新型コロナウイルスの蔓延による経済活動のストップにより、多くの業種や企業で業績の悪化が鮮明になっており、経済はこれまでにない危機的な状況に追い込まれている。
かつて日本を大不況へと陥れてしまったバブルの崩壊については、段階的に不況の波が押し寄せていたのだが、今回の新型コロナウイルスの場合は景気悪化のスピードが圧倒的なのが特徴だ。
その影響で、早くも就職活動に影響が出ており、採用数の急速な抑制によって、再び就職氷河期が訪れるのではないかという雰囲気が漂っている。
自分は、下記の記事で書いた通り、就職氷河期がようやく終わったくらいの時期に就職活動をしていた世代なのだが、その時でも相当就活はきつかった。
就職活動という言葉を聞くと、いつもあの苦い記憶が蘇ってくる。 エントリーシートで落とされ、筆記試験でも落とされ、ようやく辿りついた面接は圧迫面接...。 おいらが就職活動をしていた頃は、就職氷河期がようやく終わりかけを迎えた時期で、... 【転職】新卒の約3割が3年以内に退職という悲劇の原因を分析する - 米国株を枕に夢を見る |
しかし、この状況が続けば再び新卒の採用率が極度に落ち込み、就職氷河期が訪れる可能性は十分にあると考えられる。
<この記事のポイント>
先日、ニュースで報じられていた調査内容によると、新卒の採用率が現段階ですでに26%も抑制されてしまっているという。
これはごく限られた企業への調査なので、一概にその数字が正しいとは言えないのだが、しかし、実際のところどう考えても新卒の採用者数は収縮していると考えた方がいいだろう。
就活で内定が確定していた学生が、突然内定を取り消されたりするような現象が起こっていることからも分かる通り、今現在企業は新型コロナウイルスのダメージに立ち向かうのがいっぱいで、新たに社員を雇う力が無くなってきている。
米国の失業者数が過去最悪まで悪化しているのを見れば分かる通り、すでに世界中で雇用が失われ始めている。
そのため、日本でだけ雇用が維持される可能性の方が低く、企業は今いる従業員の生活を守るのが精一杯で、新卒採用にまで手を回す余裕がなくなっていく可能性が高い。
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この記事で書いた通り、すでに大企業でもリストラが始まっていることからも、それは恐らく間違いがないだろう。
前項で書いた通り、就職氷河期が今後新型コロナの影響によってほぼ確実に訪れる可能性があるのだが、その際にはかなり格差が広がるだろう。
なんの格差かというと、能力によって就職できる学生と就職できない学生がかなり分かれてしまう可能性があるのだ。
今現在の転職市場や就活市場を見てると分かるのだが、プログラミングの技術や高度な英会話、それから金融工学や理系の特殊技術などの特殊能力を持った学生たちには極めて高い年収が用意されている。
最近、有名企業が新卒であっても年収1000万円を用意するなど、能力のある人材に対してはお金を惜しまずに雇用するという姿勢を見せ始めている。
その一方で、能力の無い人々に対してはドライにリストラするなど、アットホームな日本企業的な色合いが薄れている。
そのため、今後は就活の段階でシビアに学生の能力を査定するような傾向が強まっていくだろう。
なので、就職氷河期であっても全く影響を受けない学生もいれば、モロにその影響を受けてしまう学生も出てくる可能性が高い。
ところで、日本では大学を卒業してから会社員になるために必死で就活をする学生が非常に多いのだが、はっきり言ってもはや会社員は安定した職業などではない。
それは、新卒で入社した会社を3年以内に退職人々が急速に増えていることからも分かる通り、すでに新卒で企業に入ってもすぐに退職する人がほとんどになっている。
賃金も安定せず、さらには雇用環境が劣悪で、将来に不安を抱えてしまうことがその原因となっているのだが、実際にサラリーマンになってみるとその不安定さが身に染みるものだ。
サラリーマンだけやっていて、40~50代でリストラなんかされた日には、本当に路頭に迷ってしまう可能性が高い。
そのため、もしも今自分が就活をするのであれば、サラリーマンだけではなく副業も並行して行い将来的なビジョンを描けるような道を探すだろう。
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