うまい...。
マクドナルドのポテトは、いつ食べても完璧なくらいうまい。
いつの時代も変わらぬ味で、人々の健康をあまり支えていないマクドナルドは、間違いなくファーストフード業界の王様だと言っていいだろう。
しかし、うまいのだが、体によくはない。
昨年、マクドナルドやスナック菓子などを食いまくっていた友人のA君が、健康診断で異常値を記録してしまい、再検査を受ける羽目になっていた。特に、血圧の数値がヤバかったらしい。
A君は、普段からマクドナルド、コンビニの揚げもの、スナック菓子を、コカ・コーラで胃に流し込みまくるというアメリカ人顔負けの食生活を送っていたのだが、昨年あたりからかなり体調が悪くなることが多くなっていたらしい。
「好きなものを好きなだけ食う、それが人生さ」
そう、清々しい顔で言っていた彼だったが、健康診断で異常値を記録した後に、虫が鳴くような声で相談の電話をかけてきた。
「どうしよう、どうしたらいい?俺、おで、生きたいんだよ...」
...どうしようもねえ奴だな、自業自得だろうが。
そうは思ったが、だけど大切な友人だ、何とかして救ってあげたい。
だが、おいらとしては出来るアドバイスはこれだけだった。
ー食生活を見直せー
🍟 🍟 🍟
さて、そのA君だが、実は投資信託などに投資をしている一端の投資家であるということを先日知った。
詳しい投資額は聞いていないが、どうやらインデックスファンドやリート型ファンドなどに細かく分散して投資をしているようで、彼いわく、「へへ、まあまあ儲かっているよ」、とのことだった。
彼の手法は典型的な積み立て投資で、月々20万円を均等に8種類ほどの投資信託に投資しているとのことだった。
その20万円は、溜めこんだ金を切り崩して捻出しているようで、特に普段から節約などをしている様子はない。
ちなみに、運用報告書が届いたら一瞥もせずゴミ箱に直行らしい。もちろん、日経平均やNYダウの値動きなど一切見ないとのことだ。※ホンマらしい。
「そんなものを見ても、俺には何もわからない」
なかなか潔のいい漢だが、積み立て投資には彼のようなタイプの方が逆に向いているのかもしれない。
そんな繊細さと豪快さを持ち合わせるA君だが、健康診断の結果には結構ビビッてしまったらしく、何とか食生活を改善するように取り組んでいたらしい。
A君は営業職でかなり忙しいため、これまではついつい手軽なジャンクフードやコンビニ弁当を中心とした食生活となっていたようだが、さすがにこのままでは死んでしまうと思ったのだろう。
真剣に食生活を改善したらしく、その結果、今年の健康診断の結果はかなり良好だったらしい。
「マクドナルドはやめたの?」
「ああ、あれが一番血圧に悪いらしいからね。それに、コカ・コーラもやめたよ」
どうやら彼は、米国株投資家の奴隷という身分から解放されたらしい。
彼がマクドナルドのポテトを食いまくり、コカ・コーラを飲みまくるたびに、米国株投資家の懐に配当金が振り込まれていたのだ。
自らの健康を犠牲にしてまで米国株投資家を金持ちにしていたA君は、これ以上ないほど献身的な米国株投資家の奴隷だったのだが、これでようやく彼は自由の身というわけだ。
「ところで、どんな風に食生活を見直したんだ?」
おいらがそう聞くと、
「ファーストフードやスナック菓子を食うのをやめて、夜だけ自炊に切り替えたんだ。米だけ炊いて、あとはスーパーの総菜やサラダを食ってるよ」
「それだけ?」
「ああ、それで去年までCかDばかりだった数値が、ほとんどAかBになったよ」
自炊をするだけで、そんなに急激に数値がよくなるのだろうか?
おいらは、少し疑問に思った。
「なんか気をつけて食ってるものとかあるの?」
「あるよ、酢納豆をずっと食ってるんだ。あれは体にいいから、お前も食ってみろよ」
酢納豆。
A君の口から意外な食べ物の名前が出てきた。
🍟 🍟 🍟
酢納豆とは、納豆に酢をまぜただけの食べ物のことで、最近TV番組で放送されて人気となっているようだが、A君はその前から自分で調べて酢納豆を食っていたらしい。
酢納豆の作り方は簡単で、納豆1パックに対して、酢を小さじ程度混ぜるだけだ。
「あんまり酢を混ぜてはいけない。小さじ一杯くらいで十分だ」
全く料理などするイメージのない友人が、そんなことを言ったのが可笑しかったが、確かに調べてみるとあまり酢を入れるのはよくないらしい。
「酢納豆を食うと、本当に体調が違う。まず、あんまり疲れなくなるし、疲労感があまり残らなくなる。それに、目がよくなる」
「目がよくなる?納豆で?」
「ああ、何となく視界がクリアになるんだ」
本当かよ?納豆に酢を入れただけのものを食っただけで、そこまで顕著に効果が出るのか?
