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コングロマリット・ディスカウントのせいでLIXILが東証脱出!?

は~い、こんばんは~!!

たまにブログを更新しないことで有名なかぶまくらさんですよ~!!

昨日、日曜日なのにもかかわらず、所用を優先してしまったため、ブログの更新を怠ってしまった...。

もうね、たまに365日欠かさずブログを更新されているブロガーの方がいますが、あれは正直すごいよ。おいらも出来るだけ毎日更新するようにはしているが、たまに面倒くさいときなどは、「もうええか、本日は酒の日!」、みたいな感じで普通にさぼってしまう。

継続は力なりとはよく言うが、ブログでPV数を上げたいのであれば、1日たりともサボらずにとにかく記事を書きまくるのが一番だ。

記事を書けば書くほどストックが溜まり、ブログを新規で訪れた方が古い記事を見てくれるので、1日当たりの訪問者数が同じでもPV数は増えるという現象が期待できるからね。

わかってはいるんだけどね...諸々の誘惑に勝てない自分がいるんだよ。

だって、人間だもの

ーかぶをー

さてと、相変わらずのどうでもええ話は置いておいて、本日は東証1部に上場する住宅資材・住設機器メーカーのLIXILが、何と日本の株式市場を脱出してシンガポールの証券取引所に上場することを検討しているというお話だ。

LIXILは、日本で最大規模を誇る住宅資材メーカーで、テレビでCMも頻繁にやっているので日本では知らない人の方が少ないのではないかという巨大企業だ。

そんな日本を代表する企業が、日本の証券取引所を脱出して、海外の証券取引所に脱出してしまう可能性があるというニュースを本日見かけた。

MBO(マネジメント・バイアウト)を実施し、株主から株を買い上げて上場廃止にし、そのうえで新たにシンガポール証券取引所に上場するというのだ。

その理由は、「コングロマリット・ディスカウント」のせいで株価が適正に評価されないからだそうだ。

それを見て、おいらはこう思った。

「コングロマリット・ディスカウントって何やねん?」

なので、調べてみたのだが、コングロマリット・ディスカウントとは、複数の企業を統合した複合企業の場合、その事業価値が広範囲すぎて判断しにくいことから本来の価値よりも低く評価されてしまう現象のことらしい。

要するに、一つの企業の中に複数の事業がありすぎると、一つ一つの事業に対しての評価や、企業グループ内部でのシナジー効果等が判断しにくいということだね。

一つ例を挙げて説明してみようか。

例えば、巨大地銀が地方地銀を吸収合併するというケースが最近たまにある。地銀としては規模を膨らますのに合併は手っ取り早く、同業ということもあり、合併した時点である程度のシナジー効果は期待出来るのが通常だ。

そして、市場においても、地銀+地銀の合併の場合、事業内容が同じなので合併後の企業価値についても評価がしやすい。

なぜなら、事業価値100の地銀に事業価値20の地銀がひっつくと、通常スタート時の数値は120となり、その後不採算店の閉店やリストラ、ATMの統合や経営ノウハウの共有でシナジー効果が発揮されることが予測しやすいからだ。

ちなみに、株価が上昇するのはほぼ100%吸収される側の企業だ。

ただ、地銀同士の合併の場合であっても、シナジー効果が現れてくるのには相当時間がかかるのが通常だ。

なんせ、違う企業文化を持った企業同士が合併するので、内部でも中々上手くいかないことが多いからね。

おいらが保有している九州フィナンシャルグループという地銀のグループ企業があるんだが、この地銀グループは、熊本県内を牛耳っていた肥後銀行という銀行と、同じく鹿児島県内を牛耳っていた鹿児島銀行という優良地銀同士が2015年に合併して出来たグループ会社だ。

2015年に株式が上場された直後は結構高値で買われていたのだが、シナジー効果の発揮が中々業績となって現れず、おまけにマイナス金利や九州地方の地震でボコボコにされて株価は激渋状態となっている。

ようやくシナジー効果が業績となって現れはじめたのは、恐らくここ1年くらいのことではないだろうか。

同業種の合併の場合、相乗効果を発揮しやすいことが多いのが通常だが、それでもその効果が業績となって現れるには、このように時間がかかってしまうケースも結構多い。

一方で、コングロマリット・ディスカウントの代表格とされている企業のオリックスの場合で考えてみよう。

おいらも持っている株だね笑。

オリックスはご存知の通り、低PER、低PBRで有名な株なんだが、だからといって期待値が上昇して株価が急騰するという銘柄では全くない。

その理由は、事業内容が半端じゃなく広範囲だからだ。

不動産、保険、航空機リース、融資、銀行、野菜工場...などなど。

オリックスの事業スタイルというのは、とにかくレバレッジを効かせて投資をしまくり、事業領域を超広範囲に広げてリスクを分散するというものだ。

そのため、投資家たちはオリックス内部の事業を細分化して評価することが困難で、結果的に全体の事業価値を低く見積もってしまうのだ。

おまけに、事業同士のシナジー効果の予測となるとさらに困難だ。

投資をしまくって新規事業を増やすのはいいが、それが本来営んでいる事業にどの程度プラスの作用をもたらすのかを投資家は知りたがるが、コングロマリット企業の場合はその判断が非常に難しいのだ。

