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【となりの逆億万長者】株への長期投資で大損した人の実話を紹介!!

「かぶまくらさん...俺、大損しちまったんですよ」

「はあ、大損ですか?」

ネクタイを締めたオッサン軍団での憂鬱な飲み会が終わり、帰りの電車に乗っていたときのことだった。

日本酒を飲みすぎて、顔が真っ赤になった同僚のオッサンが、突然自身の株式投資失敗談について語り始めた。

おいらとしては、そのオッサンが株式投資をしていたなんて、めちゃくちゃ意外だった。

真面目を絵に描いたような感じのオッサンで、いつも奥さんの尻に敷かれており、少ないお小遣いをやりくりして必死に会社生活を送っているそのオッサンと、株式投資がどうしても頭の中で結びつかなかった。

そのオッサンは毎日弁当を水筒を持参し、貯金好きの奥さんから命じられた質素倹約に励んでいる武士のような漢だからだ。

しかし、よくよく考えてみると、真の金持ちというのは質素な生活をしている場合の方が多いらしい。

米国でベストセラーとなった「となりの億万長者」という本では、収入を遥かに下回る生活費で質素な生活を送っている隣人こそ、実は億万長者である可能性が高いと説明している。

質素な生活をして倹約し、貯まったお金で堅実な投資をする。

シンプル極まりないこのサイクルを実践し続けることで、誰でもミリオネアになれる可能性があると説いているこの本は、億万長者のイメージを大きく変えたと言われている。

しかし、本当に質素な生活をして倹約をし、そして貯まったお金で投資をしていれば100%おお金持ちになれるのだろうか?

ーそうではないー

その答えを意外な人物から教えてもらったので、今回はその話をみなさんに紹介しよう。

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そのオッサンは、おいらよりもかなり年上の方で、バブル期の頃に証券会社の社員に勧められて個別株を買ってしまったとのことだった。

銘柄は、東芝。

そう、近年不正会計問題や、米国の原発子会社に関する一連の巨額損失計上で市場を騒がせていたあの東芝だ。

オッサンは、株の知識など何もなかったが、証券会社の社員に勧められるがまま東芝株を大量に買ってしまったのだ。

ここまで聞くと、「いや、東芝大量買いて...そのオッサンがバカだったんでしょうが」と思う方もいるかもしれないが、恐らくそれは違うだろう。

今でこそ落ちぶれすぎて、倒産寸前の巨大企業といったイメージの東芝だが、少し以前までは日本、いや、世界に名だたる優良企業だったのだ。

不正会計問題などはあったが、米国原発子会社の巨額損失計上さえなければ、普通に復活していた可能性はあったと思う。それくらいポテンシャルの高い企業だったのだ。

死にかけの東芝が売却する事業を、世界中の超優良企業が本気の奪い合いをしていたことからも、そのポテンシャルがどの程度だったかはよく分かると思う。

特に、オッサンが東芝株を買ったバブル期の頃なんかは東芝の絶頂期だったと言っていいだろう。

今では忘れ去られた感があるが、「リビングイノベーション・トウシバ」というCMのキャッチコピーを覚えていらっしゃる方も多いはずだ。

その頃の東芝の白物家電といえば、優良な電化製品の代表みたいなもので、日本はもとより世界中の国々の人々が欲しがるような製品を製造しまくっていたのだ。

落ちぶれて採算が取れなくなっていた東芝の白物家電事業だが、そのブランド力を高く評価していた中国の美的集団が事業を買い取っている。

それだけ、過去の遺物についているブランドに価値があると判断されていたのだ。

東芝がスポンサーを務めていた、サザエさんや、日曜洋画劇場の合間のCMで流れていたあのキャッチコピーの通り、オッサンが株を買った頃の東芝は、社会にイノベーションを起こす力を持った超一流の優良企業だったことに疑いはないだろう。

しかし、オッサンはそんな超優良企業である東芝株の投資で失敗してしまったのだ。

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最近、アップルの株価が物凄い勢いで上昇しているが、バブル期の頃の東芝もそれに負けず上昇していて、そのころの株価は最高で14,000円を突破していた。

それが、今ではなんと3,220円の株価をつけている。

30年近くかけて、株価が1/4程度まで下落してしまったのだ。

「本当にバカなことしましたよ...株なんて買わなければよかった」

「...」

投資の失敗体験談に書いてあるようなセリフだが、本当にこう言っていた。

普段は金の話などしないオッサンなのだが、酔った勢いで言ったということは、本気でずっと後悔していたのだろう。

金額については詳しくは教えてくれなかったが、普通乗用車を4台買えるくらいの金額をブチ込んだらしい。

人によったら大した額ではないと思うかもしれないが、普通のサラリーマンにとっては結構な大金だろう。

しかし、なんでそんな事になってしまったのだろうか?

