社株買いがどうなっていくのかは、個人的には興味深いところだ。
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