今週は、ここ最近だった米国株に急ブレーキがかかり、株価が一気に下落し始めるような様相を見せ始めていた。
米国株投資をしている投資家たちは夜中にNYダウがどれくらい下落していくのかを見ながら冷や冷やしていたケースも多かったと思うのだが、ネガティブ要因が少ない割にはそこまで大きな下落はしなかったという印象だ。
ただ、3日で1000ドル以上株価が下がるなど、ここ最近好調だった株式市場のムードが少し変わってきたのは確かだろう。
その理由としては、米国が中国に対して警告を発しているため再び米中貿易戦争が始まる可能性を市場が嫌気したとのと、コロナの第2波を警戒するような心理が動いていたからだ。
この二つのネガティブ要因については実際に心配が現実化する可能性が高いため、今後も株式市場には下落圧力がかかる可能性がある。
3月の新型コロナショックによる米国株の大暴落以来、相場は非常に神経質な展開となっており、一度上がったかと思えば下がったり、下がるかと思ったら逆に上がったりと、もはや実体経済完全無視の値動きをするようになっている。
ただ、個人的には実体経済の様子を見るとかなりの確率で2番底は来るのではないかと考えている。
先日、中国が米国からの大麦輸入を増やし、独立したコロナウイルス感染拡大調査を主張するオーストラリアからの輸入を減らす可能性があると報道されていたが、中国は今、米国からの輸入物の量を増やす方針を取っている。
これは、米中貿易における第一段階の合意に沿ったものだが、米国が中国への輸出量を増やすということは、それだけ中国経済への依存度を高めるということだ。
世界の基軸通貨であるドルを発行できる米国が、果たして本当にそんな危険なことを求めているのかというと個人的には疑問で、米中貿易摩擦は単なる政治交渉のカードだというのが個人的な考えだ。
米国は経済上よりも軍事上中国を非常に危険な存在とみなしているため、恐らくは力を削ぐためにありとあらゆることをすることになるだろう。
新型コロナのおかげで、理由付けもしやすくなっているため、今後再度米中間での貿易摩擦が再燃し、米国株が暴落したり日本株が暴落したりという現象が起こる可能性がある。
なので、米中貿易摩擦を警戒した株価の下げについては実体を反映しているように思う。
ただ、投資家としては3月のようなメチャクチャな下げはもう勘弁して欲しいところだけどね...。
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