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配当利回り7%超!!完全放置のJリートが超高配当資産化している

雌牛からミルク/雌鶏から卵

株が一株/一株から配当

果樹園から果物/蜂からはちみつ

株がたくさん/たくさんから配当

これら1節ごとの言葉の対比から、みなさんは何を感じられるだろうか?

これは、ジョン・バー・ウイリアムズ著の「投資価値理論」という本で語られている対比で、おいらはジェレミー・シーゲル著の聖書である「株式投資の未来」でこれらの1節に出会った。

分かりにくい冒頭で申し訳ないが、これらの言葉から感じたのは、自然界でも株式市場でも、無限に蜜(配当)を生み出すものを保有することが、富を手にする一番の近道だということだ。

貨幣経済が発達する前の社会では、ミルクや卵を生み出す家畜、そして蜜を生み出す蜂や、果実をもたらす果樹園が富の象徴だった。

そして貨幣経済が発達した現代では、金を生み出すものこそが資産と位置づけられている。

長者番付に載っているような富豪や、取引先の金持ちの社長なんかを見ていると分かると思うが、彼らは現金などほとんど持たず、金が金を生み出すものばかりを保有している場合がほとんどだ。

不動産、株式、債券、事業資産などなど。

そういったものを保有しているので、金が金を増やし、結果として金持ちになっていく。

金持ちがよくフェラーリに乗ったりしているのを見て、「あんな維持費の高い車に乗って...」と、おいらのような庶民はよく嫉妬する。

しかし、フェラーリなどのワンオフ物に近い高級車と、我々が乗っている普通乗用車では、資産としての価値が全く異なってくる。

具体的に言うと、フェラーリは購入してから年数が経過しても中々価値が落ちないし、むしろ購入時よりもその価値が上がることさえある。

一方で、おいらが乗っているような普通乗用車は、購入後から直ちに減価償却が始まり、価値が下がっていく。

グーネットなんかの中古車市場サイトで、自分が数年前に買った車が新古車でどのくらいの価値で流通しているのかを確認すればそれがよく分かるだろう。

したがって、資産という観点では金持ちがフェラーリを保有することは理にかなっているのだ。

ちなみに、おいらが乗っているスーパーカーは、すでに時価が10万円という驚きの値付けとなっている。

「海に行こう」

「これで行くの!?」

そう言って、颯爽とドライブに誘ったにもかかわらず、おいらのスーパーカーのバンパーが凹んでいるのを見て躊躇されたことさえある。

あのとき、もしもおいらがZOZOの社長のようにフェラーリに乗っていたら、あっちから子犬のようにダッシュしてきて助手席に乗り込んでいただろう。

「g>r」の残酷な方程式がそこには存在していたのだ。

...。

クソ下らない話はとっととやめろ?

わかりました、それではそろそろ本題に入りましょう。

🍯

さてと、今回のタイトルである「7%の利回り」という文言を見て、きっと胡散臭えなと思われた方もいらっしゃるだろう。

最近、高金利通貨のトルコリラが爆下げしたことで、高利回り=ヤバいという方程式が完全に成立してしまったような気がする。

少し以前にシェアハウス事業者の倒産に絡む問題が大きく報道されていたが、投資家が高利回りを期待して金をつぎ込んだが、実際はシェアハウス事業は全然うまくいっておらず、最後はすべてを失い、莫大なローンだけが残ってしまったという結末だ。

ほかにも投資詐欺事件でよく取り上げられるワードでよく取り上げられるのが、「高利回り」「安定的な収入」の二つだ。

日本人は特にこの二つの言葉に弱く、以前は毎月分配型の投資信託という金融商品がメチャクチャ売れまくっていた。

ご存知の方がほとんどだと思うが、毎月分配型の投資信託とは、毎月一定の分配金を保有者に支払うというタイプの投資信託のことで、高利回りかつ安定的な収入を得ることのできる投資商品として大人気だったのだ。

「おじいちゃん、自分年金を作りましょう!!」

そんな甘い言葉で金融機関がガンガン売りまくっていたのだが、そのカラクリが明らかになった瞬間大問題となってしまった。

そのカラクリとは、支払われていた分配金は運用益、つまり投資することによって増えたお金だけで支払われていたのではなく、元本を取り崩した部分も含まれていたというオチだ。

要するに、預けたお金が増えて戻ってきていると思っていたら、単に預けた元本が戻ってきていたというだけという恐ろしいお話だ。

しかも、毎月分配型の投資信託は年1%超の高額な運用報酬を巻き上げられるうえ、分配金には所得税と住民税が課税される。

所得税と住民税の税率は20.315%だから、単に税金が差し引かれた利益部分と、元々自分が預けたお金が戻ってくるだけなのだ。

「オーブラザー、本当かい!?ブラボーだ!!銃を持ってこい!!」

陽気なブラジル人でさえ、このカラクリを知ったらきっと激怒するだろう。

もうね...こんな金融商品を設計すること自体がイカれてるとしか言いようがない。

しかも、それが信頼してる銀行の窓販で普通におすすめ商品として販売されていたんだぜ?