かなり疑問に思ったが、おいらと違って健康食品など全く無関心だった男がそういうので、逆に少し説得力があるような気がした。
そして、調べてみると本当に視力の回復に効果がある的なことが買いてある。
「お前も一度試してみろよ」
結局、おいらもA君に勧められて酢納豆を食ってみることにした。
🍟 🍟 🍟
色々と調べてみると、酢納豆は今かなり流行っていて、その効果の源はあのネバネバに含まれるナットウキナーゼという成分にあるということが分かった。
ナットウキナーゼはタンパク質を分解する酵素なので、血栓の元となるフィブリンを分解して血液をサラサラにするこという効用がある。
そのため、血流の改善作用や、血圧を降下させる作用があるのだ。
そういえば、最近納豆なんか食っていなかったのを思い出した。最後に食ったのは、多分半年くらい前に温泉の旅館で朝ごはんに食べたときではないだろうか?
あんまり自分で買って食べないんだよね...。
納豆が、特別体にいいものというイメージもなかったが、とりあえず酢納豆を作って食ってみることにした。
まず、カップの納豆を買ってきて、2つ分をお椀に取り出し、そこに酢を小さじ一杯程度かけて混ぜる。
酢が少しだけだと何となく物足りないが、ここはA君の作法に従うことにする。
そして、それをかき混ぜてネバっ気が出てきたら完成だ。確かに、これは簡単だ。
味は...まあ。普通だ笑。とくにウマイというもんでもない。
こうして、とりあえず1週間ほど酢納豆を食ってみてるのだが、その効果はというと...。
確かに何となく朝起きた時にスッキリしているし、疲れが取れやすくなったような気もする。視力は...あんまり効果は感じないな。
まあ、薬じゃなくて食い物だから、そんなに劇的な効果を望むほうがおかしいのだが、おいらが感じるのは朝起きたときのスッキリ感だ。
おいらの体感値では、かなり体が軽く感じる。基本的においらは血液がドロドロだったせいか、寝起きはかなり悪い。中々身動きが取れないのだが、酢納豆を食いだしてから、スッと起きれるようになった気がする。
まだ1週間程度なので、はっきりとは言えないが、これはもしかしたら結構効果があるかもしれないなというのが、おいらが酢納豆を食ってみた感想だ。
納豆だけでもいいような気はするのだが、A君が酢を入れることにこだわっていたので、それにならっておいらも酢納豆を続けてみようと思う。
30半ばを過ぎた独身男が、部屋で陰鬱な顔をして酢納豆を作っているのもどうかとは思うのだが、健康は金と同じかそれ以上に大切なものだ。
例えば5億円の資産があったとしても、メチャクチャ不健康だったら、その金を使って人生を楽しむことはできない。
保有している株価のチャートを見つめているときも、何となく暗く沈んだ気分になってしまい、たとえ株価が爆上げしていてもあまり楽しくはないし、爆下げしていたら絶望的な気分になってしまうだろう。
自分の魂が宿っている肉体が健康であるからこそ、食事を美味いと感じることが出来るし、チャートを見つめているときや、酒を飲んでいるとき、それから♀とチョメチョメしているときや、ブログを書いている時間を楽しいと感じることが出来る。
人生を通して感じる全てのことは、肉体という自分にとって唯一無二のフィルターを通してしか感じ取ることができない。
だから、その大切なフィルターをいつも健康な状態に保っておくということは、金を稼ぐということと同じくらい大切なことだと思うのだ。
おいらの場合は、A君に教えてもらった酢納豆がまあまあ体に合いそうだから続けようと思うのだが、人の体はそれぞれに特徴があって、自分に合った健康法というのが存在していると思う。
ヨーグルトが合う人もいれば、ヤクルトが合う人もいるし、黒酢で健康を維持する人もいれば、運動してプロテインを接種するのが一番効果的だと言う人もいる。
しかし、一番大切なのは「自分の体に合う」ということなので、そういった自分に合った健康法をある程度確立しておくことは、資産を積み上げていくのと同じくらい重要なことではないかと思う。
特に、年を取れば取るほど、重要度が増していくような気がするね。
とりあえず、おいらは酢納豆を続けることとする。
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