配当利回り4%超の関西電力は安定的に配当金を支払う銘柄なのか?
電力株と聞くと、昔であれば極めて安定的に配当金を支払う優良銘柄だというのが一般的な認識だった。
高配当株の場合、株を売ったり買ったりするよりも、じっくりと株を保有して敵的に配当金を受け取って資産を増やすことを目的にして投資をしている人が多い。
そのため、高配当株とされている企業に求めらるのは「安定的」に利益を出すことだ。
安定的に利益を出すためには、人々が必要不可欠としている商品やサービス提供し、市場を寡占化するのが最も有効な手段だ。
そういった株の代表格としては、米国株投資家にも人気があるタバコ銘柄が思い浮かぶが、日本株でいうと電力株も以前は安定的に配当金を支払ってくれる代表的な銘柄だった。
しかし、原発事故によって東京電力が大打撃を受け、株価が大暴落したことをきかけにして電力株に対する世間の見方が変わってしまった。
その後も各地で地震が相次いだ結果、原発に対する住民の不安の高まり等もあって、稼働停止となる原発が増えていき、電力会社の収益性は落ちていった。
そのため、原発に電力の多くを頼っていた電力会社の収益性は落ちていき、電力企業=安定というイメージは崩れ去ってしまった。
しかし、最近は原発の再稼働等もあり、徐々に経営が安定してきており、配当金の額も徐々に増えてきている。
関西の電力市場を支配する関西電力も、直近は増配傾向にあり、現状では配当利回りが4%を超えている。
電力市場は自由化により競争激化
以前であれば電力会社といえば代表的な寡占企業であり、通信企業と同じく市場から得られる莫大な利益を独占していた。
しかし、近年ここ日本でも電力自由化が進んでいるため、様々な業種の企業が市場に参入してきて競争が激化している。
競争が激化すると、寡占状態で巨額の利益を独り占めしていた頃と比べると、やはり収益性は低下してしまう。
おまけに、日本の労働人口は低下しており、製造業の拠点も国内から国外に移転が進んでいるため、電力の需要自体が減少するというリスクもある。
ただ、電力はクリーンエネルギーなので(実際は違うと思うが)、今後CO2を排出する石油資源の使用量が減ると自動車を動かすメインエネルギーになると期待されている。
自動車が消費するエネルギー量というのは相当なものなので、電気自動車が完全に普及したら、電力に対するニーズは長期的に安定する可能性があると思うね。
高配当株は安い時に買うべきなのか
現在、電力株は全体的に下落しており、そのため配当利回りが上昇しているわけだが、そういった株を買い集めるのは有効な投資戦略なのだろうか?
個人的には、高配当株は安い時に買うに限ると思うのだが、安いと思って買ったとしてもさらに株価が下がる可能性がある。
その場合、株を保有していられるかどうかは、その企業が長期的に利益を生み出し、配当金を安定的に支払ってくれるかどうかによる。
長期間株を保有していれば、株価が上がる時もあるし、下がることもある。
しかし、利益を生み出し続ける企業であれば、価値がずっと下がったままということは中々ない。
ネガティブ要素が忘れ去られれば、急に株価が上昇するターンに入るケースも結構多い。
自分が売ってしまったKDDIもそんな感じだからね。売らなければよかったのだが笑。
そのため、単に価格が下がっているから、という理由で株を買うよりも、長期的に配当金を支払ってくれる利益創造システムを持っているかどうかを基準にして買った方が高配当株投資は成功しやすいように思う。
安い時に買えば、その後値上がりする可能性もあるから、配当金を何度も貰い、おまけに最終的にキャピタルゲインを狙うという方法もあるからね。
それにしても...KDDIは売らなかった方がよかったな。
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