最近、ここ日本では若年層の貧困が大きな問題となっており、奨学金の返済や低賃金等が重しとなって経済状況が破綻し、消費者金融やクレジットカードのキャッシング等に頼ってギリギリで生活をしている人も結構多い。
ひと昔前までは、借金に手を出すこと自体がタブー視されていたため、気軽にお金を借りることを選択する人は多くはなかった。
しかし、カードローンやキャッシングが一般化したことで、今までは借金に手を出さなかった層でも簡単に借金をすることが可能になってしまった。
その結果、東京などの都会でギリギリの生活を送る若者たちがそういったものに手を出して借金を重ね、最悪の場合には自己破産まで追い込まれるケースも出てきている。
田舎に住んでいる場合は実家に住むという選択肢があるため、その人によほどの問題がなければ経済的に破綻する可能性は低いが、東京などの都会で独り暮らしをしていると、経済的に誰も頼れないことが多い。
そして、最終的には悲劇的な結末を迎えてしまうのだ。
日本企業の初任給は大卒であっても低く、能力があれば稼げる環境という意味では、優秀な若者にとって有利な就職先は外資系の企業だろう。
ただ、正社員の場合は年功序列で給与が上がっていくのが日本企業の伝統なので、長く勤めていれば何とか経済的に自立した状態になっていくことが多い。
しかし、非正規で雇用される若者も相当数いて、そういった若者たちは月々の家賃や生活費にも困窮しているケースがある。
よくテレビやネットで若者の貧困が取り上げられているが、そういった層の人々が増えていくということは、これすなわち日本社会が将来的に崩壊していくということを意味している。
というのも、日本はすでに少子高齢化の社会を迎えているわけだが、将来的に医療制度や介護制度のお世話になる人々が増えたとき、その費用を税金という形で賄うハメになるのはそういった若者たちだからだ。
しかし、貧困に窮している人たちの場合、税金を支払う余裕などないので、財源はどんどん枯渇していく。
財源が枯渇すると予測されるのは所得税増税、消費税増税などで、結果として全体の首を絞めることになる。
そして、税金の負担が増えれば増えるほど消費は落ち込むので、結果として日本の経済低迷を招いてしまうことになるだろう。
もちろん、現在の日本は国内の消費の落ち込みをインバウンドでカバーするという取り組みをしているので、一気にダメになることはないだろうが、人口構造が逆ピラミッド化し、支えるはずの世代が貧困に喘いでいる状態がどのような結果を招くかは誰でも創造ができるのではないだろうか。
都会で若者が借金をしなければ暮らせないようになってしまうケースでは、低賃金が問題になることももちろんだが、そもそも物価が高いという問題がある。
というのも、前述したとおり東京で暮らす場合、多くの人は地方から出てきて一人暮らしをしているので、「家賃」という極めて高額な固定費が発生することになる。
東京の家賃は全国的に見ても圧倒的に高く、都内だとワンルームでも8万程度は出す必要がある。
そのため、まず家賃という高額な負担があるうえに、さらに低賃金や高い物価等が作用して最終的に生活が立ち行かなくなってしまう可能性があるのだ。
そういった費用を給与だけで賄えない場合、本業とアルバイトを掛け持ちしたりすることになるが、その場合、長時間労働によって体を壊してしまうケースも多い。
なので、まずは家賃を下げたうえで、効率的に稼げるアルバイトか自分オリジナルの副業を本業の他に持つ等の対策を講じていく必要がある。
消費者金融やカードローンなどの借金は、一度手を出すと癖になって何度でも借りることになるので、キャッシュフローがマイナスとならないような仕組みを作ることが非常に重要だ。
東京は一度住んだら離れられなくなるほど魅力的な都市だが、住んだ結果経済的に破綻してしまったのでは何の意味もないので、経済的に破綻しそうな気配を感じたら、早めに処置をする必要があるだろう。
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