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【米国株】高配当だった米国百貨店株たちがコロナ不況で連鎖倒産か

米国といえば、世界における資本主義の中心地で、国民全体がクレジットカード等を使い債務を負って消費をし続けることによって、内需を拡大し続けてきた。

その恩恵を受けてきたのが米国の小売業者で、百貨店は古くからクリスマス商戦などで活発な米国消費者たちの消費意欲を刺激し、売上高を上昇させてきた歴史を持つ。

1980年代の映画などを見ると、幸せそうな顔をした米国人たちが百貨店の紙袋を持って歩いている姿を見ることが出来るが、2020年代に入り新型コロナが蔓延し、さらには消費者たちの消費傾向が変わってきたことで、米国百貨店株たちも苦境に立たされていた。

そんな米国百貨店株の一角である、JCペニーが破産申請をしたという衝撃的なニュースが入ってきた。

<この記事のポイント>

・百貨店株に代表される従来型のビジネスを展開する企業が淘汰されていく可能性がある。
・Amazonの売上高が伸びていくということは、その他の産業が縮小していくということ。
・米国人の消費傾向も変わっていく可能性がある。

高配当だった米国株の末路

以前、この記事で紹介した時には、米国の百貨店株たちはまだまだ売上高を維持していて、投資家たちに高い配当金を支払う高配当株として人気だったことを覚えているだろうか?

アメリカ最大手のデパートであるメイシーズの株価が上昇している。一時17ドルの安値をつけたがその後30ドルまで回復している。3年ぶりに増収に転じたのが要因だということだ。 米国株投資の記事をSHAERブログで書いていらっしゃる(最近は日本株の記事し...
高配当株・百貨店株はダメなのか - 米国株を枕に夢を見る

この頃はAmazonなどのEC企業を展開する企業が事業規模をどんどん拡大させ、メーシーズやJCペニーなどの従来型の店舗ビジネスを展開する企業のビジネスを侵食していた時期だ。

Amazonのバリュエーションが100倍を超えて話題となっていたが、それは、Amazonが店舗型のビジネスが売っていたものをECで売れるようになり、消費者たちが利便性を追求してAmazonを選択するようになっていたからだ。

そのため、従来型の店舗ビジネスを展開する企業は苦境に立たされていたわけだが、それでも観光客の需要や店舗での「買い物」という体験を提供したり、EC事業に乗り出したりすることで何とか売上高を保っていたのだ。

しかし、その後AmazonなどのEC事業者に業績を圧迫され、さらには新型コロナウイルスの感染拡大により利益がほとんど出ないような状態まで追い込まれてしまった。

その理由は、百貨店はあくまでも「店舗」を利用したビジネスだからだ。

米国人の消費傾向も変わっていく可能性が高い

ところで、ここ日本でもそうなのだが、最近は米国でも新型コロナウイルスの蔓延拡大に背中を押されるようにしてEC事業が伸び続けている。

前述したAmazonなんかがその典型例なのだが、もはや米国人たちは家族で街に繰り出してクレジットカードを切りまくって店舗で買い物をするという消費行動から卒業し、家でECを利用して合理的なショッピングを楽しむ方向にシフトチェンジしている。

そのため、今後はさらに従来型の店舗ビジネスは縮小していく可能性が高いだろう。

米国人たちの消費傾向については食の面でもそうだが、以前までの大量生産大量消費というイメージから、日本的なスポット生産品などを重宝し、健康を意識したものへと変化している。

ビヨンドミートなどは、その流れに乗って大成功を収めている企業だと言っていいが、今後は従来型の米国人の消費傾向に依存していた企業はどんどん倒産していく可能性が高いだろう。

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あのバフェットでさえも従来型のビジネスを展開している企業に見切りをつけているので、今後はかつて高配当で人気だった米国百貨店株にも連鎖倒産の波が押し寄せるかもしれない。

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