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セブンイレブンでも勃発した不適切動画の投稿問題とアルバイトの処遇面について

「うお...これはエグいな」

先日、セブンイレブンでアルバイトの店員が不適切動画をSNSに投稿したことが問題となっているが、同じような問題が最近有名外食チェーン等でも相次いでいる。

セブンイレブンのケースでは、何とアルバイト店員がおでん鍋からしらたきを取り出し、それを口に含んでリバースする瞬間を動画撮影してネット上にアップしてしまったのだ。

エグすぎるだろ...セブンのおでんもう食えねえよ笑。

実際、おいらと同じような印象を持ち、今まではセブンイレブンのおでんを食っていた人が購入を回避するというケースも考えられるので、今回の事例は事件が起こったフランチャイズ店舗だけの問題ではなく、セブンイレブン全体にダメージを与える結構深刻な事件なのだ。

なんせ、おでんだけではなく、他の揚げ物商品など従業員が触る食品全般へのイメージが悪くなってしまうからね。

そのため、企業側としては「単なるアルバイトの悪ふざけ」というだけでは済ませられないのだ。

こういった悪質な事例において、堪忍袋の緒を切らした企業が従業員側を刑事・民事両面で告訴するという動きまで出てきている。

回転寿司チェーン大手のくら寿司では、従業員が魚の切り身を一旦ゴミ箱に放り込んでから再びまな板の上に戻す、という動画をネット上に投稿して大炎上してしまった。

その結果、くら寿司のブランドイメージは著しく傷ついてしまったのだが、そうした事態に対してついに企業側がブチ切れてしまった。

ー従業員を解雇し、民事・刑事の両面で告訴するー

くら寿司が発表した今回の事件に対する対応方針が、社会に衝撃を与えている。

当然といえば当然の対応なのだが、あくまでも毅然とした態度で今回の問題を勃発させたアルバイト従業員たちの責任を追及するとのことだ。

今回の件で、どのような刑事処分が下るのか、また、賠償額がどのくらいの額になるのかが今後同じような事件の抑止力になる可能性があるので、今後の展開が相当な注目を浴びている。

確かにね、こういったケースは企業側に致命的なダメージを与える可能性があるので、企業側も徹底して責任を追及せざるを得ないんだろうね。

だって、もう動画が拡散されつくしてしまっているからね...。ネットで検索したら一発で出てくるんだよ、セブンのやつも、くら寿司のやつもね...。

なので、企業側が必死になって火消しをやっても全然だめで、セブンやくら寿司の商品に対してのマイナスイメージは相当長い期間尾を引いてしまうわけだ。

「セブンのおでんは本当に大丈夫なの?」

「くら寿司の魚を使ったお寿司は大丈夫なの?」

そんな感じのマイナスイメージが長期間顧客側に植え付けられてしまうため、長い時間をかけて築いてきたブランドイメージがグチャグチャになってしまう。

そのため、企業側では徹底した対抗措置を取らざるを得ないのだ。

最近のこういった「バイトテロ」と呼ばれる不適切動画の投稿を見ていて、おいらは昔読んだ本に書いてあった小話をひとつ思い出した。

その小話とは、こんな感じのものだ。

アメリカのとある都市の中華レストランに、いつも飯を食いにくるアメリカ人客たちがいた。

彼らは、いつもその店で働く中国人たちをバカにして横柄な態度をとっていたが、ある日教会に行って神父から、「人間はみな平等なので彼らを差別してはいけない」と注意を受けた。

そして、ある日その中華レストランに行った彼らは、店のコックたちに対してこう言って謝った。

「いつも横柄な態度を取っていて悪かった。これからは態度を改めるよ」

そうしたところ、中国人のコックはこう言った。

「ありがとう、じゃあ、私たちもこれから君たちのスープにションベンを入れるのはやめるようにするよ」

...。

確か、こんな感じの話だったと記憶しているのだが、この場合、中国人コックたちはアメリカ人客たちの横柄な態度に憤慨して、彼らが知らないところでお返しをしていたわけだ。

一方で、バイトテロの場合は何がネックになって、バイトたちが「企業側に対するお返し」といえるような行為を働くのだろうか。

それは恐らく、給与の低さなど処遇面が影響しているのではないだろうか。

基本的に、日本の飲食店や小売店のアルバイトの時給というのは、総じて安い。

おいらも、昔学生時代にアルバイトをしていたときは650円という衝撃的な時給で働いていたことがある。

650円て...今考えるとあり得ない金額なのだが、その頃はそんなもんだと思って働いていた。

企業側としては、安い時給でアルバイトを雇いこき使うことで利益を上げたいので、出来るだけ低めに時給を設定したいというのは理解出来る。

おいらが経営者だったとしても、そうするだろう。

ただ、この場合ひとつ重大な問題が発生することを忘れてはならない。

それは、安い給与は従業員のモラルを著しく低下させるということだ。

おいらがアルバイトをしていた先でもそうだったんだが、アルバイト従業員というのは、給与は低いしいつでもクビにされるので、極めてやる気がないし、モラルも低い場合が多かった。

