寿司屋のカウンターに座り、瓶ビールを飲みながら、目の前に立つ寿司職人の手さばきを見つめる。
職人の手がリズミカルに動き、あっという間にネタとシャリが一体となり、美しい形をした寿司が完成する。
高級店ではなく、地元の常連たちが通うような店なので、かしこまる必要も無いこの店の雰囲気が好きで、最近よく通っている。
酒の肴として注文したカツオの刺身を口の中に入れると、真っ赤な身が溶けてしまうほど柔らかい。
ーやはり、スーパーで売っている刺身よりうまいー
瓶ビールを飲み干し、寿司を注文する。
「何にしますか?」
不愛想な顔をしている職人が、意外に甲高い声そう聞く。
「青柳と、コハダを下さい」
再び職人の手がリズミカルに動き、目の前の皿に美しい形をした寿司がそっと置かれる。流れるような動作だ。
青柳の方を先に口へ運ぶ。サックリとした感触と、ほのかな甘みを口の中に感じる。決して高級なネタではないが、寿司屋で食う青柳は本当に美味しい。
「なんでも食べていいぞ」
横を見ると、初老の裕福そうな男性が、同伴で連れてきたキャバクラ嬢と思わしき女にそう言っている。
「じゃあ大将、ウニ」
まだ20代前半くらいと思われる若いその女は、何のためらいもなくウニを注文する。その注文の仕方が結構板についている。きっと、色々な男に寿司屋に連れて行ってもらっているんだろう。
しかし、パッと見た感じ、ウニを食わせてやりたいと思うほどの美人ではない。
「うまいか?」
彼女のパトロンは、まるで可愛がっている飼い猫に話しかけるようにそう言う。
それには答えず、女は蛍光灯の光を吸い込んで粒がキラキラと輝いているウニを口に放り込む。
真っ赤な口紅を塗った唇が動き、ウニがその口の中でとろける。女の舌が、唇をペロリと撫でる。
「大将、ウニもう一つ」
何となく、世の中の不公平の縮図を見たような感じがして、皿に残っていたコハダを平らげて店を出る。
そういえば、自分はこの寿司屋でウニを食ったことがないことを思い出す。
「いい商売だね」
そんなことを呟いてみたが、胸の奥のむず痒さは消えない。
さて、如何だったろうか?
これ、つい先日一人で寿司屋に入った時の情景を文章にして起こしてみたものなんだが、もうね、ほんまにやるせなくなったよ笑。
男っていうのは、いくつになってもやはり若いメスが好きなんですね...。
将来、禿げ散らかした自分が、あのパトロンと同じことをやっているのが容易に想像出来てしまったので少し凹んだよ。
...。
まあ、それはいいとして、寿司屋を出た時に店の前でタバコを吸っている男性客がいた。
その寿司屋は店内禁煙なので、我慢できずに外で吸っていたんだろうが、空を見ながらぼーっとした表情で煙を吐いていたのが何となく印象的だった。
この寿司屋に限らず、最近は酒を出すような店でも禁煙の店が激増している。タバコを吸っていた人なら分かると思うが、酒とタバコというのは非常に相性がいいので(健康的には最悪)、飲んでいると吸いたくなるもんで、おいらが大学生の頃は店内でタバコを売っているような店も結構あった。
しかし、最近ではタバコへの風当りが非常にきつく、先日、日本最大手のコンビニチェーンであるセブンイレブンジャパンが都内の店舗で灰皿を撤去するというニュースを見かけた。
なんでも受動喫煙を嫌う客を配慮してのことだそうだが、いくらなんでもやり過ぎじゃないかね、と思ってしまう。
米国でも同じような現象が起きているようで、FDAがメンソールタバコを発売禁止にすると言い出したことで、アルトリアグループやブリティッシュ・アメリカン・タバコといった銘柄が暴落している。
やはり国家が本気で何かを規制しだすと、その産業に関わっている企業には甚大な影響が出てくる。
健康志向の広がりというよりかは、多分、タバコが多くの害を人間の体にもたらし、そのせいで医療費が高騰して財政を圧迫することを各国政府が重く見ていて、いよいよ本気でタバコを規制しようとしているような感じがするね。
しかし、そのおかげでタバコ株は、JTも、アルトリアグループも、ブリティッシュ・アメリカン・タバコも配当利回りが5%を超えてきている。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコなんか、もはや配当利回り7%という異次元の領域にまで突入してしまっているからね。
ところで、寿司屋の客が吸っていたタバコの銘柄なんだが、手に青いパッケージの箱を持っていたから、すぐにJTが販売しているメビウスだと分かった。
先日、プルームテックが売れているという話を記事で書いたが、JTのHPでIRを見たところ、葉巻タバコからプルームテックに切り替えた場合、体内に取り込まれる健康懸念物質は禁煙した時と同じくらい、という科学的な調査結果が出たと書かれていた。
