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【高配当株】配当利回り6%超えのJTは配当金を維持出来るのかについて

高配当株で有名な日本企業であるJTの株価が下落している。

JTは、言わずと知れた日本のタバコ企業で、世界的に見ても巨大な規模を誇るタバコ業界のガリバー的存在だ。

そんなJTだが、直近でタバコ銘柄にマイナスイメージを与えるようなニュースが流れたため株価が下落しており、その結果配当利回りが6%台まで上昇している。

配当利回り6%クラスになると、一部のJリートや直近の業績がよかったために、配当金を単年で多めに出した企業など、限られた銘柄でしか拝むことが出来ない配当利回りだ。

ただ、高すぎる利回りというのは、そこにそれだけのリスクが存在しているということを意味するので、高配当だからという理由だけで飛びつくのは、あまりよろしくない。

配当利回り3%~5%程度が、「高配当株」というカテゴリーに該当する条件だと思うのだが、6%を超えてくると自分の中では「超高配当株」という分類に区分される。

そんなJTだが、果たして今後も高い配当利回りを維持し、投資家に配当金を支払い続けることが出来るのだろうか?

高配当株が配当金を支払い続けられるかを判断する方法の一つに、現在の配当性向を確認するという方法がある。

配当性向とは、要するに企業が計上する利益のうち何割を配当金に振り分けているのかを示す指標のことだが、この指標の数値が高いということは、配当金支払いの余力が低くなっていることを意味する。

もちろん、次年度以降確実に利益が上昇するのであれば、現在の配当性向が高くても、次年度は低くなる可能性があるため、あまり問題はないだろう。

ただし、プロのアナリストでも企業が計上する将来の利益を予測することは難しいため(それが出来たらアナリストは皆億万長者になっている)、今現在の配当性向から配当金の支払い余力を判断することは、ある程度有効な方法だと思う。

ここ数年のJTの配当金と配当性向の推移は下記の通りとなっている。

年度 1株当たり配当金(円) 連結配当性向(%)
中間 期末 年間
2019年度(予想) 77 77 154 74.6
2018年度 75 75 150 69.7
2017年度 70 70 140 63.9
2016年度 64 66 130 55.2
2015年度 54 64 118 53.2 ※
2014年度 50 50 100 50.1
2013年度 46 50 96 40.8
2012年度 30 38 68 37.6

※2015年の非継続事業を含めた連結配当性向は43.6%。

この通り、JTの配当性向は年々上がってきており、2019年度に至っては70%を超えることが予測されている。

タバコ企業はキャッシュフローが非常に豊富で、手元にある潤沢な現金を投資家に気前よく支払うのが特徴で、その特性がタバコ銘柄特有の不人気さと相まって、高いリターンを投資家にもたらしてきた。

シーゲル教授薯の「株式投資の未来」でもその事実が検証されていて、投資家たちはこれまでタバコ銘柄から高いリターンを享受してきたことが証明されている。

ただ、直近は世界的にタバコ企業に対する風当たりが非常に強くなっており、受動喫煙の防止や、喫煙年齢の引き上げなど、様々な取り組みが実施されたり、予定されていたりする。

JTも海外事業で何とか持ちこたえてはいるが、国内のタバコ事業は非常に苦戦しており、RRP製品(プルームテック等のリスク低減商品)の販売等で売上の減少を補完しようとしているが、今のところは厳しい状況だ。

このように、事業環境的にはかなり厳しい状況のJTだが、今後配当金を今まで通り増配しながら維持していくことが出来るのだろうか?

おいらの考えでは、為替が大きく動かない限りは、2~3年は大丈夫なのではないかと思う。

というのも、苦戦はしているがRMC製品(葉巻タバコ)の売上減少を、今のところはギリギリRRP製品で何とかしのいでおり、海外事業は引き続き順調なので、利益が大きく減少する可能性は低いと思うからだ。

ただ、利益が大きく伸びないのに配当金を増配していくと、配当性向がさらに上昇してしまうため、現在の増配率を確実に維持出来るのは2~3年程度だと思う。

まあ、ただ今後実際にどうなっていくかは、やはり為替によって左右される部分が大きいように思う。

JTはフィリピンやインドネシア等の新興国での事業に力を入れており、それらの国々の通貨は円やドルに比べて値動きが弱いため、為替が大きく動いた場合にはかなり影響を受けるからね。

事業に占める海外事業の割合が大きくなると、必然的に為替の影響を受けやすくなるので、毎日チェックする必要はないと思うが、グローバル企業に投資をしている場合はたまに為替情報をチェックするのも悪くはないだろう。

グローバル企業の場合、売上高が落ちていないのに利益が落ちている場合は、為替の影響を受けている可能性が高く、その場合は為替が元に戻れば業績は回復する可能性が高い。

ただ、事業内容と為替が影響する部分がどの程度あるのかを把握していないと、なぜ利益が減少しているのか分からず、不安になってせっかく買った株を投げ売りしてしまう可能性もあるので、一応はこういった点も気にかけておいた方がいいだろう。

さて、今回はJTを例にして配当金と配当性向の関係について少し触れてみたが、高配当株を大量に保有している場合、よほど好きな人以外は全株配当性向の推移を確認したりはしないだろう。

そのため、米国株であればVYM等の高配当ETFを買ったほうが、高配当株を個別銘柄で買うよりかはリスク分散が出来て安全だ。

Jリートについても、単体で買うよりかはETFを利用した方が、当然安全度は高くなるだろう。

おいらが先日損切した三機サービスのように、小型株の場合は大きなリスクを取るかわりに大きなリターンを得られるのが魅力なので、個別株特有のリスクを負うことは仕方がない。

しかし、高配当株を買う人の場合、「安定的な収入」を得たくて買っている人が多く、それらの銘柄に求めているのは「安定性」だ。

「安定性」を確保するためには、銘柄を分散するに越したことはないので、であればVYM等のETFを活用するのは有効な投資戦略だと言えるだろう。

なので、個別銘柄の配当性向や事業構造なんかをいちいち調べるのが面倒くさいという方は、高配当ETFを活用してみるのも悪くはないと思う。

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