大人気の高配当なJリートの分配金が減る理由
高配当で人気の銘柄の一つとして、不動産へ間接的に投資することが出来るJリートが挙げられる。
利益のほとんどを投資家に還元することで税制上優遇されているJリートは、配当金の受取額を重視するインカムゲイン投資家たちから極めて高い支持を受けているのだが、実際直近のJリートはインバウンドや不動産価格の高騰などにより、かなり高いパフォーマンスを示していた。
Jリートを買う場合にその目的は高い配当利回りにあり、何もしなくてもJリートが保有する不動産から支払われる利益の内から支払われる分配金にあるケースが多いのだが、新型コロナショックによる影響が深刻化する前までは株価の方も絶好調だった。
そのため、Jリートに投資をする投資家たちは、分配金という果実とキャピタルゲインという果実を同時に手にすることが出来たのだ。
これは、極めて嬉しい投資結果で、何もしなくても手に入れることが出来る不労所得を、二つの別の形で手に入れていることになるのだ。
そのため、昨年までは株雑誌でもJリートがしきりに特集され、多くの投資家たちがJリートに対して興味を持ち始めていた。
しかし、新型コロナショックによってその状況は完全に変わってしまった。
株価は回復しているが分配金の支払い額は減る理由
Jリートの株価は他の日本株と同様に、3月の新型コロナショックによって株価が大暴落してしまっていたのだが、その後日銀のETF買いなどにより市場心理が回復してきたことにより、株価はかなり回復してきている。
インバウンド需要の悪化の影響をモロに受けるホテル系のJリートの株価はさすがにまだ落ち込んでいるが、そのほかのJリートたちについては、以前ほどまでではないものの、ある程度の水準まで株価は回復してきている。
ただ、それは単に市場に買い手が現れているから株価が上がっているという現象なのであって、実際のJリートたちの業績とは関係がないと言っていいだろう。
というのも、ここ最近の不動産市場は明らかにプチバブル状態が弾けてしまっており、さらにはテレワークや自粛などによって不動産が生み出す利益が減少してきているのだ。
海外では、家賃を支払われなかったり支払いを延期することを大家に対して要求するレントストライキが盛り上がりを見せているが、ここ日本でも家賃が実際に支払えない、というケースが増えてきていて、家賃の値下げ交渉に応じざるを得ない、というケースも増えている。
それはまだ一部での減少だが、今後はJリートが保有する大型の物件にも、そういった不動産市場に吹く逆風による影響がネガティブな要因となって働きだす可能性が高いだろう。
インバウンド需要がなければ内需を活性化させるしかない
ところで、ここ最近はJリートの中でもホテル系のJリートが非常に勢いがあって、東京五輪に向けて盛り上がるインバウンド需要を取り込もうと、Jリートの中にはホテル物件の取得を積極的に行うものもあった。
それはホテル事業だけではなく、日本経済全体がかなりインバウンド需要に頼るようになっていたのだが、その負の部分がかなり出てきてしまっている。
というのも、政府が本腰を入れてインバウンド需要を取り込もうと様々な取り組みをやっていたため、それに便乗して様々な商売を展開する企業が出てきていて、それが日本経済を活性化させていたからだ。
そう、少子高齢化によって細るしかなかった日本経済は、海外からのインバウンド需要によって息を吹き返していたのだ。
そのインバウンド需要が、新型コロナショックにより消し飛んでしまったため、百貨店やホテルなど様々な事業が大ダメージを受けてしまっている。
皮肉にも、「インバウンドに頼りすぎるのは危険」、というシグナルを我々は新型コロナウイルスの感染拡大によって受け取ることになってしまったのだ。
そのため、今後は内需を刺激して何とか消費を増やし、国内経済の中心をもう一度内需にシフトする必要がある。
ただ、そうするには恐らく、消費税をやはり減税しないと難しいんだろうね...。
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