ゆうちょ銀行は、今は昔のこととなってしまったアベノミクス相場において、日本郵政、それからかんぽ生命との三社上場によって名を馳せた高配当株で、日本株式市場を代表する銘柄の一つだ。
ゆうちょ銀行は上場した当初から配当利回りが高い、いわゆる高配当株で、多くの人々が配当金目的でゆうちょ銀行の株を買ったのだ。
その頃のゆうちょ銀行の配当利回りは3%前後で推移していたと記憶しているのだが、最近ではゆうちょ銀行の配当利回りは超高配当株と呼んでもいい水準の5%以上にまで上昇してしまっている。
というのも、最近ゆうちょ銀行株の株価は暴落しっぱなしだからだ。
いったいなぜ、ゆうちょ銀行の株価が大暴落しているかというと、コロナショックの影響ももちろんあるのだが、ゆうちょ銀行の業績が振るわないからだ。
しかも、かんぽ生命の不正販売問題により郵政グループの信頼は地に落ちてしまっているので、その影響もあってゆうちょ銀行の株価は下落圧力にさらされている。
さらに、ゆうちょ銀行のメイン収益は保有する莫大な資産の運用によって得られているものなのだが、国債の利回りが信じられないほど低下し、さらには最近保有割合を増やしている外国証券の値動きが不安定なので、今後さらに業績が悪化する可能性があるだろう。
前回2月の決算は個人的にはそこまで悪くはなかったように思うのだが、今回のコロナショックは想定外すぎるだろうね、ゆうちょ銀行にとって。
先日、日本を代表する生命保険会社である日本生命が、業績が劇的に悪化する可能性があると発表していたが、その理由は資産運用収入の減少によるものだ。
その業績の悪化具合はすさまじく、2200億円を超える利益を予測していたのが、9割も利益が減少してしまい200億円以下まで低下したのだ。
これは、投資対象は同じではないかもしれないが、同じような利益構造を持つゆうちょ銀行にとっても対岸の火事ではなく、ほぼ間違いなく資産運用による収益は減少するように思う。
そうなった場合、ゆうちょ銀行の今現在の配当利回りも当然のことながら保障されなくなってしまう。
というのも、配当利回りは「配当金÷株価」で割り出す指標なので、配当金の額が少なくなれば当然のことながら配当利回りは下がることになる。
なので、今後ゆうちょ銀行の業績が悪化し、配当金が減額されてしまうと配当利回りも下がる可能性が高い。
ゆうちょ銀行の配当利回りは今現在は非常に高いのだが、その点はきちんと考慮して投資をするべきだろうね、今は。
今回のコロナショックでは、一時期NY株式市場でサーキットブレーカーが連日連夜発動するなどまさに異常事態といえる状況だったわけなのだが、金融株はこういった金融ショック的な局面においてはきわめて脆弱な動きを見せる。
というのも、金融市場がパニックになると必然的に株価が暴落し、さらには債券の利回りも低下するため、それらの資産に投資をしている金融機関は業績が悪化するようになっているのだ。
それは、第一生命が発表していた利益予測でも明らかなところであり、金融機関であれば避けられないところなので、銀行、保険、証券と、金融株はもれなく暴落してしまっているのだ。
そのため、今後コロナショックが収束しない限りは金融株の低迷は続く可能性が高い。
また、今回金融株にとって最も致命的なのが、コロナショックが単なる金融相場の混乱だけには収まらず、実体経済にモロに影響を与えているという点だ。
銀行などは企業に融資をしているので、当然のことながら倒産が相次げば利益は減少してしまうし、さらには証券会社も投資する人が減ったり、投資先がダメになったりして損失を計上することが多くなる。
そのため、今後この騒動が長期化した場合は体力のない金融機関は破綻していく可能性があるのではないかと考えている。
もちろん、そんなことにはならなければいいのだが、実体経済がストップしている現状を考えると、そういったリスクも頭の中に入れておかないといけないんだろうね。
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