定期的な高配当株からの配当金は代表的な不労所得だという事実
配当利回り4%超の高配当株であるJリートのトーセイリート投資法人から配当金が振り込まれていた。
配当金が振り込まれると、毎回のことながら不思議な気持ちになるのだが、それは当然のことで、我々はいつも何かの請求に追われているので、何もしていないのにお金が振り込まれると不思議な気持ちになってしまうのだ。
通常、我々サラリーマンは毎日必死で汗を流して長時間働き、ストレスで死にそうになりながらようやく給与という所得を手にしている。
そういった労働者が手にする所得と、配当金という何もしなくても手にすることが出来る所得では、手にした時の感覚が若干違ってくる。
労働所得については、「これだけ働いても、たったこれっぽっちか...」と溜息をついてしまうケースが多いが、配当金の場合は「何もしてないのにお金がもらえるのか」と、なんだか得をした気分になる。
不労所得を手にした時に感じる喜びは、通常の労働所得を手にした時には感じ取ることが出来ない種類のものなのだ。
定期的な収入があると人間が安心する理由
人間というのは不思議な生き物で、一気に大きな収入を得るよりも、定期的に安定した収入がある方を好む。
例えば、1億円を一気にもらうよりも、月100万円づつに分けてもらう方が、なぜか安心するのでこちらを好む人が多いのだ。
ただ、資産運用という観点で考えた場合は、先に1億円もらった方が複利でお金が増えていくスピードが速いので(うまく投資出来れば)、選好してお金を受け取る方が合理的な選択だ。
しかし、なぜか「定期的な収入」というのは心に安心感を与えてくれる。
これはおそらく、人類がまだ原始人だった古代の頃の記憶が影響しているのではないだろうか。
巨大なマンモスを仕留めたとしても、肉は腐敗してしまうので、しばらくするとまた狩りに出かけないといけない。
そして、獲物が捕れたときは安心して暮らせるが、獲物が捕れないときは家族が飢えてしまう可能性がある。
実際、その頃に飢え死にをしてしまった人というのは結構な人数いただろう。
そんな生活に疲れた人類は、農地を耕し麦や粟、米などの穀物を育てることに目覚めた。
麦や粟や穀物は収穫の季節になると定期的に刈り取ることができ、さらに備蓄も可能なので、「定期的な収入」である穀物を育てることを覚えてから、寿命を延ばすことに成功した。
そういった記憶がDNAに刻まれているため、人々は「定期的な収入」を手にすることを好むのではないだろうか。
不労所得に関する情報は世間に溢れかえっている。
定期的な収入である「配当金」等に代表される不労所得については、巷で様々な情報が流れており、その中には正しい情報もあれば、間違った情報もある。
前項でも書いた通り、人間は「定期的な収入」という言葉に弱い生き物なので、「安全に年利〇〇パーセントの収入が定期的に入りますよ」と言われると心が揺らいでしまう。
昨今、そういった甘い誘惑に誘われた人々が投資詐欺に引っかかってしまうケースがよく見られるが、「定期的な収入」という言葉には一種の魔力を秘めているので判断力が狂ってしまうのだ。
しかし、不労所得を得るための王道である株式投資や不動産投資については、やはりリスクが伴うので嫌煙する人も多い。
そこに、「安全に定期収入を得ることが出来ます」という言葉を聞かされると、間違った選択をしてしまう場合がある。
米や麦、それから粟などの穀物にしたって、自然災害などによって収穫できなくなるリスクはあるが、それらのリスクを考慮しても栽培する価値があった。
配当金や不動産の家賃収入も同様に、株価の下落や空室リスク等はあるが、それを考慮しても手にすることを試みる価値がある。
「定期的な収入」をノーリスクで手にするという方法は、現在の低金利環境下では見つけるのは相当難しい。というか、なかなか無いだろう。
なので、現実的な方法としては、ある程度のリスクを許容しながら「定期的な収入」を得る必要がある。
ただ、リスクは知識である程度低減することは可能なので、原始時代からの恐怖から解放されるために、「定期的な収入」である不労所得を手にすることにチャレンジするのは悪くはない試みとなるだろう。
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