日産自動車が5月14日の相場終了後に発表した決算で、2018年度通期は大幅な減益となることが判明した。
その内容はかなり衝撃的で、なんと純利益が前年比で57.3%減と圧倒的な減益具合なのだ。
減益理由は単純に販売台数の減少したことや、環境対策費用などの負担が重しとなったようだが、内容を見ると相当に厳しい。
やはり、カルロス・ゴーン元会長に関する一連の出来事がまだ尾を引いているようで、業績が回復しそうな気配が全くない。
株価も敏感に反応していて、現在PTS価格は800円を切ろうとしているが、恐らく明日は相当下げるのではないかと思う。
日産自動車はゴーン元会長の事件以来、ずっと株価が低迷していたが、今回の決算でもう一段下に下がってしまう可能性があるね。
おまけに、米中間の貿易摩擦問題が本格化してきて、世界経済が冷え込むリスクも顕在化してきている。
もしも世界経済が減速した場合、真っ先に影響を受けるのは自動車産業なので、そうなったときは日産自動車の業績がさらに大きく低迷する可能性があるだろう。
日産自動車は、決算の発表に合わせて、2019年度の業績と配当金の予測も発表している。
その内容はといえば、2019年はさらに利益が減少し、配当金は現在の57円から40円に減配してしまうという。
利益が減ってしまうので当然といえば当然なのだが、高配当株が高配当株で無くなった時のインパクトは相当なものなので、減配が日産の株価に及ぼす影響はかなり大きくなる可能性が高い。
単純にマイナス30%程度も減配するわけなので、配当金を目的にして投資をしている投資家たちは幻滅してしまい、日産株を投げ売りしてしまうだろうからね。
決算内容や来期の予測を見ると、さすがに減配も仕方がないような気はするのだが、米国企業だったらどうなんだろう?と思ってしまう。
まあ、これくらい業績が落ち込めばGMでも減益してしまうかもしれないけどね。
しかし...やはり高配当株を買う時は表面上の利回りだけを見るだけではダメだなと思ってしまった。
利益の内どれだけを配当金に回しているのかを示す指標である「配当性向」や、事業内容、それから将来的に予測される業績等から総合的に判断しないと、減配や無配転落のリスクを避けられないケースがあるからね。
本日も日経平均は下落し、3年ぶりの7日連続下落を記録している。
日経平均は世界でも最弱クラスの値動きをすることで有名な博打市場だが、下げ幅が120円程度だったので、本日は意外と粘ったのではないだろうか。
昨日の米国株は結局600ドル超も下げてしまったので、本日の日経平均も500円くらい下落するのではないかと思ったのだが、今後はどうなるかは不明だ。
日本株に投資をしている人たちは、持ち株が下落して凹んでいるかもしれないが、それはおいらも一緒だ。
心が重たすぎるのであれば、開き直って株を売ってしまうのもありだが、もう少し様子を見てみるのも悪くはないような気はする。
おいらは、今残している株についてはもう放置する予定だ。
昨年秋頃からこの米中貿易摩擦問題のせいで、ずっと株価が上がったり下がったりしているので、もしかしたら今回もどこかで決着がついて株価上昇というパターンも十分にあるからね。
ただ、今回のアメリカの断固とした態度を見ていると、中国が服従しない限りは相当厳しい展開になりそうな気がする...。
日産の配当金が来期以降に再び増配されて、元通りの水準に回復するかなのだが、恐らくすぐには難しいのではないだろうか。
というのも、最大の販売市場である米国と中国で販売台数が落ち込んでいるので、ここが正常化されなければ、利益が元通りの水準になるのは厳しい。
今現在の状況だけから判断するなら、米中貿易摩擦の影響で為替が円高に振れる可能性があるので、この問題が長期化した場合は日産の利益にもかなり影響を与えるだろう。
2019年度の業績予測は1ドル110円での想定なので、それを割り込む水準で為替が長期間推移すれば、当然利益は減少してしまう可能性が高いからね。
また、ゴーン元会長がいなくなってしまったのも、配当金の支払い額には微妙に影響してくるのではないだろうか。
これまで日産の配当金が高い水準だったのは、ゴーン元会長が経営を任され、ルノーが経営権を握っていたから、という見方もある。
そのため、今後の配当金のアナウンスには注目していきたいところだ。
出来れば日本を代表する高配当株の意地で配当金を元の水準に戻して欲しいが、それだけは時間が経過しないとどうなるかは分からないね...。
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