「あれ、まだそんなもの使ってるんですか?」
「ああ、何だかんだ言ってこっちの方が使いやすいから、スマホからこっちにまた替えたんだよ」
昼飯を食っていた際、職場のオッサンが急にガラケーを取り出したので驚いたのだが、よくよく聞くと、スマホに替えたはいいものの機能がありすぎて使いにくかったらしく、最近またガラケーに戻したとのことだった。
「俺は、メールと電話が出来たらいいんだよ」
そう言われてみると、確かにそうかもしれないと思った。スマホは小型パソコンと言っても過言ではないデバイスなので、機能は満載なんだが、正直おいらも様々なアプリ等をダウンロードするほど使いこなしてはいない。
ガラケーを持っていたころを思い出すと、確かにシンプルで使いやすかった気がする。
インターネットというほど上等なものではなかったが、一応パケット通信で電車の時刻表くらいは見ることが出来たので結構便利だったし、何よりもコンパクトでかさばらないところがよかった。
スマホは確かに素晴らしいが、ガラケーにはガラケーの良さがあった。
日本独自の進化を遂げたガラパゴス携帯と呼ばれるだけあって、日本人に使いやすい作りとなっていたのかもしれない。
そんなガラケーが、今復活の兆しを見せているのをご存じだろうか?
2009年にアップルがアイフォンを発売して以来、それまで日本の携帯市場を独占していたガラケーが一気に駆逐され、今やほとんどの人たちがスマホを持つに至った。
総務省の調べでは、2011年頃から猛烈な勢いでスマホのシェアが伸びている。
<出典:総務省>
このグラフを見ればわかる通り、今やスマホの携帯市場におけるシェアは7割以上となっている。
ただ、一番上の携帯電話全体の所有率を示したグラフと、その内のスマホの割合を示した赤色のグラフを見比べると、まだ約2割以上ガラケーやPHSのシェアが残っていることがわかる。
PHSは今や業務用を除くと絶滅の危機に瀕しているので、その2割はガラケーだと考えていいだろう。
つまり、何やかんやでガラケーを使っている層が約2割もまだいるのだ。
ガラケーをまだ現役で使用している人たちにガラケーを使っている理由を聞くと、大体以下のような答えが返ってくる。※かぶまくら調べ。
①折りたためるのでかさばらない。
②機能がシンプルで使いやすい。
③スマホは難しそうなので替えるのがおっくう。
④エ〇サイトを見てしまいそうで怖い。
基本的にはこんな感じだ。④については個人的な理由なので考慮しないとして、①~③は確かにガラケー特有の魅力だ。
①については、最近のスマホは画面が巨大になりすぎて持ちにくく、片手で持って電話するのは非常にやりにくい。それに比べてガラケーはコンパクトに折りたためるし、電話する際に持ちやすい。
②については、スマホはLINEをしたり動画を見たりすることもでき、非常に機能が多彩な反面、使いすぎるとスマホに依存してスマホ病になってしまう。スマホがないと1秒足りとも落ち着かないという病気だね。
一方で、ガラケーは潔く電話とメールくらいしか出来ないので、時間を浪費することがなく、機能がシンプルで使いやすい。
③については、そもそもスマホに替えるのが面倒なので、慣れ親しんだガラケーを使い続けるというパターンだ。
それにプラスして、スマホに替えるとガラケーのバッテリーの持ちの長さが懐かしくなってくる。
スマホは電力を大量に使うので毎日充電する必要があるが、ガラケーの場合は2日に1回くらいで十分だったからね。
これは、ガラケーからスマホに替えてみて初めて気づくガラケーの良さだ。
それから、ガラケーは月々の料金もスマホより全然安かったね。
そんな感じで様々な良さがあるガラケーなのだが、一時期絶滅するかと思われていたにも関わらず、最近になって復活の兆しを見せているらしい。
KDDIが2018年に復活させた伝説のガラケーINFOBARを筆頭に、NTTドコモやソフトバンク等、ケータイ各社が新たにガラケーを市場に投入しようという動きがある。
NTTドコモは約2年ぶりにAQUOSケータイを発売するし、ソフトバンクは結構豊富にライナップを揃えている。
一時は各社の店舗から消えつつあったガラケーが、ここにきて復活してきているのだ。
その背景には、やはり高齢者を中心とした層からの根強いニーズがあるのだろう。
元々ガラケーのシンプルさが好きで使い続けていた人たちだけではなく、「スマホを使ってみたけどガラケーの方がよかった」とスマホからガラケーに戻ってきている人もいるという。
中古のガラケーが、めちゃくちゃ売れているらしいからね。
やはり、島国のガラパゴス根性が染みついている日本人は、ガラケーのあのシンプルな使いやすさが忘れられないのだろうか?
