ヘルスケア・セクターを壊滅させるにはどうしたらいいか?
答えは簡単だ。
ヘルスをケアしなくていいようにすればいい。
つまり、世の中の人間全員が健康になればいいだけだ。
世の中の人間全員が健康になれば、誰も健康になるための製品や、健康になるためのサービスを受け無くなるだろう。
もしもそうなれば、ヘルスケア・セクターに所属する企業たちは、いっせいに倒産してしまうに違いない。
だけど、実際にはそんなことは不可能だから、常にヘルスケア・セクターは投資家に高いリターンをもたらしてきた。
連続配当株で有名なジョンソン&ジョンソンも、ヘルスケアセクターに所属している。
シーゲル博士著の聖書である、「株式投資の世界」には、1957年から2003年まで投資家に最も高いリターンをもたらしたのは、ヘルスケア・セクターであると記されている。
世界中に不健康や病気が蔓延している結果、ヘルスケア・セクターに所属する企業群が製造する製品やサービスが売れ、結果としてセクターとしてのリターンが高くなったのだ。
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ところで、ヘルス=健康とは、いったい何なのだろうか?
ひと口に健康と言っても中々むつかしい。
それが精神的なものを指すのか、肉体的なものを指すのか、はっきりしないところがある。
なぜなら、精神と肉体は密接に結びついており、どちらかをおろそかにしても、完全に健康的な状態であることは不可能だからだ。
精神面が健康であっても、肉体的な不調があると、やがては精神面も健康ではなくなる。
肉体面が健康であっても、精神的な不調があると、やがては肉体面も健康ではなくなる。
たとえば、精神的に不安定になると、よくお腹を壊してしまうという人がいる。あれは、精神が不調をきたしたせいで自律神経が乱れ、結果として自律神経によってコントロールされている腸の動きが変調をきたすことが原因の場合が多い。
要するに、どちらもつながっているので、この二つを切り離して考えることは結構むつかしい。
ところで、この二つがどこで繋がっているかというと、それは内臓である場合が多い。
なぜなら、前述した腸であったり、胃であったりといった臓器と精神=脳の命令系統は繋がっているからだ。
だから、精神を整えるということは、内臓を整えるということであるとも言える。
昔、サッカー日本代表の長谷部選手が書いた、「心を整える」という本がヒットしていた。
プロサッカー選手である長谷部選手のメンタルコントロール術が書かれた、極めて実用的な良書だ。
しかし、おいらの考えとしては、心を整えるよりも、肉体を整えるほうが心身の健康面からは重要だ。
もう少しかみ砕いて言うと、肉体というのは内臓のことを指す。そして、その内臓がどこかというと、それは腸だ。
腸というのは、人体を構成する器官の中でも相当重要な役割を持っていて、単に食物を消化してエネルギーを吸収するというだけの器官ではない。
腸は自律神経と密接な関わりがあるので、腸の動きをコントロールするということは、自律神経を正常に保つうえで非常に重要なのだ。
自律神経とは、人間が自分の意志でコントロールできない神経のことで、この神経が安定しているかどうかが、精神面の健康にも大きな影響を及ぼすことで知られている。
これは、ひどい下痢に見舞われたとき、皆さん自身の精神状態がどのようになるのかを考えていただければ、ご理解いただけるのではないだろうか。
だからおいらとしては、日常生活の中で腸の状態を整えることを時たま意識している。
腸の状態を整えるとはどういうことかというと、要するに摂取する食事に気を使うということだ。
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ところで、皆さんは今日、朝から数えてどんなものを食べたか覚えているだろうか?
朝コンビニ、昼は外食、夜は居酒屋という方も中にはいらっしゃるだろう。
おいらも結構そういうパターンのときがあるので、よくわかる。
既婚者の方は、奥さんが栄養バランスを考えた食事に気を使ってくれればいいが、独身者の場合は自分で気を使って調整するしかない。
したがって、おいらは週に2回か3回は夜飯を自炊するように心がけている。
自炊と言っても何か凝った料理を作るわけではなく、野菜を摂取することと、乳酸菌を体に取り入れることだけを意識している。
それだけで、体の体調が全く違ってくるからだ。
例えば、今日はスーパーで数個で100円の水茄子を適当にざく切りにして、それを塩麴で和えただけのものを作ってみた。
それにキムチと山芋を擦ったもの。それだけで白米を食べる。
塩麴には乳酸菌が含まれていて、生で摂取するとかなり腸の調子がよくなる。それにキムチにも植物性の乳酸菌が含まれているので、腸にはいい。
乳酸菌は、腸内の環境を整えるの働きがあるので、摂取しておくとかなり腹の調子がいい。
それと山芋は消化力を高めるので、胃腸の負担を軽くする。
食事の内容としては、極めて物足りないのだが、こういった野菜中心の簡素な食事をしていると、体調を良好に保てることに気づいたので続けている。
昔、暴飲暴食をしすぎて体調を壊したことがあって、こういう食事をするようになったのだが、よくよく考えてみれば、漢方の考えたと照らして合わせても、普段の食事を意識することはとても大切なことだ。
漢方とは、西洋医学とはまた違った東洋医学の考え方で、病気の原因を直接抗生物質で攻撃するような方法ではなく、食材や生薬によって体を冷やしたり温めたり等して体全体のバランスを整えることで病気を治すという方法を取る場合が多い。
しかし、体全体のバランスというのは、一部が崩れてしまうと、治すのに時間がかかる場合が多い。
だから、普段から内臓の調子を整え、体中に健康な血液を送り込むことで、病気を未然に防止した方が、ずっと健康でいられる確率は高くなるはずだ。
だから、もしも今、おいらと同じく独り者で、晩飯は居酒屋かマクドナルドオンリーといった方がいらっしゃったら、早めに週1でもいいから自炊に取り組むことをお勧めする。
一度、大病をわずらってしまえば、リカバリーまでには相当な時間がかかるうえ、下手をすると冗談抜きで死んでしまう場合だってある。
それを考えれば、週1で自炊する時間と、野菜を切る手間くらいは惜しまなくてもいいはずだ。
それに、付け加えると、意外とこういう質素な食事というのは旨い。
一袋100円の水茄子だって、ざっくりと切ったものを生で口に含んでかみ砕くと、ほんのりとした甘さを感じることが出来る。
それは、コカ・コーラなんかの甘さとは全く別種の、自然の作物自体が持つ自然な甘さだ。
きゅうりだって、自分で買ってきた物に包丁を入れて食べてみると、何とも言えないみずみずしさを感じることが出来る。
日本人の体は、欧米人と違って肉を消化しやすいようには出来ていないので、こういった野菜を中心とした食事にして1食でも肉を食わないようにすると、やはり腸の調子が良くなってくる。
ただし、あんまりやり過ぎるとストレスがたまるし、ジョンソン&ジョンソンを倒産に追い込んでしまうかもしれないので、毎日やらなくても全然いいと思う。
週1~2回くらい内臓をジムに通わせていると思って、こういう食事をするのも悪くはない。
それで、ヘルスケア産業に貢献することのない、健康な体でいられるのならね。
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