かんぽ生命は日本国民であれば誰でも知っている超有名企業で、郵政民営化により公的期間から民会会社となり、さらにはアベノミクスの目玉としてアベノミクス相場を代表する超大型IPOとして、日本郵政、そしてゆうちょ銀行と共に上場した企業だ。
かんぽ生命といえば、安い掛け金で保障をつけられるため、多くの人が同社の保険を掛けたことがあるのではないだろうか。
そんなかんぽ生命は、高配当株としても有名で、配当金をコツコツと支払ってくれることから高配当株投資家にも人気の銘柄だ。
かんぽ生命が展開している生命保険業は、基本的には儲かる仕組みになっているため、多くの人々がインカムゲイン銘柄として同社の株式を買っていたのだ。
しかし、昨今世間を騒がせた不正販売問題により、同社の信用はがた落ちとなってしまい、それが業績にも顕著に現れていたため、同社株は株価が下がり続けていた。
そして、3月のコロナショックにより、株価はさらに大暴落して配当利回りが5%を超える、いわゆる「超高配当株」になってしまったのだ。
通常、高配当株の配当利回りは3%~5%程度だと言われることが多く、それ以上の利回りになると「減配」などのリスクも出てくるケースが多い。
ゆうちょ銀行の配当利回りはすでにその上限である5%を超えることろまで上昇してしまっているのだ。
かんぽ生命がこのまま超高配当株でいられるかどうかは、今後の同社の業績次第だと思うのだが、今現在はかんぽ生命は販売停止処分から営業の再開にまで至ってはいない。
そのため、1~3月までの販売停止のダメージがどの程度回復するのかが、いまだに読めないような状況なのだ。
しかも、最近は第一生命が衝撃的な減収を発表していたように、債券投資などが中心の保険会社にもコロナショックによる逆風が吹いているような状況だ。
そのため、かんぽ生命の業績もかなり悪化する可能性があるので、5月に予定されている同社の業績発表には注目しているところだ。
ただ、生命保険に限らず金融業では「信用」が崩れてしまうと、その後それを回復させるのに相当な時間がかかってしまうので、業績はコロナショックがなかったにせよしばらくは回復しないような状況になっていたように思う。
そのため、コロナショックでさらに業績が悪化しそうな状況下においては、配当金の支払い額が維持されるのかはきちんと検討しておいた方がいいだろうね。
最近、実体経済の悪化やコロナウイルスの死亡者数の増加を完全無視して株価がぐんぐん上昇しているのだが、それは恐らくだが中国での感染拡大が収束していたり、さらには米国の新規感染者数がピークをつけようとしている兆候があったりと、総悲観の中でポジティブな要素が出てきているからだ。
しかし、個人的には「2番底」はくるのではないかと思っていて、そのトリガーになるのは、恐らくだが金融機関の「信用不安」だろう。
というのも、今現在、多くの事業者や企業が倒産し続けており、今の段階はまだまだ連鎖倒産の序章にしか過ぎないと思うからだ。
今後、観光業や飲食業など様々な業種で倒産が起こり、それが連鎖倒産を引き起こすという状況が日本では起こるだろう。
また、世界中で企業が倒産しまくるのは目に見えており、そういった場合、企業が発行している社債や受けていた融資が焦げ付くことになる。
そうなると、恐らくは「どの社債を信用したらいいのか?」と多くの人が不安になり、金融株が暴落する。
金融株が暴落するとそれをトリガーにして他の株も暴落し、さらには予測されていたよりも悪化した経済指標などが投資家心理を冷やし、株価は暴落し続けて「2番底」をつける。
そんな感じの展開を予測しているのだが、すでにVOOを買いはじめているので、出来れば勘弁願いたい。
ただ、恐らくはそうなるのではないかと考えているので、震えながら市場を見守るしかない。
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