最近、プルームテックは本当によく売れていて、中には2台や3台デバイスを持っている人もいると聞く。
体に悪くないタバコなど果たしてうまいのか?という疑問はあるが、本当に人体に大きな影響がなく、適度なストレス発散に効果的なのであれば、もしかしたらプルームテックは相当売れるかもしれないなと思った。
プルームテックの特徴は、カートリッジに入ったリキッドを加熱により蒸気にして吸うため、煙が発生しない点にある。そのため、受動喫煙という観点からすると、電子タバコの中では一番害がなさそうだ。
それに、あのシンプルな見た目がいい。アイコスやグローは、何となくモッサリとしか感じがするが、プルームテックはペンのように細く携帯にも便利で、確かに何本か持ちたくなるようなデザインをしている。
おいらは、喫煙者だった時代に、主にマイルドセブン(メビウス)やセブンスターといったJT製品のお世話になっていたので、加熱式タバコ市場では是非ともJTにシェアを取ってほしいと思っている。
今年10月の葉巻タバコの販売量が、昨年同月に比べて30%以上も減少していることを考えれば、加熱式タバコ市場でシェアを取らないと国内は本当にヤバい気がする。
株は持っていないが、自分が長い間お世話になっていた製品を作っていた会社というのはどうしても応援したくなるからね。
何となく、プルームテックは国内の加熱タバコ市場を制する気がするんだが、だとしたら今の配当利回り5%超は非常に魅力的なようにも思える。
ところで、おいらが株式投資を始めた2016年頃は、タバコ株はここまで叩き売り状態ではなく、配当利回りは概ね3~4%程度だったように記憶している。
それが、この1年で様相は激変し、代表的なタバコ銘柄はすべてバナナの叩き売り状態となっている。
おかげさまで、配当利回りは有名どころのタバコ銘柄は全て5%を上回るという、2016年にタバコ株へ投資していた人たちからすれば夢のような状態となっている。
2015年~2016年にタバコ株が今の配当利回りの水準で買えたなら、多くの投資家が飛びついていただろう。
しかし、今の状況でタバコ株に近づこうとする人は中々いない。一部の気合いの入った投資家達だけが新規投資や買い増しを行っているような状況だ。
みんなが恐れるから、株価は下落し、配当利回りが上昇するのは誰でも頭の中では理解出来ることだ。ただ、そこから「株を買う」という行動を起こせるのは、ごく一部の人間たちだけだ。
おいらだって買えるかと言われると、普通に二の足を踏んでしまうような状況だ。
FDAによる規制に、日本では葉巻タバコの販売量が激減、さらには訴訟リスクも満載。
まさに、リスクの塊のような産業のようにも思えてくるが、シーゲル教授の聖書である「株式投資の未来」には、低迷しているときにタバコ株を買えば儲かるという過去の事実がハッキリと示されている。
あんまりにも期待値が低いため、誰も株を買わず、そのため割安で高配当な状態で株価が放置されるので、配当金を再投資して株数を増やすことが出来るためだ。
うーん、確かに実際暴落後に買ってみたKDDIでもそうなんだが、暴落している株というのは、事業内容がそこまで悪くなければ、みんながビビりまくって売ったあとに株価を戻す傾向があるのは確かだ。
だから、超高配当化しているタバコ株を買うには絶好のタイミングにも思えるんだが、どうなんだろうね...。
おいらが買うと、その後株価が長期間下落して、今保有しているすかいらーくのように長い付き合いとなってしまう可能性が高いからね。
ただ、ようやく利確できそうなすかいらーくだが、1年超保有しているおかげで、配当金や優待カードをその期間受け取ることができ、結果的には想定していた程度のリターンを得ることが出来そうな雰囲気になっている。
そう考えると、低迷しているタバコ株を今買って、もうある程度の下落は受け入れて1~2年保有しておくというのもアリなのかもしれないと思う。
まあ、おいらが考えることなので、一切他人にはお勧めは出来ないし、実行して損しても全く責任など取れないが、配当金を考慮した投資戦略とういうのは逆張りの方が有効なのではないかと実際やってみて感じているのは事実だ。
Jリートにしても、ペプシコにしても、株価が下落しているときは配当利回りが上がるので、その後の配当込みのリターンで考えると、やはり相当有利になると思う。
だとすると、今はだれも近づこうとしないタバコ株や石油株は案外いいのではないか?と個人的には思ってしまう。
まあ、見事な塩漬けが出来てしまいそうなのが怖くて、今のことろは全く買えてはいないのだが...。
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