<ブルーバッファローHP>
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人間だって動物だって、生きていくためには食べないといけない。
食物を食べ、ビタミンやタンパク質を体に吸収して血や肉を作り出さないといけない。そうしないと体内の栄養素が不足してやせ細ってしまい、最後には死んでしまう。
そう、食物=命そのものと言っても過言ではないのだ。そんな命そのものを大量に作り出すことで人間の生活を守っている巨大企業が北米に存在する。
人と動物の餌を作りまくる巨大企業。それがゼネラル・ミルズだ。
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ゼネラルミルズのことは色々なブロガーの方がかなり詳しく書かれているので、ここではかなり割愛して説明させていただく。
人と動物の餌をつくりまくる巨大企業。それがゼネラル・ミルズだ。
簡潔に説明すると以上で終わりなのだが、それでは味気ないのでもう少し説明しよう。ゼネラルミルズはアメリカの食品会社で、様々なブランドを持つ巨大企業だ。例えば日本でもおなじみのハーゲンダッツもゼネラルミルズが持つブランドだ。
ほかにもシリアルやヨーグルト、冷凍のピザに冷凍野菜などアメリカ人が好きそうな食品をしこたまラインナップしている。いわばアメリカの台所のような企業だ。
ちなみに、とんがりコーンというお菓子を皆さん食べたことがあると思うが、あれもゼネラルミルズがハウス食品と一緒に作ったお菓子だ。
事業の中心はアメリカで、売り上げの2/3を占めている内需型の企業だ。
出来ればほかにも色々と皆さんに説明をしてあげたいのだが、おいらは英語が得意ではない。実はゼネラルミルズのホームページに飛んで皆さんのために色々情報を仕入れようとしたのだが、UNITED STATESの部分しか翻訳できなかったので諦めた。
あと、ゼネラルミルズが発売しているシリアルのBOXにはギミックが組み込まれていて、ハサミで切って組み立てるとジェットコースター台のようになり、そこにシリアルを転がして皿まで運べるということが判明した。
Ultra Creative Rude Gorldberg Cereal Boxという最終兵器らしい。おいらもぜひ一度組み立ててみたいと思った。
ところで、ゼネラル・ミルズは人間を満腹にさせるだけでは飽き足らず、ブルーバッファローというペットフード会社を最近買収した。なんでも自然派のドッグフードやキャットフードを作っている会社でその分野では相当知名度の高い会社らしい。
調べてみると、すでに日本にも入ってきていて取扱店は1200店を超えるという。ネットでのレビューを見ていると日本でもその品質は非常に評価されているようだ。なんでもペットはすでに家族の一員なので、人間と同じように健康に気を使ったものを食べさせようという人が増加してるらしい。
おいらの実家で昔飼っていたサラマンダーという猫は、毎日牛乳をぶっかけただけの白米を食わされていたのだが、現代のペットはそれでは満足出来ないようだ。
しかし、この記事でも書いたが、現在世界中でペットを飼っている人が増加しているのでそれに伴ってペット関連の市場も相当巨大になっている。日本で1.4兆円、アメリカではなんと7兆円規模になるらしい。
人はもともとは森の中で動物たちと暮らしていたので、本来的に動物と一緒に住みたいという本能があるらしい。だから世界で所得が向上するにつれて人々に余裕ができ、みんなペットを飼い始めているのかもしれない。ちなみにペットを飼っている率が一番高いのはアルゼンチンらしい。
とにかく、ブルーバッファローを買収したことによってゼネラル・ミルズは人間用だけでなく動物用の餌まで製造するスーパーコングロマリットへと進化してしまったのだ。
ミレニアム世代という言葉を皆さんも聞いたことがあるだろう。1980年から2000年の間に生まれた人たちを指す言葉らしい。有名人ではフェイスブックのCEOであるマーク・ザッカーバーグやハリウッド女優のミランダ・カーなどがいる。
ミレニアム世代はこれからアメリカの消費を担っていく中心世代となっていく人々で、2020年ごろにはミレニアム世代の消費が全体の3割にも達すると予測されている。
