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IBMが意外とクラウド事業で健闘中

クラウドとは何か

最近、Amazonとマイクロソフトがクラウド事業で大躍進中というニュースや記事をよく見かけます。

一方で、高配当株好きに愛される「永遠の不発弾」も実はクラウド事業で結構頑張っているのをご存知でしょうか。

IBMといえばつい最近まで人工知能のWatsonが注目され、「永遠の不発弾」から「最高にHOTな銘柄」に変身しようとしていましたが、投資家の失望させる決算を連発してしまい再び株価は下落しています。

何よりも、世界最高の投資家であるウォーレンバフェット氏に見切られてからは株価が悲惨なことになってしまっています。

IBMといえばひと昔前であればIT界の巨人で、10数年前にただのEC企業であったAmazonがIBMの事業領域をこれだけ侵食してしまうことを誰一人として予測することは出来なかったでしょう。

現在新しいタイプのシステム構築技術であるクラウドコンピューティングとそれに伴う事業のシェアが世界中で拡大を続けています。それに対して古いタイプのシステム構築技術をメインに営業展開していたIBMの売り上げは減少し続けていました。

そもそもクラウドコンピューティングとは何かというと、クラウド(雲)の中にあるシステムを顧客である企業などが自社コンピューターと接続することで、クラウドの中にあるシステムやサービスを好きなように使うことが出来るというタイプのシステムのことです。

逆に古いタイプのシステムとは、その企業固有のシステムをIBMなどの事業者に作成させ、それを社内サーバーや子会社のサーバーで管理するタイプのシステムを指します。

クラウドを図にするとこんな感じでしょうか。※汚くてすいません。

自社システムを構築して自社のサーバー等で管理をする場合、維持費やシステム構築費など莫大な費用がかかってしまいます。大企業の社内システムなんかは作る段階で数百億円の予算が組まれる場合もあります。

これに対してクラウドサービスでは、一定の金額を支払えば企業が好きな時に好きなサービスを使用することが出来ます。自社サーバーを持つ必要もありませんし、社内システムの管理部門も大人数にする必要はないので、クラウドサービスの方が便利で尚且つ費用も削減できるのです。

特に中小企業にとってこれは大きなメリットです。資本体力の小さな中小企業でも大企業と同じようなシステムをクラウド事業者と契約するだけで使えるのですから、次々と導入する企業が増えているのです。

特にAmazonのWHSは大阪ガスやローソンなど日本の大企業も導入しているほど日本での浸透が進んでいます。

こりゃもうIBMはダメかなと思ってしまいましたが、案外IBMもクラウド事業で気を吐いていることが分かりました。

IBMのクラウド事業

IBMのクラウド事業は、WHSやマイクロソフトがメインにしているクラウド事業とは少し毛色が違います。

正確に言うと、相手にしている顧客層が違うのです。IBMが提供しているクラウドはプライベートクラウドというサービスです。一方で、AmazonやMicrosoftoが提供しているのはパブリッククラウドというタイプのサービスです。

パブリッククラウドというのは、サーバーやソフトウェアなどをクラウド事業者が用意して、それをユーザーが共有して使用する形のクラウドサービスのことです。この場合、ユーザーは自社でサーバー等を用意する必要がなく、使いたいときに使いたいシステムを使用することが出来ます。

その反面、提供されているシステムを自社好みにカスタムしたりすることが出来ず、またセキュリティ面でも全てを事業主に依存するためやや不安が残ります。万が一その事業主が保有するサーバー等に障害が起これば、事業主がシステムを復旧するのを待つしかありません。

一方で、プライベートクラウドでは顧客側がサーバーを用意したり、システムの一部を顧客が保有することである程度自社好みにシステムをカスタムすることが出来ます。また、セキュリー面からもプライベートクラウドの方がパブリッククラウドよりも優れていると言われています。

デメリットとしては、やはり費用面ではパブリック型に劣ってしまうということです。

プライベートクラウドを図にすると下記のような感じになります。

IBMは元々多くの企業の自社システムの開発に関わっているので、企業が新しくクラウドサービスを導入しようという場合も必然的にIBMを選択するようになる傾向があるようです。

そのため、IBMのプライベート型クラウド事業は好調のようで、2018年の第一四半期では売り上げが20%に増加しています。

大企業になればなるほど独自のシステムを好む傾向があり、なおかつセキュリティー面でも万全を期す必要があるのでプライベート型のクラウドシステムを導入するケースが増えているようです。

この結果、IBMはクラウド事業のシェアで一応Amazon、Maicrosoftoに次いで第3位の位置につけています。

オールドエコノミー型の企業であるIBMですが、結構頑張っているんですね。さらにIBMはクラウド事業と人工知能であるWatsonを組み合わせてさらにシェアを拡大させようとしています。

日本IBMも今年に入ってからクラウド×Watsonの事業展開に力を入れると発表していますから、これからますますクラウド事業への移行が進んでいくでしょう。

IBMは復活するのか

さて、ここまでIBMのクラウド事業についてお話しましたが、肝心なのはそれによってIBMの株価が上昇する見込みがあるのかということです。

現在のIBMはメインフレーム事業がメインの古いタイプのIT企業です。事業別の依存度合もまだまだメインフレーム事業が大きいのが現状です。

IBMのメインフレーム事業の顧客はIBMのクラウド事業の見込み顧客であることを考えれば、クラウド事業の伸びをメインフレーム事業の下げが相殺してしばらくは劇的に株価が上昇するということはないような気がします。

ただ、IBMのホームページや様々な媒体でWatsonのことを調べると、正直これは凄そうだと思ってしまいます。

現在のIBMは配当落ち後ということもあり、またまた株価が下落していています。現在の株価は143ドル程度で、PERは12倍、配当利回りは4.3%にも達しているので中々お買い得な基準です。

おいらの購入株候補にももちろん入っています。しかしながら、おいらが保有する株は劇的に下がるという特徴があるので、ご購入される際はくれぐれもご自身でお調べになってからにしてください。

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