米国と中国の関税合戦が深刻化しているが、昨日、米国のトランプ大統領がメキシコからの輸入品に対して5%の関税を課す方針を発表した。
この発表の影響により、NYダウは300ドル超暴落し、25000ドルを割り込んでしまった。
トランプ大統領がメキシコに関税を課すと発表したのは、メキシコからの不法移民や貿易赤字の問題が根底にある。
米国は長年メキシコからの不法移民問題に頭を悩ませており、中米諸国からメキシコを通過して米国に入る移民への対策が講じられなければ、関税率を段階に上げると表明している。
7月1日に10%、8月1日に15%、9月1日に20%、10月1日に25%という順序で関税を引き上げる予定だ。
もしも関税が本当に段階的に引き上げられた場合、各国の自動車メーカーは大きな打撃を受けることになる。
なぜかというと、トヨタなどをはじめとした自動車メーカーは、米国への輸出に関税がかからないメキシコに工場を多く持っており、関税が発動された場合モロに影響を受けるからだ。
自動車メーカーの業績悪化は、単にその企業だけの影響に止まらず、かなり広範囲に影響を与えることになる。
というのも、自動車メーカーに部品を納入するメーカーや、部品の材料メーカーなど、自動車産業に属していたり関連している産業は驚くほど多いからだ。
例えば、一時期自動車産業が潤っていた時は、スバルの城下町である群馬県の太田市の飲食店が潤っていたというニュースを随分以前に見かけたことがある。また、トヨタの業績がいいと、名古屋全体の景気が良くなる。
そのため、自動車産業がダメージを受けると様々な業種に飛び火し、結果として全体の景気が悪化してしまう可能性が高いのだ。
メキシコが不法移民に対する効果的な対策を講じれるのかは疑問が残るところなので、関税は本当に段階的に引き上げられていく可能性が高いように思う。
すでに中国の5月の製造業PMIは悪化しており、世界的に景気が悪化する予兆が表れてきている。
また、ドイツの失業者数も5月に2年ぶりに増加するなど、世界経済はすでに停滞し始めていると言っていい状況にある可能性が高い。
そのような雰囲気はすでに株価にも反映しており、日経平均、NYダウなど世界中で株価が調整し始めている。
このまま停滞したままの状況が長期間続くのか、それとも暴落するのかは誰にも分からないが、暴落してしまう可能性もないとはいえないだろう。
ただ、本気で貿易戦争をしても誰も得はしないことは米国も理解はしていると思うので、どこかでこの状況には終止符は打たれると考えている。
しかし、長引けば長引きほど、世界経済に与える影響は大きくなっていくので、株式投資をしている場合はある程度の警戒はしておいた方がいいように思う。
自分的な資産における現金の割合については、常に方針は一貫している。
ー不安があるのであれば現金は多めにー
不安がある状態で株式等のリスク資産を保有している場合、日々の株価の上下が日常生活に影響を与える可能性がある。
自分的な株式投資の位置づけは、「何もしなくても資産を増やしてくれる」という感じなので、資産増減が気持ちに不安を与えるようでは意味がない。
そのため、現在は高配当株と長期保有していい銘柄だけ残して、後は現金にしてある状態なので、ここから株式市場は20~50%程度下落しても特に気持ち的には問題はない。
高配当株は放置しておいても「現金」を払い続けてくれるから、株式市場が暴落しても放置しておけるというのがその理由だが、大切なのは自分が保有していて「問題ない」と思えることだと思う。
はっきり言って、無配のグロース株の場合は内部で利益を再投資しており、事業経営が上手くいっている企業の場合は高配当株よりも断然株価が上昇しやすい。
そのため、無配のグロース株でも自信があるのであれば、保有し続けていても全然問題はないだろう。
大切なのは、焦って投げ売りをしてしまうことを防止する対策を打っておくことだ。
なので、不安なのであれば現金を多めにしておいて、株価が下がったら資金を投入すればいいような気がする。
株価が上がるのか下がるのかは誰にも分からないのでコントロール不可能だが、自分の気持ちは「現金の額」でコントロールできるので、投資を長く続けるためには案外有効な方法だと考えている。
ただ、本当に美味しいチャンスは一億総悲観状態のときだと決まっているので、最悪な時期に投資出来る勇気もバランスよく持ちたいものだと思っている。
自分が株式投資を開始した2016年も状況は最悪だと言われていたが、その時に投資を開始した人はその後かなり資産を増やしているケースが多いからね。
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