このことからも、「高利回り・安定収入」という言葉の危険性と、「投資は自己責任」という言葉の真の意味がよく分かるだろう。

しかし、いつまでもこんなヤバい商品が放置されておかれるはずもなく、ついに金融庁が警告を発したことで、金融機関が販売を自粛し始めるに至った。

そして、ファンド自体も元本を削りまくるタコ足配当を控えるようになったため、分配金の額が引き下げられていった。

そのため、毎月分配型投資信託の販売額は減り続け、そして解約が相次いだため資金流出に歯止めがかからなくなった。

その結果、毎月分配型投資信託に多く含まれていたJリートの買い手が激減してしまった。

買う人がいなければ値上がりもせず、Jリートは絶賛不人気金融商品の代表みたいな感じになってしまっている。

その結果、分配金の額は増額されているのに、価格が上昇しないという不思議現象が起きているのだ。

🐂

念のため書いておくと、リート(REIT)とは不動産投資信託のことで、投資家たちから集めたお金を不動産運用に充てることで利益を生み出すという仕組みで成り立っている。

もともとは米国で発明された金融商品だが、それの日本番がJリートだ。

Jリートの仕組みは普通の株式とは少し違っていて、株式市場に上場しているという点では普通の株式と同じだが、Jリートは儲けた利益のほとんど(90%程度)を投資家に還元するようになっている。

普通の企業が発行する株式であれば、儲けた利益のいくらかは設備投資等に充てる場合が一般的だ。

そのため、配当金に割り当てる割合が20%程度となっている場合や、無配の株であれば0%となっている場合もある。

しかし、Jリートの場合は儲けた利益のほとんどを投資家に還元する等の要件を満たすと法人税が免除されるので、その利益のほとんどを投資家に還元するようになっている。

したがって、値上がりを期待する商品ではなく、元々が利回りを期待する金融商品なのだ。

もう一つ付け加えておくと、不動産投資のお手軽番がJリートだと言われているが、投資する資産の性質としては全くの別物だ。

不動産投資が現物資産であるのに対し、Jリートは株式や債券等の有価証券と同じくペーパーアセットに分類される。

不動産は現物資産なので、固定資産税を支払い続けていれば、地震等で建物自体が損壊する場合を除いて、その資産が手元から無くなることはない。

しかし、Jリートの場合は発行体の経営が破たんしてしまえば、保有している証券は紙屑になってしまう。

いや、今では紙屑でさえなく、電子データが消えてしまうだけと言ったほうが正確かな。

その反面、Jリートは一つの物件だけではなく複数の物件を保有してリスクを分散化しているので、空室リスク等を通常の不動産投資よりも軽減できるというメリットがある。

よほどの経験や知識がある場合を除いては、数千万円単位の不動産投資を行うよりかはJリートを買った方がリスクは低いとおいらは思う。

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンとよく言われるが、おいらはエキスパート以外にとっては、結構ハイリスクな場合もあると思う。

それがローンに頼っているのであればなおさらね。

さて、そんなJリート全体での平均利回りは、現在約4%程度だ。

4%といえば、日本の金融商品の中では相当高利回りな部類に入ると言っていいだろう。

以前、世界規模で配当金が増額されているという記事を書いたが、それでも日経平均全体での配当利回りは2%弱だ。

何故こんなにJリートの利回りが全体で見ても高いかというと、前述したように買い手がいないからだ。

それに、日銀が出口戦略を模索し始めたため0金利政策も終わりを告げ、最近はついに金利が上昇し始めるかという局面に差し掛かっていることも、Jリートにとっては逆風となっている。

