不労所得を得ている人と、不労所得を得ていない人の違いは、給与に対する依存度の違いに現れる。
不労所得を得ている人の場合、給与所得が多少減少したとしても、不労所得でそれをカバーできるので、心理的なダメージは少ない。
一方で、不労所得を得ていない人の場合、不労所得を得ている人に比べて給与に対する依存度が高いので、減少した分だけ経済的なダメージを受けてしまい、心理的にもかなりマイナスに作用する。
会社の給与というのは、社員がいくら頑張っても増えないことや、会社の業績自体が悪ければ普通に減額されてしまうケースも多い。
一方で、株式の配当金や不動産からの家賃に代表される不労所得については、努力をして資産を積み増していけば地道に増やしていくことは可能だ。
つまり、不労所得は努力次第で増える可能性が高いが、給与所得については努力以外の要素が多く作用してくるためコントロールしにくいといった難点がある。
そのため、合理的に考えればサラリーマンは不労所得を増やしていくことに注力し、努力によって収入を確実に増やしていくべきなのだが、多くの人が必死に給与を増やそうとしている。
大手企業の夏ボーナスが２年ぶりに減少しているというニュースを見たが、ここ数年好調な業績に支えられていたボーナス額が、昨年から続く世界経済の停滞などによって影響を受けている可能性が高いと思った。
日本企業には輸出企業が多く、海外展開をしているグローバル企業も多いため、為替が円高に振れると業績が下ぶれしてしまう。
今年は年初から円高に触れる場面が多いため、そういった事象も日本企業のボーナス減に影響を与えているのではないだろうか。
ただ、円高や世界経済の悪化については、個人がどうこうできる問題ではないため、サラリーマンたちとしては流れに身を任せてボーナス減を受け入れるしかない。
つまり、ボーナスの減額については個人レベルではコントロール不可能な要素が多すぎるので、基本的にサラリーマンは会社から提示される額をそのまま受け入れるしかないのだ。
「僕は頑張ったのに、なんで．．．」
仕事をメチャクチャ頑張っている人の中には、そう思う人もいるかもしれないが、賞与額というのは会社の業績次第で変動するものなので、自分だけの頑張りではどうしようも出来ない部分が多いということは覚えておいた方がいいだろう。
夏のボーナスが増えるか減るかは所属している企業の業績次第だが、何もしなくても手に入る不労所得は努力次第で増やすことが可能だ。
前述したとおり、株や不動産を淡々と買っていき、配当金や家賃収入を得ることが出来る仕組みを膨らませていくと、自然と不労所得は増えていく。
そして、その後もそれらの資産を積み上げていくと、手に出来る不労所得の額はどんどん増えていく。
もちろん、それなりに価値がある資産を選ぶ必要があるが、資産を積み増していくだけで本当に何もしなくても入ってくる収入が増えていくのだ。
自分自身も、株式投資をスタートさせた時点よりもかなり配当金の額が増えている。
配当金の額が数千円～数万円単位の時点だとあまり収入が増えていると感じにくいかもしれないが、年間12万円以上になってくると、月換算で1万円以上収入が増えてくるので、それなりのインパクトはある。
会社で月収を1万円すぐに上げることは困難だが、例えば配当利回り3％の資産を400万円分保有することが出来れば、単純計算で12万円収入を増やすことが出来る。
これは、生活費を抑えたり、ボーナスを使わずに置いておいたりして堅実に貯蓄をしていき、資産を積み上げていけば不可能な額ではないだろう。
そう考えると、やはり資産を積み上げていくほうが、会社のボーナスが増額されることを期待するよりも確実だと言えるのではないだろうか。
夏のボーナスを貰ったら、車を買ったり旅行に行ったりする人も多いが、出来れば資産を買うために貯金をするか、資産に投資をするようにしよう。
というのも、前述したように資産というのは積み上げていけばいくほど、どんどん多くのお金を懐に入れてくる可能性があるからだ。
一方で、車を手に入れた瞬間や、旅行に行った瞬間は、刹那的には楽しいかもしれないが、それらが収入を増幅させることはない。
なので、もしも給与や賞与への依存度を下げていきたいのであれば、コツコツとお金を貯めて資産を買っていくしかない。
瞬間、瞬間、を楽しむことも重要だが、継続的に幸せを感じるためには、やはり収入額を増やしていく必要がある。
そのためだと考えて、ボーナスをぱあーっと使うのではなく、資産形成のために貯蓄しておくことは非常に重要なのだ。
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