このミレニアム世代の嗜好がそれ以前の世代とかなり違っているらしい。彼らは健康を最も気にしており、物を所有することよりも様々な体験をすることにお金を使うという傾向があるとことが調査の結果で判明している。
アメリカ人といえば毎食マックでハンバーガーを食いまくり、家ではスナック菓子とコカ・コーラを消費しまくるというイメージだったが、ミレニアム世代はどうやら違うようだ。
1980年代くらいのアメリカ映画を見ると、出てくる人物たちはピザやジャンクフードなどかなり体に悪そうなものをガツガツと食っている印象があったが最近の映画ではあんまりそういうシーンは見ないような気がする。それもミレニアム世代の嗜好をリアルに反映しているのだろうか。
そんなミレニアム世代は外食が大好きで、統計では食事の2.3%ほどを外食ですませるらしい。ほかにも料理をすることがあまり好きでなく、すでに加工済みの食品を好む傾向があるらしい。シリアルですら作るのが面倒くさいそうだ。おまけに健康志向で、グルテンフリーやオーガニック製品を好むらしい。
そんなミレニアム世代が消費の中心になってきた影響からだろう、シリアル販売量が落ち込んでいる。シリアルといえばアメリカ人のご飯だというくらいのイメージがあるが、ミレニアム世代はアメリカ料理よりも和食等ヘルシーな料理のほうが好きらしい。もちろん野菜だって生で出来ればオーガニックな食材のほうがいい。
これはゼネラルミルズが作ってきた食品たちとは相容れない嗜好だ。なので冷凍野菜のグリーンジャイアントも採算が悪化して同業他社に売却してしまった。グリーンジャイアントのグリーンピースは昔おいらのお弁当にも入っていたような気がする。
とにかく消費の中心となる世代の嗜好と全く違う製品を作っていた結果、売り上げと利益が下がり続けてしまっているのだ。
しかしそこは100年以上の歴史を持つ巨大企業である。
黙って手をこまねいているわけではない。100年以上の歴史があるということは、1930年代の世界大恐慌や第一次・二次世界大戦、ブラックマンデーにリーマンショックと様々な困難を乗り越えてきたということだ。つまりそれだけ経営に柔軟性があると考えていいだろう。
ゼネラル・ミルズは現在買収などによって有機素材を使ったシリアルのライナップを充実させ、健康によいヨーグルトも取り扱っている。そして不採算のグリーンジャイアントも売却した。
ミレニアム世代は料理が嫌いだそうなので、ゼネラルミルズの作る加工食品が有機素材を使ったものにシフトして受け入れられれば再び顧客として取り込むことが出来そうだ。
それにペットフード事業を買収したのは非常にいいことだと思う。約8000億円ほどかけた買収なので投資家たちにはあまりいいように思われていないようだが、ペットフードの世界で強力なブランド力を持った企業を傘下に収めたことは今後ゼネラル・ミルズの事業ポートフォリオにかなりいい影響を与えるのではないだろうか。
日本人というのは品質に対して以上に細かい民族なので、その民族にかなり受け入れられていてなおかつ高評価を得ているという店で、ブルーバッファロー社の製品は本物中の本物と考えていいだろう。
これから世界中の平均所得がさらに上がっていくにつれて、余裕の出来た人々がペットを買いだしてペット事業の市場規模は今後さらに大きくなっていくだろう。その中で圧倒的に優位なパイをとれるのであれば今回の買収は非常に大きな意義をもつだろう。
公募増資をしたり企業買収をしたりした会社はその後必ずといっていいほど株価を下げるが、その増資や買収が本当に意味のあるものであれば、いったん下がったとしてもその後株価は上げていく場合の方が多い。
ゼネラル・ミルズは今がかなりどん底くらいの状況だと思うので、人間用の食品事業が少しでも好転する兆しがあれば株価も回復していくと思う。
現在の株価は42.35で直近の高値である60ドルから20%以上下落してしまっている。PERは12倍程度で配当利回りは4.7%程度なので買ってもいい水準であることは間違いない。
一応、ゼネラル・ミルズはおいらが今後買う株の候補に入っている。
だって、ペットが好きだから。
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