Jリートは投資家から集めた金の他に、銀行からのローンを組みまくることによって不動産を取得している。

そのため、金利上昇側面では借入金の利息返済で利益が圧迫されてしまうのだ。

株価が上昇する原理とは、基本的に魚市場の競りと同じで、高値が高値を呼んで株価が上昇する仕組みとなっている。

🐟

Aさんが10,000円出して買うと言ったマグロを欲しいと思ったCさんが、

「じゃあ、俺は20,000円出す」

と言って買おうとしたところ、どうしてもお店でマグロが必要だったDさんが、

「いやいや、おれは30,000円出すよ」

🐟

と言って競うことで値段が上昇していくのが、魚市場の競りだ。

株価もこれと全く同じで、「欲しい」と言って買う人がいなければ、どんなに素晴らしい株でも値上がりすることは無い。

したがって、大口の投資家が買いを入れず、金利上昇の影響を受けそうだから個人投資家にも人気の無いJリートは全然値上がりが期待できない。

その一方で、不動産市場の活況によりJリートの保有する資産の評価額は上昇し続け、さらに賃料の上昇や不動産売却益の上昇により分配金の額も増額され続けている。

タイトルで配当利回り7%超と書いたが、実際においらが保有しているいちごホテルリートの配当利回りは現状の投資口価格をベースにしても7%を超えている。

買った当初は配当利回り5%程度で、投資口価格自体は上昇しているので、普通で考えれば配当利回りは横ばいか少し下がるはずだが、それ以上に分配金が増額されているのだ。

これは、他のリートにもみられる現象で、間違いなくJリートの業績自体は上昇傾向にある。

だからと言って、「はい、全額Jリートにぶち込みましょうね、おじいちゃん!!」とか言うつもりはないが、そこまで忌み嫌われるような金融商品ではないように思う。

もちろん、投資商品である以上はJリートにも株式同様リスクは多々ある。

リートの指標の中にNAV倍率というものがあるのだが、これは株式でいうところのPBRのようなもので、下記の式で算出される。

NAV=保有不動産等の資産-借入金等の負債

NAV倍率=現在価格÷1口あたりのNAV

要するに純資産倍率のことで、大まかな基準でこれが1倍以下だと割安で、2倍くらいまでいくと割高という風に判断される場合が一般的だ。

ただ、割安だといいかというとそんなことはなく、基準価格を下回りすぎていると、投資ファンドなんかから狙われる可能性がある。

つい先日、Jリートのサムティ・レジデンシャル投資法人のNAV倍率が低いことに目をつけた投資ファンドが買収を仕掛けようとしたことがあった。

そのREITを丸ごと買い取った金と、そのREITが保有する不動産を売却した際に得られる金を比べてみて、後者の方が額が大きくなるので儲かると踏んだわけだね。

結局この買収は失敗に終わったが、なるほどそういうリスクもあるのかと勉強になった。

他にも、借入金の額が大きすぎると利息の負担が大きくなるとか、増資を頻繁に行われると当然ながら投資口価格が下がるとか色々リスクはある。

もちろん、Jリートの場合は地震によるリスクも考慮に入れておかなければならない。

しかし、そういったリスクを踏まえた上でも、現状の利回りを考慮すればJリートは魅力的な投資先だと思う。

だから、保有資産の一部として組み入れるかを検討する価値はあると思う。

ただし、個別のJリートを買う場合は利回りだけを見て買うのではなく、そのREITが保有している物件や、投資している不動産のタイプなどをきちんと調べてみてからにした方がいいだろう。

商業施設やオフィス・賃貸マンション等を投資先とする総合型、ホテルだけなど投資先を絞っている特化型など、一口にJリートと言っても様々なタイプがある。

そして、それぞれに投資している不動産に特徴がある。

それらを調べ、総合的に判断したうえで投資しないと、損をしたときに絶対に後悔してしまう。

おいらはホテル特化型のREITが安定してインカムを見込めるんじゃないかと思って投資しているが、それはインバウンドの勢いが今後さらに活発になり、次々と量産される退職者たちが旅行をしまくるので、ホテル需要はこれからも継続して見込めると考えているからだ。

それが正しいかどうかは別にして、何か金融商品を買う際は絶対に色々と自分で調べるべきだと思う。

米国株投資家の方々の中には、その会社の製品を実際に買って試している方もいらっしゃるが、あれは絶対に正しいと思う。

実際に製品を買って試してみたり、スーパーでその会社の製品がどの程度置いてあるのか調べることは非常に重要なことだ。

それで投資成績が劇的に上昇するのかどうかは別にして、そこには「自分で考え→行動し→投資する」という自己責任を構成するための一連のプロセスが存在するからだ。

投資が成功するかしないかは、極論を言えば50%の確率だと言えるかもしれないが、そうした自己責任による行動を重ねることによって、多少は勝利する確率を上げていけるのではないかと思う。

株式投資は本当に甘くはない。

実際にやってみて本当に思った感想がそれだ。ただ、思うのがやればやった分だけ有利になっていくゲームなのではないかとも思う。

投資は、最終的には経験がものを言うゲームなのだ。

それは、世の中に無数の職業があるなかで、70を超えた老人が若者をはるかに凌駕する実力を保っている職業が投資の世界だけだということからも明らかだ。

ウォーレン・バフェットやチャーリー・マンガ-は、すでに80と90を超えている超高齢者だが、本当の意味で会社に必要とされている。

日本企業でよくある会長職や、名誉顧問などは完全にお飾りで、雇っていても経済的意味をなしていない場合がほとんどだが、あの二人の場合は全く別だ。

会社自体が本当に二人の経験に基づく判断を必要としており、二人の判断によって会社の利益が左右されるのだ。

人間の肉体は年を追うごとに劣化していくが、脳だけは別で、使い続けることによってその真価を発揮していくそうだ。

そのため、経験値が高い投資家の方が総合的に見ると圧倒的に有利で、現役バリバリでやっている著名投資家の中には結構高齢者が多い。

そう考えると、天才的な判断力や分析力があれば別だが、おいらのような普通かそれ以下の者は、やはり経験を積んでいくしかない。

だから、おいらも投資の腕が一向に向上はしないが、経験を積み重ねることによって何とか少しでも勝率を上げていきたいと考えている。

もちろん、自己責任でね。

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