先週の株式市場は株価がひたすら暴落するという状況で、米国の株式市場においてはサーキットブレーカーが2度発動するという、前代未聞レベルの惨事に陥っていた。
同じように日本株の方も悲惨な状況で、毎日のように株価が下がりまくり、最終日には瞬間的に日経平均株価が1800円も暴落したのだが、その下落幅は驚くなかれ、なんと30年ぶりだという。
このような異常事態において、ひときわ目を引いたのが不動産に投資をするJリートの暴落だ。
Jリートは直近でかなり力強い値動きを見せており、株価が下落する局面においてもJリートは粘り腰に頑張る、という展開が最近のパターンだったのだが、コロナショックの前ではそのようなパターンはもろくも崩れ去り、株を超えるレベルの下落劇を演じていたのだ。
そのため、Jリートの配当利回りは尋常ではないくらい表面上は上昇しており、7%以上になっている銘柄もゴロゴロとしているのだが、それはあくまでも「表面上」の配当利回りだ。
というのも、この先コロナショックにより不況が本格化していけば、ほぼ確実に不動産価格は下落し、また不動産から得られる収入も落ちるのは目に見えているので、それを見越した投資家たちがJリートを売りまくっているのだ。
かくいう自分も、動画で少しお話をしたが、コロナショックの第一波で長らく保有してきたJリート2銘柄を利確した。
そう、配当金を多く支払ってくれるJリートを、残念ながら手放したのだが、結果的にはそれがよかった。
自分が少し以前にユーチューブに投稿したJALの動画で説明しているのだが、やはり「人」と「物」の移動が制限されると、経済的には相当なダメージがある。
というのも、経済はお金が循環することで回転する歯車のようなものなのだが、潤滑油である「人」と「物」の動きが止まってしまうと、必然的にその歯車は回転が止まってしまい、お金の流れも途絶えてしまうからだ。
そして、その場合真っ先に影響が出るのが景気に価格が左右されやすい不動産だ。
少し以前まで、銀座の地価が高騰しまくったり、各地で地価が上昇して不動産価格も上がり、サラリーマン投資家たちがこぞって不動産投資に参戦するというプチ不動産バブル的な時期がきていた。
日本の不動産市場がプチバブル化したのは好景気によって金が余り、外国人投資家やファンドも参戦して日本の不動産を買い漁ったり、サラリーマン投資家に信じられないくらいの額の融資が簡単についたりしていたからだ。
その証拠に、東京の一等地に大量に不動産を所有しているユニゾHD株は海外ファンドも参戦したTOB合戦となり、凄まじい爆上げを記録したりしていた。
しかし、今やコロナショックにより「人」の移動に制限がかかってしまった結果、インバウンド需要は薄れ、外国人投資家の買い意欲も減退し、さらには東京五輪まで延期になろうとしている。
そのような環境下においては、景気に価格が左右されやすい不動産に逆風が吹くことは必至で、Jリートの分配金の額が激減すれば投信などの売りも相まって、さらにJリートの価格は下落することは予測される。
コロナの第一波の時点でここまでの惨事になることは予測していなかったが、Jリートの分配金は減るだろうな、という理由で利確したのだが、たぶん一時的にはこの判断は正しいように思う。
さて、現在はJリートに不利な環境になりつつあると書いたが、だからといってJリートの魅力が落ちたわけではなく、むしろ投資妙味は増してきていると思っている。
というのも、コロナショックが終了すればジャブジャブの金融緩和によって不動産価格が上昇することは目に見えているからだ。
なので、銘柄を都心のオフィス系やボコボコに売り込まれているホテル系リートに絞り込んで買うか、リートの指数を買うか、いずれにしても再度Jリートには投資するつもりだ。
今は本当にボコボコ中のボコボコだが、今の日本がインバウンド需要がなくなって苦しんでいるということからも分かる通り、インバウンドはもはや無視できない国の収入源だ。
ということは、平時に戻れば必ずホテル系の銘柄やリートにはお金が戻ってくるはずなので、個人的にはいい投資対象になるのではないかと思っている。
まあ、コロナショックが終了しないと何とも言えないのだが、Jリートの値動きや同行は引き続き観察していこうと思う。
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