おいっす!!
先日、米国国内で電子タバコが規制されるという報道を受けて、アルトリアグループやフィリップモリスなどのタバコ銘柄が爆上げしていた。
電子タバコは、IQOSやプルームテックなどの加熱式のタバコとは全くの別物で、リキッドを使用して水蒸気の吸引を楽しむ器具だ。つまり、火を使わない。
そのため、ニコチンは吸引することは出来るが、有害物質であるタールが発生しないので、通常の葉巻タバコよりも体への害は少ないとされている。
そんな電子タバコだが、あんまりにも人気が出すぎたため、米国では未成年の間でも急速な広がりをみせている。
その点を重く見たFDA(アメリカ食品医薬品局)が、今後、そういった電子タバコの未成年への販売をなくすために、規制を強化していくというのだ。
おいらは電子タバコというものを吸ったことはないが、アメリカの政府機関が規制をかけるということは、まあ、体にはよくないものなんだろう。
だけど、その製品が体にいいのか悪いのかというのは、長い時間が経過してみないとビッグデータが形成されないので、正確な判断は出来ないだろう。
タバコだって、江戸時代なんかは薬として扱われていたぐらいだからね。
しかし、時間が経過するにつれて、タバコを吸っている人間や、受動喫煙してしまった人たちが健康を害する確率が相当高いと判明してしまったので、現在タバコは医療費を圧迫する悪の枢軸的な扱いを受けている。
だけど、電子タバコが規制されて、未成年たちが今度は葉巻タバコを吸いだしたら本末転倒な気がするのはおいらだけだろうか?
本気でニコチンが吸いたくなったら、どんなことをしても手にいれるだろうから、結局規制など意味がないような気もするが。
🚬 🚬 🚬
さて、最近はいよいよプルームテックの全国拡販で出遅れていた加熱式タバコ分野で巻き返しを開始しているJTだが、HPを見てみると気になるIRを発見した。
それは、2017年の葉巻タバコ販売量と、2018年の販売量を比較したデータだったのだが、なんと2018年度は2017年度に比べて、1~8月の累計販売本数が12%も減少しているのだ。
ちなみに、2017年度の1~8月の販売本数も2016年度に比べてマイナス11%と相当減少している。
つまり、国内のタバコ販売本数は加速度的に減少を続けているということだ。
確かに最近はどこの飲食店でも禁煙だし、路上喫煙などもってのほか、東京オリンピックまでにさらにタバコに関する規制はきつくなっていくような気がする。
JTの国内事業には、すさまじいくらいの逆風が吹いているのだ。
しかし、おいらが思うに、そういった規制よりもキツイのが、新規顧客の流入が減少し続けていることではないだろうか。
基本的に商売というものは、顧客が増え続けることで売り上げが増えていく。そして、売り上げが増えていくからこそ、利益も追従して伸びていく場合が多い。
タバコの顧客が増えていくメカニズムとして、「みん吸う・だか吸う理論」というものがある。
これは、アインシュタインが発見した相対性理論と同じくらい有名な理論なのだが、実は、今おいらが考えたものだ。
...。
すまない、ふざけたのは謝るので、読むのをやめないでくれ。
「みん吸う・だか吸う理論」とは、みんながタバコを吸っていれば、他の誰かも吸うというシンプルな理論のことだ。
喫煙者が誕生するパターンとしては、①周りの友達や親に影響されて吸い始める、②社会に出てストレスが多いから吸い始める、③不良になりたくて吸い始める、の3パターンに分かれる場合が多い。
このうち、最も喫煙者を大量に生み出すのが、①の周りや友達、それから親なんかに影響されて吸うパターンだ。
なぜこのパターンが一番喫煙者を生み出す確率が高いのかというと、非常に連鎖性が強いからだ。
不良のA君の影響でタバコを吸い始めたB君が、今度は友達のC君にタバコをすすめる。そして、C君が結婚して生まれた子供は、C君がタバコを吸っているのを見てタバコに興味を持つ。
このように連鎖式で喫煙者を生み出していくため、①のパターンはとんでもない数の喫煙者を生み出すこととなる。
みんな吸う・だから吸う。
1990年代前半までにサラリーマンをやっていた方なら、結構同意してくれるのではないだろうか?