そもそもバイトに来ない奴とか、ある日突然失踪して音信不通になる奴とかもいたからね笑。

しかも、仕事をサボるなんて日常茶飯事で、ほとんど楽をすることしか考えていない人間が多かった。

稀にアルバイトでもきちんと真面目に仕事をする人間もいるが、恐らくそれは少数派ではないだろうか。

「いいや、うちのバイトたちは頑張ってる!!」

経営者たちはそう言いたいところだろうが、恐らく時給1000円以上でなければ普通にサボってると思うよ笑。

ただ、そういったアルバイト従業員が元々能力の低いダメ人間ばかりかというと、そうでもないとおいらは思う。

昔、とあるバイト先で本当に不真面目な奴がいて、仕事はサボる、手抜きはする、しかも遅刻など日常茶飯事という徹底ぶりだった。

おいらも相当に不真面目な部類のバイト従業員だったと思うのだが、そのおいらですら注意するくらいの奴だったからね...天才かと思ったよ。

そんな彼に注意をすると、いつもこんな感じのナメたことを言っていた。

「こんなに低い時給で頑張るのバカらしくないですか?」

その逆質問を受けると、いつも返答に困ってしまった。確かに、必死で頑張るほどの時給でもなかったからで、おいらも暇を見ては仕事をサボっていたからだ。

彼にしてみると、「お前に言われたくないわ」、て感じだったんだろうね笑。

ただ、その彼なんだが、大学を卒業した後は超一流の企業に就職をしていた。

そして、その後彼とたまたま会う機会があったのだが、今はなんと出世をしまくって海外勤務をしているらしい。

高そうな高級時計に、恐らくはオーダーメイドと思われる上等なスーツに身を包んだ彼はエリートサラリーマン特有のオーラが滲み出ていて、「これがあのバイトをサボりまくっていたクソ従業員なのか?」かと目を疑いそうになってしまった。

お前、バイトやってたときと全然雰囲気が変わってるな」

「あはは、バイトはバイトですからね。仕事になったら真面目にやりますよ」

「バイトと仕事じゃ違うのか?」

「ええ、だってあんなに低い時給で一所懸命働くのってバカらしくなかったですか?」

どうやら、彼の考えは当時から全く変わっていなかったようだ。

要するに、バイトは処遇面が低いので、働く側もそれ相応の労働力しか提供しなくていいというのが彼の持論だ(相応の労働力すら提供していなかったが笑)。

彼が今一生懸命仕事を頑張っているのは、もちろん仕事のやりがいや充実感等もあるのだろうが、高い給与と恵まれた処遇があるからこそだ。

「高い給与と恵まれた処遇」を粗末に扱って手放したくないので、一所懸命頑張るというわけだ。

一方で、バイト従業員に用意されている「低い給与と恵まれていない処遇」については、「別に無くなってもいいや」と粗末に扱う人間が多いことは間違いないだろう。

そして、それらの処遇に対して心の中で不満を抱き始めるのだ。

それが仕事をサボるくらいで終わればいいのだが、SNSが発展した今の社会環境だと、セブンイレブンやくら寿司などで勃発しているような不適切動画の投稿に発展してしまう。

こういった問題は今後も発生し続けるんだろうが、企業側としてそれを防止するには、はっきり言ってアルバイトであっても従業員を大切に扱うことが求められるだろう。

給与面や労働環境が改善され、「この仕事を手放したくない」と従業員に思わせることが必要だと思うのだ。

「この仕事を手放したくない」と思わせることが出来れば、従業員たちがわざわざ「仕事を手放す可能性のある不適切動画の投稿等」をする確率は低くなるのではないだろうか。

たまに、金をやらずに曖昧な言葉などで従業員を洗脳しようとする雇用先があるが、あれはかえって従業員に不信感を与えるだけなのでやめたほうがいいと思う。

シンプルに金をやることが必要なんだよ。はっきり言ってアルバイト従業員にとっては処遇=金だ。だって、完全に時間を金で売っているわけだからね。

なので、人件費を常に削らないといけない企業側にとっては非常にやりにくい環境になってきたと思うのだが、対処していかない問題なんだろうと思う。

恐らく、今後も時給が低くて労働環境が悪い労働条件を提供している企業では、同じような問題が勃発すると思うからね。

SNSのせいで誰でも繋がれる世の中になってしまっているということは、不満も好き放題拡散されまくるということなので、企業側に都合の悪いことももう隠し立ては出来ないんだよね。

そう考えると、先に労働条件の改善に着手しておいた方が賢いと思うのだが、なかなか従業員の処遇改善に自ら手をつけようとする企業はない。

まあ、当然といえば当然のことなのだが、企業側は今後もこのジレンマに悩まされるんだろうね。

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