「預金封鎖」という言葉を知っているだろうか?
「預金封鎖」とは、要するに国が国民の貯金を引き出せない状況にすることで、貯金が引き出せなくなってしまうことのことだ。
そのため、「預金封鎖」が実施されると、例え銀行に貯金が1億円あったとしても、それを引き出すことが極度に制限されてしまうのだ。
例えば、貯金は1億円あるのに、月に30万円しか引き出せなくなってしまうなどなのだが、「なんだ、それじゃ問題ないじゃん」と思う人もいるだろう。
「おれっちは、月に20万円しか使わないから大丈夫だっぺ」
そう思った方は1億円持ってなくても安心してほしい、その後には財産が没収される可能性が非常に高いのだ。
そんなことが先進国であるここ日本で起こる確率は非常に低いのだが、実際に日本では戦後の1946年に預金封鎖が実施されている。
そして、預金が封鎖されて月々に引き落とせる額が制限された後に、なんと保有している財産に対して最高で90パーセントもの税が掛けられたのだ。
1億円持っている人であれば9000万円も没収されたことになる。
一体なぜそのようなことが起こったかというと、そのころの日本は脆弱な財政状態だったにも関わらず国債を発行しまくっていたため、借金まみれの状態だったからだ。
そのため、国民の財産を差し押さえて財務を正常化させ、国債の信用力を保とうとしたのだ。
さて、「いくらなんでも現代社会でそれはないでしょ」と思う人もいるかもしれないが、預金封鎖は近年も実際に起こっているのだ。
例えば、2013年にキプロスで起こったそれは、当時ブルームバーグなんかでも報道されていて、ちょっとした話題になっていた。
このケースでは、ネットバンキングも対象となっていたことがセンセーショナルな点だとされていたのだが、現代のネット環境が整備されている環境下では当然のことながらネットバンキングも対象となるだろう。
ところで、今現在の日本はコロナショックによる景気後退を何とか食い止めようと、超巨額の経済対策を実施しようとしている。
個人や企業に対する救済策は、過去最大クラスの予算を必要としているわけだが、そのために国は国債を発行しまくっている。
すでに日本は万年赤字状態の財政なのだが、それを破壊してしまうくらいの額の国債が発行されているのだ。
この状況を客観的に考えると、もはや国は借金を返済することなど少子高齢化で納税者が減り、グローバル化によって企業の力も細り法人税も期待できないような環境下では、デフォルト状態になる可能性があると見るのが当然だろう。
そう考えると、国の借金を何とかするために、国民の財産に手がつけられる可能性はあるかもしれないという結論になる。
そう、「預金封鎖」される条件は数字だけを見れば整ってはいるのだ。
さて、財政の数字だけを見ると普通に「預金封鎖」がされそうな日本なのだが、実際のところはそれが発動される可能性は極めて低いだろう。
というのも、日本国債を買っているメインプレーヤーの割合が下記の通りになっているからだ。
・日銀:46.8パーセント
・銀行:14.9パーセント
・保険会社:21.1パーセント
・公的年金:4.1パーセント
・年金基金:3.1パーセント
・海外7.6:パーセント
・家計:1.3パーセント
・その他:1パーセント
そう、日本国債を最も買っているのは、日本の中央銀行の日銀なのだ。そして、ゆうちょ銀行などの邦銀に、保険会社、年金と、ほとんどが日本国内の機関投資家で、海外投資家の割合は1割にも見たいない。
そのため、どれだけ国債を乱発しようが、買う投資家が存在していることなる。
これが、日本政府が赤字でも余裕で国債を乱発出来るカラクリで、要するに日銀が買っているのでいくらでも発行出来るのだ。
まさに、これは最強すぎる仕組みだと言える。だって、全部日本国内で完結しちゃっていて、価格が完全コントロールされてるんだもん。
さらには、日本国内には無限に貯金という個人資産が存在しているため、「円」という通貨は謎に価値がある通貨として取引されている。※それだけが理由ではないが。
そのため、海外が他の国と相対的に比べて「日本はマジでだめだ」となって「円」の価値が激下がりしない限りは大丈夫な構造になっている。
戦後の日本で「預金封鎖」が発動されたときとは状況が変わっているだ。
ただ、この世に絶対はないので、実施される可能性は極めて低いといえどもゼロではないだろう。
その時にどうするかだが、もはやそうなったら何をやっても無駄だし、国自体が危機的な状況だろうから、「上等だ」といった感じで受け入れて、真正面から生きることと向かい合うしかないんだろうね。
そこまでいったら、根性決めてやるしかないってだけだな...。
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