みんなが使っているから何となくスマホに替えているけど、本当は片手で文字を打ち込みやすいガラケーでLINEではなくEメールを打っている方が楽だったんだろうか?
日本人というのは独特の感性や感覚を持っている民族なので、自分たちが独自に進化させたガラケーの方を本能的に好んでいる可能性はある。
おいらも、正直言ってスマホの画面でLINE打つの苦手だからね...。断然ガラケーでEメールを打つほうが操作性はいいんだよ。
それに、今考えてみると、ガラケーのほうがケータイを見ている時間が少なく、本を読んだりする時間や物事を深く考える時間が確保できていた気がする。
スマホは便利なんだが、便利な分だけやはり使ってしまうので、結果として時間を無駄に消費してしまうことが多い。
誰にでも経験があると思うのだが、寝る前に少しスマホをいじったら、いつの間にか1時間も経過していたということがある。
その場合、1時間分の睡眠が削られ、次の日の集中力が落ちてしまうし、そもそも1時間もスマホをいじって下らない記事やニュースを見ているくらいなら、ペンとメモを用意して次の日の仕事の段取りを書き出した方が頭の中が整理されてよっぽど有意義だ。
おそらく、おいらと同じようにスマホを使うことで時間を著しく無駄使いしている人も多いのではないだろうか?
ところで、今後ガラケーが息を完全に吹き返してスマホのシェアを逆に奪い返すかというと、それは恐らく無理だろう。
なぜかというと、ガラケーには今の時代の携帯デバイスとして致命的な弱点が一つあるからだ。
それは、画面の小ささだ。
ガラケーは画面が小さいため、例えタッチパネル機能があったとしても、マウスと同じ機能を発揮することが出来ない。
つまり、カーソルが動かせない状態でPCを操作しているのと同じ状態なのだ。
オッサンが使っていたガラケーは、ボタンの部分に指をなぞらせるとカーソルを動かせる仕様になっていたが、メチャクチャ使いずらそうだった。
なので、純粋に機能を発揮するのは電話とメールくらいだろう。
しかし、今の時代はもう好むか好まざるかは関係なく、問答無用で仕事でもスマホの機能を使わないとお話にならないことがある。
グーグルマップしかり、ネットでの検索しかり、業務用のLINEの使用しかり、スマホがなくては仕事にならないケースが本当に多いのだ。
そのほか、学校などでも、みんながスマホを持っているので、スマホがないとコミュニケーションすら成立しなくなってしまう。
そのため、ガラケーがここ日本で完全復権する確率は限りなく低いだろう。
あり得るとしたら、画面の小ささと操作性をクリアするしかないんだが、ガラケーにマイクロソフトが開発したMRの技術を組み込むことが出来れば解決するだろうね。
※MR:マイクロソフトが開発した現実と3D画像を融合出来るデバイス。
スコープの部分を画面にはめ込んで、逆に画面を浮かび上がらせることが出来れば、あとはボタンの部分に指を這わせる操作で何とかなりそうだからね。
そんな商品が誕生すればおいらも買うが、恐らくそんなものは実現不可能だろうから、おいらは今後もスマホを使うしかないんだろう。
ガラケーはガラケーで本当に使いやすいんだけどね...。
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