ここ日本で働くサラリーマンのほとんどはホワイトカラーと呼ばれる人々で、現代日本ではこのホワイトカラーに属する人々の割合が非常に高いという特徴があるのだが、少し以前からAIによってホワイトカラーの仕事が奪われるという話がまことしやかに囁かれていた。
しかし、それは決して噂などではなく、実際に今の日本で現在進行形で起こっている現象で、AIが次々にホワイトカラーの仕事を奪っていっている。
例えば、最近様々な企業が導入をし始めているチャットボットなんかはまさにそれで、従来はホワイトカラーに属する労働者たちが電話で顧客の問い合わせや質問に答えていたのを、いまやAIに代行させようという時代なのだ。
現在のチャットボットの精度はかなり低く、はっきり言って簡単な質問以外は答えるのが難しい段階だが、AIとは人間のようにデータを蓄積することで成長するものなので、もしかしたら近い将来、高齢者などにも対応した人間のようなAIが現れるかもしれない。
そうなってしまうと、ホワイトカラーの仕事は劇的に減ってしまい、街は失業者で溢れかえってしまうかもしれない。
すでにAIによるホワイトカラーの仕事のはく奪は起こっていて、ニュースで見かけるリストラなんかも業務効率化によって不要な業務を任されていた人間たちが職を奪われている光景そのものなのだ。
ホワイトカラーの労働者たちが従事している仕事で、AIに奪われる可能性が高いと言われている職業には様々なものがあるのだが、一番驚いたのは「弁護士」という人間にしかできなさそうな仕事までランクインしていたことだ。
弁護士といえば、知的労働者の頂点に立つような存在だが、そんな弁護士の仕事領域までAIは侵略するというのである。
ただ、恐らくは過去の裁判例を調べたりのレベルで、実際の裁判なんかは裁判官が人間なので弁護士ではなくAIが出廷というのはかなり厳しい気がするけどね。
それでも、弁護士の仕事の一部がAIに置き換えられるというのは驚異的な話ではある。
また、医師の仕事でさえも一部AIに取って変わられるようになるというのだが、確かに米国企業が提供するダヴィンチという遠隔操作で超精密手術を可能にするシステムを見ていても、そういった未来が訪れるような可能性は高いように思う。
ようするに、これまでは人間の脳みそが無ければ不可能だった仕事がどんどんAIに置き換えられるようになり、最終的にはホワイトカラーがリストラされまくるような未来になってしまう可能性があるのだ。
以前、何かの媒体でホリエモンこと堀江貴文氏が言っていたのだが、日本の会社で働いている人の多くが本当はやらなくてもいい仕事をやっているので、そういった仕事はAIによる効率化によってどんどんなくなっていくとのことだった。
確かに、日本企業は意味不明な会議に代表されるように、全くやる必要がない業務を、まるで大切な儀式のように行うことで有名な民族で、そのあまりの意味不明さに日本で働いた外国人は衝撃を受けることもあるそうだ。
そんな意味不明な仕事がいっぱい、の日本企業がAIによって効率化されると職を奪われる人が大量発生するというのは確かに正論だ。
ホリエモンがそのことを指摘したときは、「そんなことはないだろう」といった感じの意見が多かったように記憶しているが、現在の状況を見ていると、確かにホリエモンが言っていたことは正しいとしか言いようがない。
実際に、日本を代表するようなグローバル企業や大企業がバンバンリストラを慣行しており、ホワイトカラーの労働者たちは非常に危機感を募らせている。
現在、世界はGAFAといった超巨大テクノロジー企業が提供するサービスや製品に依存しており、GAFAは膨大な量の個人データを保有し、人々の生活や行動、それから消費パターンなどを分析することによって、経済的に世界を支配しようとしていると言われている。
そんなGAFAが支配する世の中では、「効率化」は当たり前のことであり、従来型の日本企業のような非効率的な経営は一切通用しない。
そもそもGAFAが提供するシステム自体が「効率化」を誰でもどのような企業でも実現できるものなので、そういったシステムが広がるにつれて、ホワイトカラーの仕事が奪われていって当然なのだ。
この変化は、以前にマイクロソフトがワードやエクセルで素晴らしい業務効率化を実現したときの何倍ものインパクトになるだろう。
なので、もはやこれは抗いきれない変化だといってもいい。
我々ホワイトカラーの労働者にできるのは、もしかしたら今のうちに巨大テクノロジー企業の株を買って保有することぐらいだけかもしれないね。
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