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【配当金生活】高配当株が高配当株でなくなった時の恐ろしさを教えてくれたローソン

高配当株の魅力といえば、配当金を「安定的」に支払ってくれるという点だが、その前提が崩れた時に高配当株の魅力は激減してしまう。

というか、高い配当金を「安定的」に支払ってくれなくなった時点で、もはやその株は高配当株とは言えないので、配当金目的で株を買っていた投資家たちは一目散に逃げ出してしまう。

それは、日本を代表するような巨大企業でも同じで、先日も高配当株が高配当株でなくなるという現象により、株価が崩壊するという現象が起こってしまった。

なにせ、配当利回り4%超だった株が、配当金の方針変更により配当利回りが2%台になってしまったのだ。

一体なぜそんなことが起こってしまったかというと、単純に業績がよろしくないからだ。

高配当株が高配当株であるために支払われる配当金は、当然企業利益から支払われている。

そのため、業績が悪化すれば配当金の額は減額され、その株は高配当株という金の称号を失ってしまうのだ。

先日、12%もの下落を演じ、高配当株が高配当株でなくなるリスクを我々に示した株、それはコンビニチェーンのローソンだ。

ローソンは日本を代表するコンビニチェーンだが、株式投資をしている人々の間では株主還元に積極的な企業として知られていた。

ここ20年程度の間に、日本ではスーパーマーケットや個人商店が営業しない時間帯や場所などで積極的に事業を展開するコンビニチェーンが爆発的に増え続け、今ではもはや社会インフラと化している地域すらある。

そのため、ローソンの事業基盤はずっと盤石だと思われていたのだが、ここ最近、コンビニ業界にも異変が起きている。

これまではいくらでも確保出来ていた人材が確保できなくなり、セブンイレブンのドミナント戦略による店舗の密集など、様々な要素が絡み合ってローソンの経営環境は悪化していった。

それが今回の決算で大々的に表面化してしまい、ついには配当金の支払いに関する方針も変更せざるを得なくなってしまったのだ。

しかし...決算書を見て思ったのだが、三機サービスにしてもローソンにしてもやはり人件費の問題が相当決算に悪影響を与えているね。売上高は増加しているが、一般管理費の増加が収益を圧迫している.

2016年~2017年頃はそこまで人件費の問題は表面化していなかったが、昨年あたりからかなり日本企業の業績に影響を与えているような気がする。

確か、おいらが損切したケンコーマヨネーズも新工場稼働に伴う人件費の増加により業績が悪化していた。

注意しないといけないのは、これまで小型株の勝ちパターンとなっていた大きな業績の伸びを、深刻化する人件費問題が抑えつけてしまう可能性があることだ。

コンビニの人手不足は多くの人が知るところで、最近はローソンでもセブンイレブンでも苦肉の策で外国人を雇い入れて何とかカバーしているが、本当に人材が枯渇しているということがよく分かる。

ただ、それが段々と企業が支払う配当金に影響を及ぼすレベルにまで悪化してくると、投資家たちは「人材不足による人件費の高騰」も常に頭に置いて投資をしなくてはならなくなる。

特に、マンパワーが経営力の中心となっている企業は要注意だと思う。

商社のように元々人件費が高い企業の場合は問題にならないのだろうが人件費を抑えることで利益を計上してきた企業の場合、オペレーションの自動化や業務効率化に成功していない場合、一気に利益が圧迫されてしまう可能性があるだろう。

個人的に、今後日本はスタグフレーション(賃金が上がらないのに物価が上昇する状態)に陥っていく可能性が高く、すでにその傾向が見え隠れしているように思う。

しかし、今まで抑えつけられ過ぎていた層の賃金は、緩やかに上昇する可能性が高い。一方で、サラリーマン等の中間層の賃金は抑制されていく傾向が強いように思う。

要するに、平均値は下がるが底辺は上がるという現象が起こり、今まで底辺層の賃金に企業利益を依存してきた企業たちは相当苦しむことになるだろう。

今の世の中は本当に人手不足が深刻化していて、どこの企業も人手不足でヒイヒイ言っている。

この現象は、AI等によってオペレーションの自動化が進行すれば解決すると言われていることがあるが、恐らくは、AIが人手不足を解決するスピードよりも人手不足が深刻化していくスピードの方が早いのではないかと思っている。

そのため、少なくともあと10年程度は企業が人手不足に苦しみ続けるのではないかと考えている。

仮にもしもそうだとすると、小型株への投資はさらに投資基準を厳格化し、十分なリサーチを行ったうえで、マザーズ等に上場している初期段階から投資を実施する必要があるだろう。

「給与が少なくても少数精鋭で頑張る気概のある人々」が高いモチベーションで業績を上げようと必死になっている段階で投資を行う必要があるのだ。

その段階を越してしまい、規模が大きくなっていくと、今までもよりも早く人件費が業績を圧迫するフェイズが訪れてしまうような気がする。

これは、本当に当たり前のことなんだが、2019年は2016年とも2017年とも、そして2019年とも経済環境が違う年なので、過去の感覚だけを頼りに投資をしていると痛い目に遭ってしまう可能性が高いだろう。

そう、このブログの主である、おいらのようにね...。

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