年金2000万円足らない問題は、もはや終息することはないと思えるほど議論が様々なところでされており、誰もが超高齢化社会における老後資金の重要性に気付かされたはずだ。
最近は日本は好景気と言われているが労働者たちの給与は増えず、むしろ減っているという状況で、とてもではないが老後資金を2000万円も用意するのは難しいという意見が多い。
そのため、デモまで起こっているのだが、何とかして老後までに2000万円を用意したいという方も多い。
2000万円というと非常に大きな金額で、かなり長いスパンで計画を立てないと積み立てることは難しい金額だ。
しかし、年金の額が限られているうえ、支給時期の延長なども予測されるため、出来る限り老後資金を貯めこんでおきたいというのは、現役で働く誰もが考えることだ。
最近は、年金2000万円問題を発端として、投資の実践を促すようなテレビ番組やネット記事が多い。
確かに、2000万円という金額は株や投資信託や不動産などの不労所得を生んでくれる種類の資産を保有しないと貯めることは難しい金額だ。
ただ、そういった資産を保有すると値下がりというリスクを背負うことになるため、投資をスタートすることをためらう人は多い。
日本人は世界最強クラスに貯金が大好きな民族のため、多くの人々が毎月のお給料を貯金で積み立てている。
そして、年金2000万円足りない問題についても、貯金を積み立てていくことで解決しようと考えている人が多く、その困難さに眩暈を起こしている。
ただ、現金というのは現状の超低金利環境下ではほとんど価値を生まず、むしろインフレによって価値が減少していく可能性がある。
この点はあまり意識しない方が多いが、コンビニで売られている商品なんかを見ていれば分かる通り、現在日本は様々な商品がインフレで値上げ傾向にある。
インフレの原因は原材料費の高騰なんかだが、今後は人件費の高騰など様々なことが原因で日本で売られている商品やサービスの価格が上がっていくことが予測される。
また、消費税も増税となるため、実質的な現金の価値というのはどんどん下落していく可能性が高い。
一方で、株式等の資産の場合は、もちろん価値が下がる可能性もあるが、価値が大きく上昇したり、コツコツと配当金を支払って資産を増加させてくれるなど、投資した現金を増加させてくれるという特性を持っている。
そのため、現金も価値が減少していく可能性ある、というリスクを認識して投資も実施した方が資産が膨らんでいくケースも多い。
日本人はリスクという言葉には敏感だが、現金という資産に潜む見えないリスクには鈍感なので、そういった点も考慮したうえで、2000万円貯めるために投資をするのか検討する必要があるだろう。
ここ日本では労働者たちの賃金は全く上がらず、人々はいつも「お金」の不足に頭を悩ましている。
しかし、実際のところ日本には信じられないくらいの額の現金が出回っている。
問題なのは、その現金が貯金やタンス預金として「使われない現金」としてため込まれていることだ。
企業にしても、不況時代の後遺症で現金をひたすら内部留保しているケースが多い。
ただ、この状況が未来永劫続くかというと、恐らくそれはないように思う。なぜかというと、政府が「投資をせよ」と国民に呼びかけ続けているからだ。
なぜ政府が「投資をせよ」と呼びかけるかというと、単純な話だが人々が現金を貯め続けるとお金が経済に循環せず、全く経済成長しない状態となってしまうからだ。
そして、経済成長しない国は資本主義社会ではどんどん不利な立場に追いやられていくので、国とするとお金を循環させるために「投資」をやらざるを得ない環境を整えていく可能性がある。
なので、将来的には貯金をしておくことによって、預金者が何らかの不利益を被る制度が構築される可能性もあるのではないかと思っている。
なので、早い段階から一応「投資」に慣れていくのは結構大事なことではないかと考えている。
まあ、実際のところはどうなるかは不明だが、一応準備はしておいた方がいいという考えだね。
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