「はーい、今日はお昼間からパーティーですよ~」
もしもセミリタイアしたら、昼間からホームパーティーをしてワインをがぶ飲みしてみたいという願望がある。
そして、そのあとは秋晴れの空の下を、落ち葉がカリカリとつぶれる音を響かせながら、リラックスした気分で散歩してみたい。
明日会社で用意する書類の心配もせず、ハゲ散らかした口うるさい上司の顔も思い出すことなく、心の底からのんびりと過ごしてみたいと強く思う。
そんな生活を実現するために、多くの投資家が買っているのが高配当株だ。
高配当株は保有しているだけで配当金を支払ってくれるので、入金するたびに「この金額が大きくなれば社畜から解放されるかもしれない」という淡い希望を抱かせてくれるからだ。
そのため、絶賛社畜街道を爆進忠のおいらも、いくつか高配当株を保有している。
「おうおう、かわいいのう。金の卵とは、お前らのことよ...」
そんな感じで心から保有する高配当株たちを愛しんでいたのだが、そんな愛を破壊してしまう恐ろしい出来事が年末から年初にやってきた。
市場の暴落により、高配当株たちの株価が著しく下落してしまったのだ...。
「みぎゃあああああああああああああ!!!」
この記事を書いていたころ、おいらは保有する高配当株たちの株価を見る度に悲痛な叫び声をあげていた。
毎日、毎日、株価がバタークリームのように溶けていき、意気揚々と12月に買ったオリックスなんかは猛スピードで下落をしていた。
「高配当株は株価下落局面に強いんちゃうんかコラアアアアアア!!」
いくら叫んでも株価は回復せず、ラップトップ型のPCの画面に顔をへばりつけながら、ただ叫ぶことしかできなかった。
日本株の方もひどかったのだが、特に悲惨だったのが米国株で、もはや完全に全滅状態となっていた。
IBM、エクソンモービル、ペプシコと、おいらは世界を代表するような高配当銘柄を保有している。
これらの銘柄は、月々のお給料を一生懸命節約して買った思い入れのある銘柄たちだ。
中でもエクソンモービルとペプシコは追加買いまでしているお気に入りなのだ。
「ふふ、ついに米国株デビューを果たしましたよ」
保有しているだけで何だかワクワクしてきて、自分が世界を又にかける投資家になったような気分となったものだ。
「おいハゲ、米ドル資産は持っているか?」
飲んでいるとき酔っぱらって上司に向かってそう口走ってしまい、あとで殴り合いになって病院送りにされたのもいい思い出だ。
そんな素晴らしき米国株たちが、毎日毎日バタークリームのように溶けていくのだ。
特に、IBMの溶け方が半端ではなく、記憶が正しければ105ドルくらいまで株価が下落していた。おいらの買値が147ドルなので30%近く下げていたことになる。
また、エクソンモービルもまあまあひどく、頼みの綱のペプシコも撃沈していた。ちなみに、それぞれの株の買値に対する配当利回りは大体下記の通りくらいだ。
・エクソンモービル:4%
・IBM:4%
・ペプシコ:3.6%
ちゃんと計算はしていないので適当だが、大体上記くらいの配当利回りだったと思う。※このブログのどこかに書いてある可能性はあるが、どこにあるのか自分でもわからない...。
あんまりにも毎日株価がとろけていたので、いつもは毎日見ない米国株を管理している証券口座を見るようになってしまった。
「どうする??損切するか??どうする??」
ずいぶんと悩んだ結果、いい解決策を思いついた。
ーよし、見ないようにしようー
こうして、現実逃避するという解決策を選択し、しばらくの間は意識して米国株の口座をあまり見ないようにした。
そして、落ち着いた頃に数日置きに見だしたのだが、やはり株価はなかなか回復しない。
ここで、おいらはずっと以前に書いた記事のことを思い出した。
以前高配当株が下落した局面では、PERの高いペプシコの回復が一番早かった。なので、恐らく今回もペプシコの株価が一番最初に回復し、その他は回復しないか、回復するにしてもノロノロとした感じだろうと思った。
そして、その結果は...。
やはり、PERの一番高いペプシコの株価が一番最初に回復してきた。
そして、そのほかはノロノロ...。
IBMが奇跡的にマシな内容の決算をだしたため、株価の上昇スピードがやや早かったくらいか。
そして、一時完全死亡中だったアップルを含めて株価が回復したので、結果として今は米国株ポートフォリオ全体で含み益を回復している。
この結果から、一概には言えないが、例え高配当株であってもPERが高い銘柄の方が市場の期待値が高いので株価を戻しやすいということが判明した。
まあ、これはあくまでおいらが保有する少ない銘柄内の出来事だが、他の銘柄でも同じような感じの値動きが見られた気がするね。
その結果から、投資をするには低PERが安全という教科書通りのセオリーは、やはり通用しない場合の方が多いのではないかと思ってしまった。
この記事で書いた通り、上がる株はずっと上がるという考え方はある程度正しいのかもしれないね。
ずっと上昇基調にある株を発行している企業の業績は、やはり右肩上がりか、そうでないにしても市場参加者に期待を持たせる何かがあるので、株価が下落しても再び元の上昇基調に戻りやすいんだろうね。
特に、米国株の場合は「上がるものは上がる」「下がるものは下がる」が徹底されていて、業績が素直に株価に反映される傾向がある気がする。
日本株の場合は謎の上げ下げが多いが、米国株はそうじゃない気がするんだよね。
なので、特に長期投資の場合は米国株で業績がいい企業を選ぶのが正解なのかもしれない。
まあ、こんな感じで個人的な実験というか観察の結果を書いてみたが、サンプルが少なすぎるのであんまり参考にはならないだろう。
ただ、確実に言えるのは、いくら高配当株であっても株価の下落局面で価格が下がりすぎると心理的に売りたくなってしまうので、株価下落時に崩壊しないポートフォリオを組んでおくというのは非常に大事だと思ったね。
すでに配当金で生活をする状態となっているなら、ポートフォリオに債券ETFを混ぜておいた方が絶対にいいように思う。株式100%のポートフォリオはやはり下落時の耐性が弱いからね。
よほどのクソ株の集合体でない限りは、その後の株価回復局面で値が戻るので問題ないのかもしれないが、あれはやはり気分が悪くて不安になってしまうからね。
今は日本株も米国株も株価が回復しているので安心している方が多いと思うのだが、好調なときだからこそ、ポートフォリオの中身や現金比率を点検して下落時の備えをしておくのも悪くないと思う。
おいらは、株式市場が好調な時に自分が書いた記事よりも、下落しているときに書いた記事のほうが後々自分自身の参考になると思っているので、次に下落局面がきたときには、その時の気分や自分のポートフォリオのダメな点をメモしておくことを読者の方にもお勧めする。
こなけりゃ一番いいんだけどね...まあ、来るだろう。
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