優良企業への長期投資は、投資で成功する鉄板パターンだと様々な投資本で語られているはずだ。

オッサンが株を買った頃の東芝は、圧倒的なブランド力を持った超優良企業だったはずだ。

なぜその頃、最高値を更新し続けるコカ・コーラに投資したバフェットは成功して、オッサンは失敗してしまったのだろうか?

圧倒的な知識や経験の差?

日本株を買ってしまったから?

でも、花王の株をその頃に買っていたら、今では8倍近くになっているはずだよ?

様々な疑問がわいてくるが、答えは今、皆さんが考えている通りだと思う。

それは、知識が無い状態で集中投資をしてしまったからだ。

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以前、仮想通貨がブームになっていたころ、様々な仮想通貨に集中投資をして億万長者になったという方々が続出していた。

中には、買って放っておいたら、いつの間にか億万長者になっていたという方もいらっしゃった。

株でも同じで、マザーズなどに上場している時価総額が小さな銘柄に集中投資をして、大成功したという投資家も結構見かけることが多い。

しかし、その逆にそれらの仮想通貨で凄まじいほど損をしたり、小型株の取引で借金を負うほどのダメージを食らってしまう方もいる。

その分岐点は、恐らくだが、知識があるかないかと判断力の差だと思う。

ヤバいと思ったら損切りをし、いけると思ったらホールドする。

そういった判断力が無い限り、特定の資産や銘柄に集中投資するのは相当危険な行為だと思う。

オッサンの場合は、証券会社の社員に勧められて、何も考えずに東芝の株だけ買ってしまったのが失敗の原因だろう。

その頃にトヨタ自動車や花王、それから武田薬品などに分散して投資をしていれば、東芝をホールドして続けていたとしても、かなりの利益を確保できていたはずだ。

日本株はオワコンだと言われているが、30年の長期チャートで見ると意外と価値を上昇させ続けている優良企業というのは数多く存在する。

そのため、日本株に投資したことが原因ではなく、損切りやホールドをする等の判断力が養われていない状態で集中投資をしたことがやはり失敗の原因だろうと思う。

それに、投資に関する知識を全く身に着けなかったというのも致命的な失敗の要因だ。

少し株の勉強をすれば、分散投資をせずに株を買うということは、相当リスクの高い投資行為だということは理解できたはずだ。

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投資に関する話を身近な人間から聞く機会というのは、意外なほど少ない。

あったとしても、バブル期の頃に不動産を売却して儲けただとか、ビットコインで少し小遣いを稼いだだとか、成功した体験談がほとんどだ。

しかし、今回オッサンの話を聞いて思ったのだが、人が成功した経験も参考にはなるが、それ以上に失敗した経験の方が参考になる。

自らの身銭を失ってしまった苦い経験を他の人に話すのは、やはりかなりの抵抗がある。

酔った勢いだったとは言え、そんな苦い経験をおいらに話してくれたそのオッサンには敬意を表さざるを得ない。おそらく覚えてはいないだろうが笑。

本やブログでは、集中投資で大損したという話をよく目にするが、実際に身近な人間から話を聞くとより実感が湧いた。

集中投資をする場合は、そのリスクを理解して、あらかじめ損失が出た場合もシュミレーションしてやらないと大損をこく可能性があるのなと強く思ったのだ。

断わっておくが、おいらは決して集中投資を否定してはいない。なんなら、興味があるくらいだ。

分散投資と集中投資、どちらが高速で資産を増やすことが出来る確率が高いかというと、それはやはり集中投資の方だろう。まあ、予測が当たればの話だが。

ただし、そのリスクの度合いを理解せずに手を出すと、半端じゃないくらいの損失を被ると思う。

集中投資で成功している人のブログを見ると、そういった方々はほぼ100%、そういったリスクを理解したうえで集中投資を実践している。

そして、そういった判断力は、実践と勉強を長く続けることでのみ身に付くものだと思う。

大きなリターンがあるところには、大きなリスクも潜んでいる。

おいらも時折忘れがちになるが、そういった基本的なことを常に意識して投資を行わないと、思わぬ落とし穴が待っているかもしれない。

落とし穴=大損は避けた方がいいに決まっているから、やはりこの大原則は常に意識しておいた方がいいんだろうね。

現在は絶好調で全く死角なしに見えるアップルだって、iPhoneの販売台数が落ち込めば株価が大きく下落するリスクがあるからね。

現在、世界最強企業だと言っていいアップルでさえそうなのだから、ほとんどの株はそういったリスクを内包していると考えて間違いないだろう。

ハワード・マークスが言う通り、リスクを把握するということは、投資で生き残るために最も重要な要素なのかもしれないね。

だけど、そう考えると、「堅実な投資先」とは一体何かという疑問が湧いてくる。

となりの億万長者たちは、週に何時間か投資について考える時間を設ける場合が多いらしいが、恐らく投資について考えるということこそが、投資という行為の本質なのかもしれない。

もちろん、金を突っ込むという行為も重要なのだが、その前段階である「堅実な投資とは何か」を考える時間こそが、最も重要だと思うのだ。

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