配当金と聞くと極めて純度の高い不労所得というイメージがあるが、それは実際にその通りで配当金ほど不労所得の特性を満たしている収入はほかにはほとんどない。
というのも、配当金はその株式を保有しているだけで支払われる所得で、株主自身は何もする必要がないからだ。
もちろん、業績をチェックしたりする必要はあるのだが、それでも他の収入と比べて圧倒的に時間も手間もかからないのが配当金のいいところだ。
そんな配当金を多く支払ってくれる高配当株には不人気銘柄が多いのだが、現在その筆頭ともいえるのがメガバンクだ。
みずほFGや三菱UFJ、それから三井住友FGなど、以前までは日本を代表する大企業で人気の投資先だったメガバンク株も最近は本当に投資家からの人気がなく、株価は低迷に低迷を続けている状況だ。
マイナス金利に他業種からの銀行業参入、それから日本の人口減少など、メガバンクや地銀などの銀行業に属している企業はハードな経営環境に苦しみ続けている。
そして、今現在、マイナス金利をこれ以上深堀するのであれば、個人預金に対して口座手数料を導入することを検討せざるを得ない状況まで来ているとブルームバーグが報じている。
口座手数料とは、要するにお金を銀行に預けているだけで手数料が取られてしまう制度のことで、これが導入されるとタンス預金が増えるか、投資に目を向ける人が増えるかの二極化が進むように思う。
というのも、銀行預金のいいところは、増えもしないが減りもせず、安全に資金を管理することが出来るようになる、という点だが、もしも口座手数料導入されてしまうと「減りもせず」という特性が消えてしまう。
そのため、リスク資産にアレルギーがあり、資産を安全に保有することを好む日本人たちは口座手数料が導入されるとパニック状態になってしまう可能性すらある。
そういった人の中には、「減るんだったら家にお金を置いておこう」という考えで自宅でタンス預金に励む人たちも現れるだろうし、「どうせ減るのであれば投資をしよう」という考えで投資を始める人たちもいるだろう。
そのため、たぶん銀行で口座手数料が導入されると、「投資をしましょう」という大号令が再び日本中に鳴り響くんだろうな、と考えている。
メガバンクを代表とする銀行株の中には、配当利回りが4%を超えているものもあり、そういった企業の株式を保有しているだけで大きなリターンを狙えるケースもある。
銀行株だけではなく、配当利回りが高い株というのはほかにも存在していて、値下がりする可能性があるかわりに値上がりする可能性もかなりある、という状態だ。
一方で、現金の場合は増えもせず減りもしないわけだが、実は為替市場では日本円も「時価」で扱われており、株式などと同じように価格が変動している。
日本国内で円を保有しているからそれに気づかないだけで、実は日本円の価値も日々変わっているのだ。
そう考えると、資金の一部をリスク資産に振り分けておくというのは、資産保全という観点から考えてもある程度正しい行動だと言えるのではないだろうか。
現在の日本はインフレ基調で、さらには消費税も上がっていくような状態なので、ただ現金を放置していたら資産は目減りしてしまうだけだ。
なので、きちん勉強したうえで資産運用をしていくことは、銀行口座に口座手数料が導入されようがされまいが、誰もがやっておいた方がいい取り組みなんだろうね。
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