そのころの日本では、タバコのポイ捨てなんて当たり前にみんなやっていたし、車に設置してある灰皿から、道路に大量の吸い殻を捨てる大人もいたように記憶している。
まあ、そのころおいらはまだ子供だったが、大人の男性は結構な確率で喫煙していたようなイメージが残っている。
🚬 🚬 🚬
しかし時は経ち、現代の日本ではこの最も喫煙者を生み出すパターンが崩れ去ろうとしている。
昔であれば、会社の飲み会などで、
「君、タバコは吸わないのか?」
「はい」
「なんだ、少しくらい吸ってみろ。タバコもコミュニケーションの手段の一つだからな!!喫煙所でしか話さないような話もあるんだから。さあ、1本やるから吸ってみろ」
「わかりました、部長」
こういったパワハラが普通に行われていたんだろうが、現在では偉い人ほど周りの目が厳しいので禁煙をしていたりして、タバコを吸わない確率が高くなっている。
吸っていたとしても、そっと隠れてIQOSを吸うくらいだろう。
また、会社の喫煙所もスペースが縮小されたり、ひどいところだと喫煙所自体が存在しないとうことさえある。
街に出てもそうで、おいらが大学生くらいのころは、まだ結構喫煙スペースがあったように記憶しているが、それから十数年経過した今では、ほとんどの場所が禁煙だ。
歩きたばこをしているオッサンも滅多に見かけなくなった。
受動喫煙などのマイナスイメージが浸透したことよりも、単純に吸う場所がなくなってしまったので、それに比例して喫煙者が減少してしまっているのだ。
そう考えると、やはり政府の規制が影響しているのか...。
この傾向は今後も続いていくだろうから、もしかしたら、最終的に日本のコンビニではタバコを取り扱わない日がやってくるかもしれない。
喫煙者が激減した結果、もはやタバコが生活必需品の分類ではなくなってしまうかもしれないということだね。
昔、「世にも奇妙な物語」という有名なテレビドラマで、日本で喫煙が禁止された結果、最後の愛煙家が捕らえられて標本にされてしまったというような物語を見た記憶がある。
確か、1990年代前半頃だったろうか?
そのころは、まだまだ喫煙者がいっぱいいたのでその物語を見て、
「こんなん、ありえへんやろう」
と笑っていたが、最近の世の中で進んでいる圧倒的に禁煙万歳な雰囲気を見ていると、何となくそれに近い未来が訪れるような気もしてくる。
🚬 🚬 🚬
今現在、先進国ではますます禁煙化が進んでおり、喫煙する場所自体が高速で消えていっている。
喫煙する場所が減ってしまえば、今後はジリ貧となっていくのは確実なので、JTは今現投資家たちから全く期待されておらず、したがって配当利回りは5%超まで上昇している。
そのためかは分からないが、JTは事業戦略の中で、新興国をさらに開拓していくという方針を明確にしている。
なぜなら、新興国ではまだまだタバコの新規顧客が見込めるからだ。
発展段階の国々では所得の向上により、思考品であるタバコや酒の消費量が増加していく傾向があるため、そういった国々を攻めたほうが確実に売り上げを確保できる。
しかし、タバコ会社というのは、最終的にはどうなるのだろうか?という疑問を最近感じることがある。
人々の健康志向が世界規模で加速しているのは明らかで、今は経済的に発展段階の新興国でも、今後は健康志向が広がっていくのは確実だ。
1990年とは違い、今はインターネットによりどんな情報でも即座に手に入れることが出来るので、以前よりも早いスピードで新興国の嗜好が先進国の嗜好に追いついてくる可能性が高い。
そのため、新興国でも禁煙がブームとなる可能性は非常に高いと思う。
そうなった時には、もうこれ以上規模を広げることは不可能なので、一体どうするのだろうという疑問がある。
やっぱり、伝家の宝刀である値上げを炸裂させ続けるのだろうか?
だけど、それにもやはり限界があるだろう。
おいらの経験上、普通の精神力があれば、禁煙を成功させることは可能だ。それに現在では禁煙内科なるものまであるので、やめようと思えば誰でも禁煙出来る環境が整っている。
そのため、あんまりにも価格が上がりすぎれば、きっとみんなタバコをやめてしまうのではないだろうか。
どうするんだろうね。
今度は大麻が様々な国で解禁されまくり、タバコ会社は大麻会社に変身するんだろうか?
もはやとっくの昔に喫煙者ではないおいらだが、JTに相当貢献した身としては、タバコ会社の未来は相当興味があるところだ。
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