かんぽ生命は昨今非常に世間で話題となっている企業だが、投資家にとってはアベノミクス相場の象徴のような企業であり、さらには多くの配当金を投資家にもたらしてくれる素晴らしい高配当株であることで知られている。
かんぽ生命のビジネスは郵便局等での顧客への販売により安価な保険サービスを提供する、という昔ながらのものだったのだが、そのビジネスモデルが民営化されてから行き詰ってしまい、無理な販売契約等が社会問題にまで発展していた。
そのため、世間では今、かんぽ生命に対して非常にダークなイメージが浸透してしまっているが、それでも国内では最大規模の保険会社であり、超巨額の資金を運用するトッププレイヤーだ。
そんなかんぽ生命だが、現在市場の株価暴落によって株価が下落しまくっており、配当利回りが4%を大きく上回る状況になっている。
配当利回り4%といえば、一般的な定期預金の金利の約400倍にも相当する配当利回りだ。
なので、通常で考えれば配当利回り4%のかんぽ生命株に誰もが投資したい、と思うかもしれないが、この点については少し注意が必要だ。
というのも、勇み足でかんぽ生命株を買ってしまい、それが自分の考えに基づいた投資出ない場合には大きく株価が下落した場合には後悔してしまうことになるからだ。
かんぽ生命は配当金をより多く投資家に支払ってくれる高配当株なのだが、表面上の利回りだけを見て高配当株への投資をすると大打撃を受けることは、これまでの歴史が明確に証明している。
というのも、いくら配当利回りが高い株であっても、配当性向が高いとその後に減配や無配転落などの恐ろしい結末が待っているケースがあるからだ。
配当性向とは、稼いだ利益のうちいくらを配当金の支払いに回しているのかを指し表す指標だが、その指標がMAX状態にある時だと、投資をして配当金を一度か二度もらったはいいが、最終的には株価が暴落してしまう可能性がある。
そうなってしまったら、もはや高配当株に投資をした意味自体がなくなってしまうので、高配当株に投資をする際にはこの点については必ず確認をしておくべきだろう。
特に日本株の場合はそうで、米国企業であれば借金をしてでも配当金を支払うケースもあるが、日本企業の場合だとかなりの確率で減配を選択してしまうので、なおさらそうだろう。
現在のかんぽ生命の配当性向は30%でまだまだ安全水域であり、前回発表した決算も意外に悪くはなかったので、現状では安全領域にあると言える可能性がある。
ただし、かんぽ生命の保険加入者は高齢者が多く、その高齢者に対しての保険販売に制限がかかってきている現状を考えると、将来的な利益推移を十分に考慮する必要があるだろう。
少し以前まではアベノミクス相場により、市場に大量の現金が流れ込み続け、株を買えば上がり続けるという状態が長期間続いていたが、現在はすでにその状態が限界にきているような感じがする。
アベノミクス相場とは、それつまり日銀による金融緩和により強制的に株式市場に金を流し込んで株価を大きく上げた相場のことを指し、その勢いに乗って上場したかんぽ生命をはじめとする郵政三社は、まさにアベノミクス相場を象徴するような銘柄だった。
しかし、現在では各社が民営化による弊害に苦しみ、元々利益を追求する民間会社ではなかったのが、利益を追求するしかない民間会社になった反動が大きく出ている状況だ。
その影響もあり、アベノミクス相場によって大量の現金が流れ込んだ郵政三社の株価も暴落してしまっているのだ。
ただ、各社ともPBRは極めて低く、配当性向もMAX状態にはないので、業績が回復すれば高配当株として復活する可能性はあるのではないかと思っている。
郵政三社は、アベノミクス相場を代表する企業であるだけではなく、日本を代表する超巨大企業なので、ぜひ頑張って欲しいところだね。
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