高配当株を多く保有する投資家は、配当金という何もしなくても手に入る真の不労所得を得ることができるため、自分の体を使わずにお金を稼ぎ続けることが出来る。
高配当株は、いわば自分の分身的存在であり、株式を発行している企業の中で働く従業員たちやシステムが利益を生み出し、その中の幾らかが配当金という形で株主に還元される。
そんな高配当株の中には、経営環境が不安定だったり、一企業の努力だけではどうしようもない要素によって利益を左右される企業もある。
そんな中の一つが、金融株であって、金融株は配当利回りが高く非常に魅力的に見えるのだが、その反面非常に不安定な値動きをする。
日本が高度経済成長期にあったころは、金融といえば花形産業であって、選ばれしエリートたちがタクトを振るって無限に利益を創造する、いわば豊かさの象徴的存在だった。
しかし、最近では昔日の輝きをすでに失われてしまっており、一時期は公的資金で何とか糊口をしのいでいる悲惨な状態だった。
配当利回りが4%を超えているみずほ銀行も、そんな高配当株の中の一つだ。
現在、アメリカやその他の国々で再び金利が利下げされる雰囲気が漂っているが、日本はずっと以前から超低金利環境が続いていて、お金を貸し出して利息を得るという銀行の古典ビジネスを破壊している。
昨年、アメリカの長期金利が上昇し、世界的に利上げの方向にシフトして日本も利上げをせざるを得ない状態となるかと思っていたが、ここにきてアメリカが利下げの方向に動きそうなので、日本の低金利環境はまだまだ続く可能性が高いように思う。
みずほ銀行等が展開する融資ビジネスは、本来は非常に利益率の高い商売だが、日本の金利は異次元に低いため、儲けがかなり出にくくなっている。
そのため、そろって配当利回りの高いメガバンク株のPERやPBRは極めて低い。
PERが低いということは、それだけそのビジネスに対する投資家の期待度が低いということを表しているケースもあるので、PERが低いからと言って一概に割安とは言えない。
銀行ビジネスというのは経済成長が高い国では有利だが、すでに成長が止まっていしまっていたり、衰退モードに入っている国ではあまり魅力的ではないビジネスとなってしまう。
例えば、日本の銀行株は総じて下落傾向にあるが、経済が急成長しているベトナムのべトコムバンクなどの銀行株は、ここ数年株価が上昇しているケースが多いし、PERも日本の銀行株よりも高い。
「日本の金利は上がると思いますか?」
という質問をしたら、相当数のビジネスマンは「NO」と答える可能性が高いのではないだろうか。
というのも、日本の景気は過去最長クラスに伸びていると言われているが、働いている労働者たちとしては全く好景気を感じる機会がないからだ。
例えば、好景気だからといって賃金がバンバン上がるかと言ったらそんなことはなく、企業は配当金として株主に利益還元を行ったり、いざという時に備えて内部留保したりするため、労働者に好景気の恩恵が分配されるケースは少ない。
そんな感じで、労働者たちは金利上昇のキーとなる景気の上昇を感じることはないため、好景気で金利が上がるかと聞かれると否定的な意見の人は多いように思う。
ただ、指標面では日本の景気は回復し続けていた。
それにもかかわらず金利が上がらなかったのは、政府が低金利環境を継続することで銀行に貸出を促して不動産市場等に資金を流す目的があったからだ。
銀行が不動産市場等に積極的に資金を回すと、その資金がさまざまな人々の手元にわたり、結果としてそれらのお金が消費行動を生み出して経済が活性化する可能性が高いからだ。
しかし、現在は資金調達の方法も多様化しており、また、日本はスタートアップ企業にとってあまり環境がよくない国なので、アメリカや中国のように新しい企業の誕生から経済が活性化していくこともない。
そのため、低金利環境によってある程度経済は活性化されるかもしれないが、労働者の賃金までバンバン上がって消費行動が活性化される状態にまではならない。
そして、消費行動が活性化し、物やサービスがバンバン売れまくって景気が上昇して金利が上がるということもないだろう。
そのため、今後日本の景気が実感レベルで上昇して、日本の金利が上がるということは当分ないように思う。
金利が上がらなければ、恐らくメガバンクなどの銀行株の株価も上がらないと思うので、銀行株は今後も配当利回りが高い高配当株である可能性が高いように思う。
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