バフェットがコロナが原因で短期で損切りをしたけど株式に投資をする理由
投資の神様といえば、ウォーレンバフェット氏のことをさす場合が多い。
というのも、同氏はAmazonのCEOであるジェフ・ベゾスや、マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツのように事業で成功して大金持ちになったのではなく、単純に株式投資等で世界トップクラスの金持ちになったからだ。
バフェットは個別銘柄に投資をするアクティブ投資家なわけだが、これだけ値動きが激しく、た昨日の勝者が一瞬にして敗者となって消える株式市場で70年以上も投資を続けており、そして勝ち続けてきたという天才中の天才だ。
株式市場では、一瞬お金持ちになったとしても、その後大失敗して一瞬で貧乏になる投資家が絶えないなかで、バフェットは一貫して富を築いてきたのだ。
株式投資を実践するということは、不労所得である配当金を得たり、株価の値上がりによって大きな利益を狙うということだが、個別銘柄に投資をして長期保有をして勝ち続けているというのは並大抵のことではないのだ。
バフェットはコカ・コーラなどの優良銘柄から超期間、配当金を得たりキャピタルゲインを得たりしてきた結果、なんと世界長者番付でもトップクラスのお金持ちになってしまったのだ。
そんな長期投資家の鏡であるバフェットが、直近買った株を損切りしたという。
デルタ航空をバフェットが損切り
バフェットが株式を取得してから短期で損切りしたのは、デルタ航空という航空会社の株式だ。
バフェットは近年、航空会社の利益率が改善したことを理由に積極的に航空会社への投資を続けてきた。
バフェットは過去に航空会社への投資で手痛い失敗をし、「2度と航空会社へは投資をしない」と言っていたのだが、近年は柔軟に見方を変えて投資を行っていたわけだが、コロナウイルスによって状況は一変してしまった。
というのも、コロナウイルスによって「人」と「物」の移動が制限されてしまっている現在、航空会社の利益は激減しており、先の見通しが立たないようになっているからだ。
バフェットが暮らすアメリカは、その国土の広さから国内線の需要も日本の比ではないのだが、コロナウイルスによって緊急事態宣言が発動され、各州の行き来が制限されている状態では、国内線の需要も激減しているような状況だ。
そういった点を考慮して、バフェットは2月に買ったデルタ航空株を短期で損切りし、保有割合を18%減らしたのだ。
これは、投資家としては極めて賢明な判断だといえるのだが、短期でバフェットが株の損切りをしたことのインパクトは大きい。
しかし、今回のことがあったとしても、バフェットは引き続き株式への投資を続けていく可能性が高いだろう。
その理由は、配当金やキャピタルゲインという不労所得を生み出す株式は、この資本主義社会では最強の資産であることに変わりはないからだ。
株式は富を生み出すキャッシュマシーン
バフェットが株式にこれからも投資を間違いなく続けていくのは明白で、恐らく今回の株価下落局面において大型の買収なんかも検討するだろう。
というのも、バフェットは気に入った企業があればバークシャーのポートフォリオマネージャーの意見も利きながら企業を丸ごと買ってしまうことがあるからだ。
バフェットが一体なぜそこまで株式会社にこだわって投資をするのかというと、資本主義社会の根底を支えているのは株式会社で、株式会社をお金が循環することによって人々の生活が成り立っているからだ。
そのため、株式会社は配当金やキャピタルゲインを生み出し続けるキャッシュマシーンとも言っていい存在で、合理主義者のバフェットは株式を選択するしかないのだ。
恐らくだが、株式以外で合理的に資産を増やせる方法があるならば、バフェットはそちらに資金を大きく振り分けるだろう。
バフェットはあまり知られていないが、債券への投資もそれなりの規模でやっているし、不動産投資もパートナーシップで実施したりしている。
それでも株式への投資に力を入れているのは、株式こそが資本主義経済から利益を吸い上げ、配当金やキャピタルゲインを生み出すキャッシュマシーンだということを確信しているからなんだろうね。
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