コロナショックによる不況を消費税減税で回避する動きは出るのか
最近、コロナウイルスによる新型肺炎によるコロナショックが株式市場を直撃し、毎日のように株価が乱高下する凄まじい相場となっているが、実体経済の方は日本の場合、そもそもコロナショックが世界を襲う前から減速し始めていた。
それが明らかになったのが先日のGDPの発表で、昨年10月から12月にかけてのGDP実質伸び率が年換算でマイナス7.1%になっていたのだ。
これは、明らかに消費税増税の影響が出ていて、昨秋に消費税をついに8%から10%に上げた影響がモロに出ていると考えるのが正しいだろう。
というのも、そもそも日本人はもともと倹約志向で貯蓄に励む性質がある国民性を持っているのに、消費税増税などをしてしまったら、当然のことながら消費意欲は落ちてしまうからだ。
さらには、日本は賃金が外国諸国に比べると驚異的なくらい伸びていないことで有名で、それなのに最近では物価が上昇しはじめている。
そんな状況下において、消費税を心理的な節目である10%まで上げてしまえば、当然のことながら消費は落ち込んでしまい、経済が停滞してしまうのは目に見えていたはずだ。
それでも、消費税を10%に上げてしまったわけだが、コロナショックで大ダメージを受けつつある現在の経済情勢下において、果たしてこの税率を維持しておいて大丈夫なのだろうか?
リーマンショック級が来れば発言を考える
そもそもコロナショックがなくても日本経済はすでに減速していた、という事実は我々に大きな衝撃を与えたのだが、このままの状況が続けばおそらくは経済停滞どころでは済まなくなる可能性が高い。
その際には、消費税増税をした影響がダブルパンチで利いてきて、日本の経済に深刻なダメージを与え、まさにリーマンショック級の不況も覚悟しなくてはならない。
ところで、消費税増税の前に安倍首相が確かこんな発言をしていたことを覚えている方も多いのではないだろうか。
「リーマンショック級が来たら考える」
これは、消費税増税を延期するのかどうか、という質問に対しての安倍首相の発言だったと思うのだが、はっきり言って現在の状況は「リーマンショック級」の一歩手前だ。
今回の株式市場のクラッシュや景気の減速が影響して金融機関が破綻し始めたら、もしかしたらリーマンショックを超えるような不況もくるかもしれない。
そのため、個人的には消費税を元の8%に戻すか、それとも5%に経過措置的に戻すのか、ということも検討する必要はあるように思う。
消費税減税は難しいが経済をクラッシュさせたらもっとヤバい
消費税増税はすでにもう実施してしまっており、国家予算などもそれに基づいて作るので、実際のところは消費税減税はかなり難しいだろう。
ただ、今の日本で消費のブレーキになっているのは間違いなく消費税なので、この点を識者たちがどのように考えるかだろう。
というのも、確かに消費税減税は難しいんだろうが、経済が本格的にクラッシュしてしまった場合、それをもとに戻すのには相当な期間がかかるからだ。
それは、リーマンショック後から現在までの過程を見ればよく分かることで、ようやく息を吹き返しつつあった日本経済が、再び沈没しそうな状態になってしまっているのだ。
日本にとって痛いのは、今や重要な収入源になっている外国人観光客が激減してしまっていることだ。
今後もインバウンド需要が細り続ければ、間違いなく倒産する事業者が激増する。
なので、焼け石に水かもしれなくても、かなり困難な減税策も含めて、緊急的に検討してもらいたいものだと個人的にはそう思っている。
経済が本格的にクラッシュしてしまえば、もはや手がつけられないからね。
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