米国株といえばアップル、と言っていいほど超有名な企業であり、数々の製品が世界中の人々に愛されているアップル社が、1-3月期の業績予測を下方修正することを発表した。
というのも、アップル社はアイフォンやアイパッドプロ、それからマックブックなどの製品を中国で製造しており、コロナウイルスの感染問題が長期化して工場等の生産や、中国国内での需要に影響が出てきているからだ。
コロナウイルスの新型肺炎に関する問題についてはいまだに収束する気配が見えず、毎日のように感染者や感染地域が拡大しているような状況だ。
そのため、製造と消費の両面で中国に依存しているアップル社は業績に大きな打撃を受けているのだ。
アップル社にとって最もダメージが深いのは、中国国内での消費はもちろんなのだが、それよりも製品の供給に大きな影響が出つつあるという点だろう。
というのも、アップル製品の多くは中国国内で組み立てられるため、中国以外の国でアップル製品への需要が落ちなかったとしても、今度は供給する製品自体がない、という状態になってしまうからだ。
株式市場は将来の利益を予測して、それを瞬時に株価に織り込むという特性を持っているため、人々はアップルの株価への影響が出るのではないかと懸念を深めている。
コロナウイルスの問題で一番深刻なのは、「人」と「物」 の移動に制限が出てしまうという点だ。
いくら工場がIOT化されているとはいえ、まだまだマンパワーに頼る部分もある現在の工場等では従業員、つまりは人が大量に集まり、そこでコロナウイルスが感染拡大する恐れがある。
そのため、中国国内では多くの企業が国内工場の操業をストップせざるをえない状況になってしまっている。
仮に日本国内でもコロナウイルスによる新型肺炎が爆発的に広がってしまった場合、工場やオフィスなどが大量閉鎖してしまう可能性はあるだろう。
というのも、コロナウイルスによる新型肺炎については、いまだに有効な治療方法が確立されておらず、出来る対策といえば感染が拡大しないようにマスクをしたりすることだけだからだ。
そのため、クルーズ船で足止めを食らう人々が大量発生しており、これ以上事態が悪化すると本格的に経済に悪影響が出る可能性が非常に高いように思う。
その理由としては、コロナウイルスの問題が収束しないと、どんどん「人」と「物」の移動に制限が出てきて、その影響で「お金」の循環が鈍くなり、最終的には経済の回転自体が鈍化してしまう可能性があるからだ。
コロナウイルス問題は株式市場が好調なこともあり、なんとなく収束に向かっているような印象を持っている人も多いかもしれないが、実際のところはまったく収集の目途など立っておらず、事態はますます悪化するばかりなのだ。
今回のコロナウイルス問題だが、アップル社の今後の業績も確かに心配なのだが、それよりも心配な企業たちがいる。
それは、中国のインバウンド消費に依存している日本企業たちだ。
日本企業の中には、製造や販売の面で中国に依存している企業が非常に多かったが、近年政府がインバウンド需要を重視した政策をとり、中国人や韓国人などの外国人がより観光に来やすい環境を整えた影響で、それらの人々の消費に依存している企業が非常に多いのだ。
なので、テレビでは観光地に全く人が来なくなったとか、旅館やホテルが悲鳴を上げているとか、そんなニュースがよく流れるようになっている。
実際、日本に来ることをキャンセルする人々がどんどん増えており、以前までは外国人で溢れかえっていた観光地がガラン、としているというケースも非常に多いという。
しかも、現状はまだ全くコロナウイルスの新型肺炎問題は全く収束する気配がないため、この状況が果たしていつ終わるのか全く先が見えない状態だ。
なので、恐らくは今の現状はまだまだ続くだろうし、しかも感染地域や死亡者数はどんどん増えていく可能性があるので、その場合はさらにインバウンドに依存している企業の業績は悪化する可能性が高い。
そうなってしまうと、日本国内の景気は確実に悪化することは目に見えているので、その影響は必ず日本株式市場を襲うことになるだろう。
アップル社は米国企業ではあるのだが、中国への依存度が高い企業なので業績の悪化が今大きくクローズアップされているが、実際のところ本当に大きなダメージを受けるのは日本企業の方だろう。
最近は、インバウンド需要を当てにして多くの企業がホテルを中心としたインバウンド需要を取り込むような事業を展開するケースが増えている。
それ自体は確かに方向性として正しいのだが、ある意味、インバウンド需要に頼りすぎるのは諸刃の剣なのかもしれない。
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