超高配当株な石油企業がシェール企業の破綻開始でさらに配当利回り上昇か
最近、コロナショックの影響がさまざまなところで顕著となってきており、当初はコロナウイルスを甘く見ていた人々たちが次々と認識を改め始めている。
高配当株に投資している投資家の場合も同じで、「高配当株は配当金を支払ってくれるから大丈夫」と言っていたのが、すでに高配当企業の業績をコロナショックが直撃しており、その影響で「利益」が減少して配当金の支払い額も減少してしまうのではないか、という不安にかられ始めている。
特に原油相場の暴落により株価が低迷している石油株については、エクソンモービルの配当利回り約10%を筆頭に、今やありえないほどの配当利回りになってしまっているのだが、それは将来の配当金を保証するものではない、と多くの人が理解している。
というのも、すでに原油価格はほとんどの石油企業の損益分岐点を下回る水準まで下落してしまっており、このままの状態が続くと、石油企業は赤字を垂れ流すだけになってしまっているからだ。
そのため、石油企業が配当金を維持するためには銀行からの借り入れを行う必要があるのだが、それでは完全なタコ足配当となってしまう。
タコ足配当が続くとどうなるかというと、シンプルに財務力が削られていくため、企業側としてはこれは絶対に避けたいところだが、もはやそうしないといけないまでに追い詰められてしまっているのだ。
そんななか、ついに米国のシェール企業が破綻を申請した、というニュースが飛び込んできた。
シェール企業が破綻しなくるとどうなるのか?
シェール企業とは、米国の大地の奥深くに存在しているシェール層という層から原油を抽出している企業群のことで、それらの企業の登場により、原油相場の値動きは完全に変わってしまった。
というのも、米国はガソリン大国であり世界最大の石油消費国なのだが、その国で石油が大量に生産できるようになってしまったのだ。
そのため、それまでは米国に石油を輸出していた中東の国々やロシアなどが決定していた原油価格の相場が完全に壊れてしまったのだ。
その結果、今現在はなんと原油相場は1バレル20ドル台というあり得ない水準まで下落してしまっている。
さらには、シェール企業潰しが目的なのか、世界最大級の産油国であるサウジアラビアが原油を大増産し始めてしまったため、もはや収集がつかない事態になってしまっているのだ。
そんな中、米国の大手シェール企業がついに破産申請をしたというニュースが入ってきた。
今後、シェール企業が連鎖的に破綻すると、「シェール債」と呼ばれるそれらの企業が発行している債券が焦げ付くため、それを保有している金融機関や機関投資家などを中心として信用不安が起こることになる。
それが大規模なものになると、もちろんのこと株式市場にも影響を及ぼすため、そうなった場合は株式市場にもマイナスのインパクトがあるだろう。
原油価格が上がると石油企業の株価は上がる可能性がある
シェール企業が連鎖的に倒産し、現在原油を増産しまくっているサウジアラビアやロシアなどの思惑通りに米国のシェール企業が連鎖倒産すると、原油価格自体は上がる可能性が高い。
というのも、現状の原油価格はシェール企業が原油を安く生産するので価格が押さえつけられていたのが、そのストッパーが外れると原油価格自体は上昇する可能性があるからだ。
そして、原油価格が上昇するとエクソンモービルなどの株価もたとえその時の業績は悪くてもも、将来的な業績の上昇を見込んで株価が上昇する可能性はあるだろう。
問題は、サウジアラビアや中東の産油国、それからロシアなどがそれからどれくらい協調減産をするかだが、恐らく将来的なことを考えて協調減産自体はするだろう。
個人的に懸念しているのは、すでに財務状態が悪化しているサウジアラビアやロシアが増産をストップしなかった場合で、その場合は体力のない産油国はデフォルトしてしまう可能性がある。
そういった事態になると確実に株式市場にもパニックは押し寄せるので、原油相場については現在株式相場と同じように注目している次第だ。
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