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イオン銀行のスーパー定期と外貨定期預金の利率を比較してみる

イオン銀行のスーパー定期の利率が大手メガバンク等よりも高いという話を、かなり以前にこの記事で書いた。

日本の銀行は長引く低金利環境の影響で、利息がついても僅かばかりの環境がずっと続いている。

そのため、資産運用の方法というよりかは、余剰資金を安全に保管しておくための手段として定期預金が選択されている。

一方で、定期預金で預け入れても僅かな利息しか受け取れないことを理解した人の中には、投資信託や株式、それから最近ではクラウドファンディング等のリスク資産を資産運用の選択肢として検討する人も増えている。

「定期預金なんかしても利息なんて僅かばかりだろう」

ここ日本においては、そんな感じの考え方が当たり前のように浸透している。

しかし、それは日本が超低金利環境だからであって、金利環境が悪くない国では定期預金が資産を増やすための選択肢となることもあり得る。

そんな他国の高金利環境を資産運用に活用する方法が存在する。

それが、各金融機関が提供している外貨建て定期預金だ。

外貨建ての定期預金とは、書いて文字の通りドルや豪ドル等の外貨を使って行う預金のことだ。

外貨建て預金の場合、日本円に適用される利率ではなく、ドルであればアメリカの、豪ドルであればオーストラリアの金利環境が利率を決定する。

そのため、低金利環境に喘ぐ日本の通貨である円で預けるよりも、そういったドルや豪ドルといった通貨で預ける方が利息の額が大きくなる可能性が高いのだ。

日本NO1の商業施設であるイオンに店舗を展開するイオン銀行が提供する外貨建て定期預金の利率は、現状下記の通りとなっている。

■2020年1月19日時点の利率

アメリカドル
(米ドル)
オーストラリアドル
(豪ドル)
ニュージーランドドル
(NZドル)
1カ月 0.800% 0.200% 0.200%
3カ月 1.000% 0.300% 0.300%
6カ月 1.100% 0.400% 0.400%
1年 1.200% 0.400% 0.400%

※金融情勢によって金利は変化するので、最新の金利は必ずイオン銀行のHPで確認するようにしよう。

この通り、外貨預金の場合は日本円と比べて利率が非常に高く設定されている。

ちなみに、イオン銀行が提供しているスーパー定期の利率は現時点では0.02%なので、いかに外貨建て預金の金利が高いかがよくわかる。

これは、イオン銀行に限った話ではなく、例えば現在はアメリカの金利が高くなっているので、ドル建ての定期預金はどこの銀行でも利率が高めに設定されている場合がほとんどだ。

おいらは、この利率の差を見てこんなことを思った。

「日本の定期預金もこれくらいの利率だったらな...」

日本円でこれくらいか、もう少し高い1%くらいの利率の定期預金があれば、資産保全の選択肢としてある程度の候補にはなるだろう。

ただ、外貨建て預金の場合は、各金融機関ごとに設定されている為替手数料や為替差損益も考慮に入れて預入を行わないといけないので、場合によったら損失を被る可能性も十分にある。

その一方で、引出し時点で為替が預入を行っている通貨に対して著しく円安に振れれば、円建ての預金では不可能な額の利益を手に出来る可能性もある。

要するに、外貨建て定期預金はここ日本においてはリスク資産に分類されるのだ。

そのため、外貨建て定期預金の預け入れを行う場合は、十分にシュミレーションを行うことが必要となってくる。

おいらは過去にFXでフルボッコにされ、外国通貨の価値は対日本円で日々刻々と変化をしていることを身を持って体験した。

その時の経験から言えるのは、通貨の値動きというのは我々が想像している以上に激しくて予測をするのが極めて難しいということだ。

ただし、1年単位くらいのスパンになると、ある程度の傾向が出てくるのも事実だ。

例えば、アメリカの金利が上がると予測されており、FRBが市場の予測通り金利を上げていくのであれば、投資家たちは低金利の円よりもドルを好むため円安・ドル高となる可能性が高くなる。

そして、FRBが利上げを終了すると示唆すると、安全資産(と思われている)の円を好む投資家が多くなり、円高・ドル安となる可能性が高くなる。

外貨建ての定期預金の場合は、そういった長期的な予測に基づいて為替を予測し、将来的に価値が上がる可能性が高い通貨を選択することが重要だと思う。

しかし、通貨の場合は株と同等かそれ以上にイレギュラーな出来事によって為替が動くことが多いため、短期的な予測をするよりかは難易度が下がるかもしれないが、長期的な予測についても正確な見立てを立てることは難しい。

なので、「円安となる場面も必ずあるので、その時に資産価値を減らさないためにやっておこう」くらいの意味合いで実践するのが正解なのではないだろうか。

したがって、外貨建て預金の預け入れを行う場合も、分散されたポートフォリオの一部として最大でも自分の資産の〇〇%までと決めておいた方がいいように思う。

たまに為替のニュースなんかを見ている方なら分かると思うのだが、今年の年初のようにいきなり円高・ドル安となる場面もあるからね。

「預金」という名はついていても、外貨建て預金は日本円での預金とは別物の性質を持っていると考えておいた方がいいだろう。

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