不労所得でセミリタイアをしたいという願望と労働の役割
不労所得を得てセミリタイアをしたいという願望を叶えるため、配当金や家賃収入などの不労所得を得ようとする人々が増えている。
セミリタイアとは、要するに会社員等でのハードワークをやめ、自分のペースでやりたいことをやりながら生きていくということだ。
配当金や家賃収入等の不労所得は、何もしなくても手に入るお金で、サラリーマンが汗水流して働いて手に入れる給与などとは全く別の所得だと言える。
そして、配当金や家賃収入等の不労所得を定期的に得ることが出来る状態を作りあげることで、仕事をしなくても食っていける、いわゆるセミリタイアという状態が完成するのだ。
月曜日の朝、満員電車に揺られながら会社に出社する会社員たちは、「あ~セミリタイアしてえ」と憂鬱な顔をしながらそう思うことが多い。
配当金や家賃収入等の不労所得により生活の安全が保障されており、朝早くに起きて死にかけのセミのように這いつくばりながら会社に出社する必要がない状態を想像するだけで、恍惚とした気分になれるからね。
しかし、実際のところセミリタイアを実際に出来たとして、そういったサラリーマンたちが本当に安定した「配当金生活」に突入してエンジョイすることが出来るのだろうか?
その点については、自分は若干の疑問を持っている。
配当金生活は生活パターンが崩れる可能性がある
このブログの借金系の記事で何度か書いているが、人間というのは「癖」の集合体のような生き物だ。
そのため、自分が確率した「癖」、つまりはパターン化された生活の中で生きることに安心感を覚える。
朝会社に出社し、17:00~23:00頃まで働き、そして帰り路に酒を飲んだり、家に帰って家族と食事をしたり。
そんな生活の中で生きることに安心感を覚えるのだが、仮に配当金や家賃収入で生活をするセミリタイア生活に突入した場合、この生活パターンが大きく崩れることになる。
朝早く起きる必要がないので、昼頃に起きてきてダラダラと過ごし、夕方頃から酒を飲み始め、そして夜遅くまでネット三昧で次の日は夕方頃に起きる。
といった感じの生活に突入してしまうと、1月ほど経過すると凄まじい虚無感に襲われる可能性がある。
「あれ...なんだか、課長や係長とお話がしたいよ」
そんな感じで、あれほど忌み嫌っていた上司たちが懐かしく感じられる可能性すらあるだろう。
というのも、決まった時間に起き、仕事で人とコミュニケーションを取り、そして決まった時間に寝るというバイオリズムは、人の脳や生理機能を正常に保つうえで結構重要な役割を果たしているからだ。
配当金生活を実践するには自己管理が必要
配当金や家賃収入などの不労所得で生活をする、いわゆるセミリタイア生活を快適に過ごすためには、意志力による自己管理が重要になってくる。
というのも、前項で書いたように、セミリタイア生活に突入した場合、生活リズムが崩れてしまって激しい虚無感に襲われ、「やっぱ働いてりゃよかった」と後悔することになってしまう可能性も高いからだ。
そのため、自分自身で朝は大体何時くらいに起き、メシは何時くらいに食べ、そして夜は何時くらいに寝る、という管理をしていく必要があるだろう。
そして、人と定期的にコミュニケーションを取るということも大事だ。
家族持ちの人であれば家族とコミュニケーションを取ればいいが、自分のような独身者の場合だと、きちんと外に出て人とコミュニケーションを定期的に取るような環境を自主的に作っておく必要がある。
そうしないと、恐らく孤独に耐えきれなくなり、せっかく配当金や家賃収入等の不労所得で暮らすセミリタイア生活に突入したのに、「やっぱりお仕事くだしゃあああああああい、人とお話するお仕事くだしゃああああああい」といった感じで前職よりも条件の劣るお仕事で社会復帰をする羽目になりかねない。
セミリタイア生活は一見非常に楽そうに見えるが、こういった感じで生活リズムと環境を自己管理出来ないと本末転倒になってしまう可能性があるので、目指していくならその点も自己強化していく必要があるだろう。
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