写真のハチドリは高配当株でお馴染みの米国株であるタバコ会社、フィリップモリスが販売するアイコスのシンボルのようになっている。
フィリップモリスは配当利回りが5%を超えている高配当株で、高配当株を選好する米国株投資家にはお馴染みの銘柄だ。
配当利回り5%超えは、昨今の低金利環境を考えると通常では考えられないくらいの高利回りで、非常に魅力的な不労所得となり得ると言っていいだろう。
以前は日本株で4~5%を超える配当利回りの株というのはあまりなく、日本企業に比べて株主還元意欲の強い米国企業でそういった高配当株を探すしかなかった。
しかし、昨年から続く株価の低迷と、日本企業の株主還元意欲の向上、それから好景気による業績の上昇によって配当金の金額が押し上げられた結果、日本株でも4~5%の高配当株が大量発生する事態となっている。
おいらは高配当株をスクリーニングするのが趣味なので、株価が下落して自分の資産がダメージを受けると心に癒しを求めて高配当株をチェックするようにしている。
「高配当」という言葉は、なぜかそれだけで心に癒しを与えてくれる不思議な響きを持っているのだ。
配当金生活を実現しようと思うと、まずは多額の配当金を支払ってくれる高配当株を集めることが重要だと考える人が多い。
それは確かに当たっていて、高配当株は低配当株や無配のグロース株などと比べると投資家たちに多額のインカムゲインをもたらしてくれる。
一方で、高配当株に多いのは、「一時的に業績がよくなり配当金を多く支払う企業」や「そもそも設備投資等をする必要がなく業績が安定しているので投資家に多くの配当金を支払える企業」の2つなので少し注意が必要だ。
「一時的に業績がよくなり配当金を多く支払う企業」の場合、その年は配当金を多く支払ってくれたとしても、次の年は配当金の額が減額されてしまうかもしれないというリスクがある。
そうなってしまうと安定した不労所得とは言い難いので、長期保有で配当金目的の投資の場合はこういった銘柄は避けた方が無難だろう。
一方で、「そもそも設備投資等をする必要がなく業績が安定しているので投資家に多くの配当金を支払える企業」の場合は投資家に安定的に配当金を支払うことが出来るので、長期的にインカムゲインを得るのが目的であるならば、こちらの層に属する企業の株を買うのが正解だと言われている。
不労所得は「何もしなくても入ってくる収入」のことを指すので、投資家に株価を頻繁にチェックさせて心配をかけさせるような銘柄では失格だ。
銘柄でいうと、冒頭でお話したフィリップモリスやコカ・コーラ、それからペプシコやエクソンモービルなど、ザ・米国株といった銘柄にこういった高配当株が多いような気がする。
さて、現在の日本の高配当株ランキングを見てみると、昨日株価が激しく暴落したという理由もあるのだが、かなり高配当な銘柄が出そろっている。
おいらも保有しているJリートも含めるとかなりの数になるのではないだろうか。
そんな複数ある高配当株から、いくつか気になる銘柄を下記のようにピックアップしてみた。
・アサヒホールディングス:配当利回り5.6%
・三菱ケミカルホールディングス:配当利回り5%
・日本ヘルスケア投資法人(Jリート):配当利回り4.95%
まあ、こんな感じで3つほどピックアップしてみたのだが、アサヒホールディングスは単に自分が保有しているので取り上げてみた笑。
この銘柄は、何度かこのブログの記事でも書いたが、昨年配当性向を50%引き上げたことで高配当株化している銘柄だ。
ただ、金属のリサイクル業とヘルスケア製品(マッサージチェア等)の販売が事業の中心となっているため、株価は景気動向の影響をモロに受けてしまう。
そのため、3月にもう売却しようかな...と考えているのだが、思ったよりも株価が上がらず高配当なのでそのまま保有する羽目になりそうな感じの銘柄だ。
業績があんまり芳しくなさそうなので、もしかしたら減配となるかも...と怯えている次第だ。
次に、三菱ケミカルホールディングスなんだが、日本を代表する総合科学メーカーで高配当だがあまり話題に上がらないので取り上げてみた。
この銘柄は過去のEPSの推移を確認すると分かると思うが、為替や景気の影響がモロに業績に影響されるタイプの銘柄だ。
そのため、今後世界的に景気が悪化していくと業績が悪化し、配当金が減額指されてしまう可能性は十分にあるだろう。
ただ、事業規模がメチャクチャ大きな企業でバックに三菱グループがついているので倒産リスクは相当低い企業だ。
なので、逆で考えると不況期に仕込むのには適している銘柄なのではないかと最近思っている。
配当金が減額されて、株価も低迷している時期に仕込むことによって、その後の景気回復局面で株価の回復と増配の恩恵を受けるという感じだね。
不況期に株を仕込む場合、倒産リスクを最大限考慮する必要があると思うので、規模がデカすぎて潰せない企業の株は投資候補になるのかもしれないね。
最後に、日本ヘルスケア投資法人だが、この銘柄は東証一部に上場するJリートで、大和証券グループがスポンサーとなっているヘルスケア施設特化型のリートだ。
ヘルスケア施設とは要するに老人ホームのことで、このJリートの不動産ポートフォリオには全国の老人ホームが組み込まれている。
日本は今後老人たちが増え続けていくことが確実で、それに比例して老人ホームの需要も増え続けていく可能性が高い、
なので、単純に考えれば地震や極端な金利の上昇がない限りは、このJリートは安定的に配当金を支払ってくれる可能性があると考えている。
ただ、「地震や極端な金利の上昇」といったイレギュラーな出来事はいつだって起こり得るから、そういったリスクは存在すると認識したうえで購入を検討するべき銘柄なんだろうね。
こんな感じで、いくつか現状高配当となっている銘柄を紹介させていただいたが、はっきり言ってどの銘柄にも投資リスクは存在する。
なので、不労所得という甘美な言葉を効くと脳がマヒしてしまいがちだが、表面的な利回りよりも「将来的にどうなるのか」という点を考えて高配当株を買った方が投資が上手くいく可能性が高いように思う。
おいらもそうなんだが、ついつい目の前の配当利回りに目がくらんでしまうんだよね。
だけど、高配当株を買うそもそもの目的は、「安定して配当金を受け取る」という目的の場合が多いと思うので、やはり将来的な配当金支払いの見通しは確認したうえで銘柄は選択するべきだと思う。
配当金がいきなり減額されてしまい、配当金は受け取れないし株価も下落で含み損が拡大してしまうと気持ちが萎えてしまう可能性が高いからね...。
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