だって、野菜工場と不動産と航空機リース事業が並んでいて、そこにどのようなシナジー効果があるかなんて、だれも適正に評価することなんか出来ないからね。

まあ、保険は全体的にシナジー効果はあるかもしれないが...。

「オリックスはいい会社だというのは良く分かるんだけど、事業内容の中身がよくわからないし、投資をしまくっているけどどれだけシナジー効果を発揮しているのか分からないから、ちょっと低めに値付けしておこうか」

市場の評価としては、そんな感じだろうか?

投資家というのはリスクを正確に計ることが出来ないことを(出来るかは別にして)ひどく嫌うので、巨大な複合企業の場合は利益がきちんと出ている場合であっても、株価が「不安なので割引がされている状態」となってしまうのだろう。

これが、コングロマリット・ディスカウントという現象だ。

うーん、なるほどね...。

LIXILは、それが嫌で日本の株式市場から脱出しようとしているわけか。

ただ、もしかしたらそれだけが理由ではないかもしれないな、という風にも思う。

日本の株式市場というのは、株をやっている人間の間では有名な「博打市場」だ。

そのため、ボラティリティの幅が半端ではない。少しの悪材料が出ただけで、これでもかというくらい売り叩かれるのが日本の株式市場だからね。

そして、日本の株式市場に参加しているプレイヤーの多くは、資金力が豊富な外国人投資家たちなので、そのボラティリティを利用して日本の個人投資家たちをフルボッコ状態にしている。

つまりは、多くの参加者たちが「純粋な賭場」として利用しているのが日本の株式市場だと言ってもいいかもしれない。

なので、そもそも適正な企業評価がされにくい市場だと思われても仕方がない。

もしかしたら、LIXILはそんな激烈不安定な日本の相場を嫌って、シンガポールの証券取引所に脱出しようとしているのかな、と思った。

それはおいらの完全な当てずっぽうなのだが、もしかしたら、そのうち日本企業が東証ではなくアジアの別の株式市場に上場することを検討するというケースが他にも出てくるかもしれないね。

そして、多分それは香港市場かシンガポール市場なのではないだろうか。

実際、九州で有名なラーメンチェーンである味千という企業があるのだが、その企業が上場に選んだのは日本の株式市場ではなく、香港の株式市場だ。

世界的に見ても、以前記事で書いたことのあるフランスの化粧品メーカー・ロクシタンも上場に選んだのは東証ではなく香港の株式市場だ。

「いやいや、東証はいいところだよ?株価が下がったら日銀がETFを買いまくって下支えしてくれるから安心だよ?」

「だから嫌なんだよ!!それじゃ適正な株価もクソもなくなっちまうだろ!!」

もしかしたら、日本の株式市場は世界的にそんな風に思われてしまっているのだろうか...。

経営する側にしてみたら、日本の株式市場に上場して株式の持ち合いみたいな感じで大半の株を日本企業に買ってもらうのが一番楽だと思うんだけどね。

米国証券市場に上場して、外国人株主を相手にしていたら少し減配しただけでも経営陣のクビが飛んでしまう可能性があるけど、株を保有しているのが日本企業や日本人だったら、「やかましい、減配や!!」、でも普通にまかり通るからね。

なので、外国の優良なスタートアップ企業を東証に上場させて、国の補助金でそれを日本企業に買わせまくるという施策をやってみたらいいのではないだろうか。

「大人しいボケ株主ばっかりで楽だし、上場時にお金もいっぱいあげるからおいでよ!!しかも、支払いは世界のディフェンシブ通貨・円であげちゃうよ」

そんな甘い誘いをすれば、日本の株式市場に上場してくれるアメリカや中国のスタートアップ企業もあると思うのだが。

そして、魅力的な企業が集まってくれば外国人が本気で群がってきて、その結果株式市場の時価総額が巨大になるので、日本が巨大な金融セクターとなって外資を呼び込みまくれる可能性だってあるだろう。

そういうことに税金を使ってくれるなら、全然納得はいくんだけどね。

というか、そういう工夫をしていかないと、いつか日本の株式市場自体が閑散としてしまう可能性があると思っているのはおいらだけだろうか?

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