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アラフォー男性は金がないと婚活パーティーの参加資格すらない

とある日、突然、部下の男性社員からこんな報告があった。

「すいません、ご報告なんですが、今度結婚することになりました」

30代前半のその部下は、どうやら婚活パーティーでいい感じの女性が出来たらしく、3か月ほど交際して結婚することにしたらしい。

「お前、3か月付き合っただけで結婚なんかして大丈夫なのか?」

「全然大丈夫です。かぶまくらさんも、婚活パーティーに行ってみればいいですよ、意外とかわいい子も来てますよ」

こいつ...偉そうに何言ってやがるんだ。

そう思いながらも、興味が湧いたので、彼が結婚するという女性の写真をスマホで見せてもらった。

...。

普通に可愛かった。20代前半のその女性は、結婚願望が強く、ちょうど同時期に結婚相手を探していた彼と意気投合し、すぐに結婚することとなったらしい。

「年は10以上離れてますけど、お互い気は合うんで全然問題ないです。それに、若い奥さんだと一緒にいて気持ちが何ていうのかな...こう、いつも新鮮でいられると思うんですよね」

こいつ...。

その時点で、おいらの血管は極限まで膨張し、ベジータが本気で怒ったときくらいのぶっ太さで額に浮かび上がっていた。

「かぶまくらさんも、本当に行った方がいいと思いますよ」

「僕はもう間に合っているから大丈夫だよ」

いい年こいた男が、金を払って女を斡旋してもらうパーティーに参加するなんてどうかしている。

そんなことをしなくても、僕は大丈夫なんだ。長年生きてきて蓄積された魅力が体から滲み出ており、女性は蜜に吸い寄せられるようにしてあっちの方からやってくるからね。まるで、暗い森の中でさ迷う蝶が発光する光を見つけたときのように。

そう、大丈夫なんだよ、僕は。

間に合っているんだ。

間に合って...。

間に合ってるんだよおおおおおおおおおおおおおおお!!!!

ーこうして、僕は婚活パーティーに参加する意志を固めたー

「え、あれ??どうして??」

早速、鼻息を荒くして後輩に教えてもらった婚活パーティーのサイトを確認してみたのだが、そこで僕は恐ろしい事実に気が付いた。

なんと、アラフォー男性が参加出来るパーティー自体がそもそも少なく、しかも、アラフォー男性が参加出来るパーティーに参加する女性は若くても30代前半から、みたいな感じになっているのだ。

「あれ、あれ??おかしいよ、彼の情報では、婚活パーティーに行けば20代の若いメスと知り合えるって言っていたのに、どうして??」

婚活サイトに掲載されている、パーティーを見ていくと...。

・真剣に出会いを求めるパーティー

■参加資格

・女性:30代前半~50代

・男性:30代前半~50代

...。

・30代後半~40代前半限定パーティー

■参加資格

・女性:30代後半~40代

・男性:30代後半~40代

...。

・今からでも婚活は遅くないぞカジュアルパーティー

■参加資格

・女性:20代後半~30代前半

・男性:20代後半~35歳

...。

なんでじゃ...。

最後の、「今からでも婚活は遅くないぞカジュアルパーティー」ですら、男性は35歳までしか参加が出来ない。

まあ、書いているだけだよね...。

そう思って、婚活パーティーを運営している会社に電話をしてみた。

「もしもし、すいません、20代から30代前半が参加出来るカジュアルパーティーについてなんですが、実は30代後半なんですけど、見た目は20代みたいって言われるんで参加できますよね?」※見た目は20代ではない。

「申し訳ございません、そちらのパーティーは年齢制限がございますので、お客様は参加することが出来ません。また、身分証明書にて年齢を確認させていただきますので、その点もご留意下さい」

全く抑揚のない声で、そう回答された。

...。

お前、身分証明書で年齢確認するてFBIの連邦捜査官か!!

電話を切ったあと、思わずそう叫んでしまった。

何ということだ、アラフォーになってしまうと、もはや参加出来る婚活パーティー自体に大きく制限がかかってしまうなんて。

一瞬、人権団体に電話しようかと思った。

「婚活パーティーについてなんですが、年齢に制限を設けるべきではありません!!年齢は樹木でいうと年輪のようなものであり、重ねれば重ねるほど幹が太くなり、人間としての魅力が増していくのです!!今すぐに年齢で差別をすることをやめさせて下さい!!若い女が来るパーティーに僕が参加できるように、国の法律を改正させてください!!」

だけど、恐らくはこんな感じで訴えても、一瞬で人権団体の事務所に着信拒否されるだけなので、もはや諦めるしかなかった。

もういいんだ、僕のようなカスにはパーティーに参加する資格すらなかったんだ...。

そう思った時だった、とあるパーティーの募集が目に飛び込んできた。

「ひぐあ!!これやったら参加出来るんとちゃうか!?」

■ハイクラス男性と出会えるパーティー

・女性:20代前半~30代前半

・男性:30代前半~40代後半

よかった...。これで、僕も無事に若いメスと出会えるパーティーに参加することが出来る。

はああああああああ、よかった、よかった!!

何着てパーティーに参加しようかな、大人感を出すためにスーツにしようかな、いやいや、若いメスに気に入られるため、最近のファッションを勉強してユニクロで一式買いそろえようかな。

やっと自分が望むパーティーに参加出来ることに安堵し、顔を真っ赤に紅潮させながらそんなことを考えていたときだった。

パーティーの募集文書に記載されている最後の文字列が目に飛び込んできた。

なお、男性は年収1000万円以上の弁護士、歯科医、医師に参加を限定させていただきます。

ん...見間違いかな?

そう思ってもう一度確かめてみる。

なお、男性は年収1000万円以上の弁護士、歯科医、医師に参加を限定させていただきます。

...。

なんでじゃあああああああああああああ!!!!!

...。

どうやら、そのパーティーは地位も金もある男性と知り合いたいという女性向けに企画されていて、そのため、参加できるのは年収1000万円以上の弁護士、歯科医師、医師に限定されていたのだった。

なんということだ、福沢諭吉先生のおかげで人間皆平等の精神が染み渡ったこの現代国家において、このような恐ろしい差別が行われていたとは。

金を持たざるものは、パーティーに参加する資格すらないのか...。

まあ、冷静に考えれば、金も地位もないハゲのアラフォーと知り合いたいというう若い女性の方が稀なので、むしろこのように参加制限をかける方が、営利企業が開催するパーティーの形としては健全なのかもしれない。

そう、世の中はやはり金なんだよ...。

古代国家においては、金や地位を持つ者が女性を独占し、それ以外の者は女にありつくことすら出来ないという恐ろしい構図が完成していた。

そのような構図は形こそ変われ、現代にきっちりと引き継がれていたのだ。

その事実を痛感するとともに、「株式投資と仕事を頑張ろう」、という思いが胸の奥底から湧き上がってきた。

そして、いつか胸を張ってハイクラスの男性が参加出来るようなパーティーにテカテカのスーツを着て参加しようと決心した。

「よし、やってやるぞ!!」

久しぶりに、熱い想いが胸の奥から突き上げてきた。

僕は、絶対にこのままでは終わらない。

いつだって人生は奇跡に満ち溢れていることを、僕は信じている。

その2時間後、昨年の自身の株式投資のパフォーマンスと、各種難関資格の難易度を確認した僕は、ハイクラスパーティーに参加することを断念した。

このブログの読者で婚活パーティーに興味のある方は、早めに参加されることを本当におすすめします。アラフォーになってからだと、マジで著しく参加制限がされてしまいます。

株で夢をかなえよう

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