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米国株投資家に人気の銘柄が村上春樹を連想させる商品を日本で販売

ギイイイイイイイ...。

この擬音が何を表しているのか、正確にわかる方は、恐らくはハルキスト、つまりは村上春樹のファンに違いない。

村上春樹といえば、だれにでも読みやすい文章で圧倒的に負のオーラを放つ作品を世の中に送り出す、現代の日本最高域と言っていい作家だ。

ノルウェイの森や1Q84なんかを読んだ方は頷くと思うが、村上春樹の作品にはどこか病的な神経質さと、異常な臨場感が混在している。

「私、村上春樹の作品を読むと、頭がぐるぐるしてきて気持ち悪くなるの」

あるとき、知り合いの女性と村上春樹の話になったときに、そのような読後感を述べていたが、確かにその通りだと思った。

村上春樹の作品は夜寝る前に読むと寝苦しくなり、朝読むとまだ覚醒していない脳にじんわりと重苦しい血液が流れて1日が鬱陶しい気分で始まってしまう。

だから、村上春樹の作品を読むときは、できるだけ気分のいい日曜日の昼間を選ぶようにしている。

だったら読まなければいい、という風に思われるかもしれないが、何故かあの病的に神経質で重苦しい空気の漂う作品群を読みたくなる時がある。

圧倒的な文章力と、だれにも真似出来ないあの村上春樹独特の世界観に一度憑りつかれてしまうと、大体の人は諸手を挙げてハルキストの仲間入りをしてしまうのだ。

そんな村上春樹の作品群でも、個人的に群を抜いて病的で重苦しい作品がある。

それが、ねじまき鳥クロニクルだ。

人間の残虐性を極限まで研ぎ澄まされた文体で描いたこの作品は、タイトルにもなっている「ねじまき鳥」という不気味な鳥の鳴き声が描写されている。

ギイイイイイイイ...。

それは確かに文章なのだが、小説を読み進めながらその部分を目にすると、耳の奥の鼓膜が不快な揺れ方をしているような錯覚に襲われることがある。

はっきり言って他人に勧められるような小説ではないが、一度村上春樹の小説を手に取ってしまうと、結局はこの作品に行きついてしまうだろう。

そして、耳の奥の鼓膜にあの不快な感覚を感じ、ねじまき鳥がすぐそばで鳴いているような錯覚に襲われるのだ。

ギイイイイイイイ...。

その日、僕は一人きりの夕食を作るための食材を探しに、近くのスーパーマーケットに向かっていた。お昼間だというのに、道はガランとしていた。まるで、真空管のような僕の心のように。

股間をストレッチしていることを感じ取るため、大きく股を広げながら歩幅を稼ぐ。まるで、錆びることを拒否する古い機械仕掛けの人形のように。

スーパーマーケットに到着すると、僕はまっすぐとパスタコーナーへと向かう。まるで、行動をプログラミングされたロボットのように。

そして、僕はその途中であるものを目にする。一瞬僕の目がそれに釘付けとなってしまう。まるで、だいぶ前にダーツ版に刺さったダーツの針のように。

どうしてこんなものがここに?

なぜ、それがこの時間にこのポイントに置かれていたのか、一体それはどの時点からこの場所にあって、どれくらいの期間をここで過ごしていたのか、全く見当がつかなかった。まるで、かくれんぼが終わったことに気づかない、いつかの誰かのように。

僕はゆっくりとそれを観察する。それは、ゆっくりと渦を巻くねじまき鳥のような形をしていて、僕は耳の奥にまたあのねじれるような感覚を覚える。まるで、深い海の底で耳の奥に渦のねじれを感じ取るように。

そして、 僕はそれをゆっくりと手に撮り、レジにもっていく。そして、財布から100円玉を出す。店員がそれを受け取る。レジからお釣りが出る。そして商品とお釣りが僕に手渡される。まるで、それは奥深い森林の奥で生活する部族の間で決められた儀式のように。

ー小説・海辺のかぶまくらよりー

...。

まあ、要するにだ...。

ペプシコ傘下のスナック菓子会社であるフリトレーの日本法人が製造しているドラゴンポテトを買ったということだ。

おいらね、このお菓子を見た瞬間、ねじまき鳥の鳴き声が耳に聞こえてきたんだよ。

だって、見たことあるかい?

ここまでネジ巻きを連想させるグルグルした形状のお菓子。絶対に他にはないだろう、こんな形をしているスナック菓子なんて。

見た瞬間にね、ギイイイイイイイイイイイイという音が耳の奥に響いていたよ。

まさに、ねじまき鳥スナックというにふさわしい形状だ。

しかもだよ、それを自分が保有している企業の子会社が製造していたなんて...。

と思ったら、ジャパンフリトレーって、ペプシコと提携しているカルビーの傘下企業なんだね。おいら、以前はカルビーの株式も保有していたことがあるので、それはそれでなじみ深い。

ちなみに、カルビーの株価は現在3,395円だが、この株価であればカルビーは自分の中では安いと思う。カルビーってずっとPER25倍~30倍くらいを行き来しているイメージだからね。それで今のPERは23くらいなので。

ところで、カルビーに投資していたとき、おいら、スナック菓子のことについて少し調べたことがあるんだが、皆さんはなぜカルビーの株価が安定しないか知っているだろうか。

それはね、カルビーが主力商品であるポテトチップスの原材料に生のジャガイモを使用しているからなんだ。

どういうことかというと、生のジャガイモというのは、あんまり保存が利かないので、その年に不作だったりするとポテトチップスの製造に影響が出てしまうんだ。

そのため、覚えている方もいらっしゃるだろうが、ポテトチップスの製造量が減ってしまい、コンビニやスーパーからポテトチップスが消えてしまうという事態が起こってしまう。

そうすると、当然カルビーの業績にも影響してくるので、株価が急に下がってしまったりするわけだ。

まあ、今はフルグラや乾燥ジャガイモを使用したクリスピータイプのポテトチップスなどそれを補完するタイプの商品も充実しているので、ポテトチップスの売り上げ減をカバーできる体制も整いつつあるが、決算短信の売り上げ項目を見ると、国内スナックの割合がダントツだからね。

だけど、フルグラの中国向け輸出の拡大の仕方が凄いので、もしかしたら近い将来、カルビーの売り上げは倍化する可能性はあると思うね。

なぜかというと、カルビーは最近、フルグラの製造工場を増設しており、それらの工場が本格稼働しているため、今後さらに海外への輸出が伸びるかもしれないと思うからだ。

中国でのフルグラ人気が凄いらしいが、多分、住んでいる人が一番中国の食品の安全度がどの程度かを理解していると思うので、買えるのであれば高品質な日本製を選ぶに決まっているからね。

それにしても、最新の決算短信では海外シリアル部門の売り上げの伸び率が+315%と物凄い伸びなので、今後は採算の悪い北米は捨てて、アジアで頑張った方がいいかもしれないね。

ところで、ドラゴンポテトのお味はどうなのかというと、まあ...可も無く不可もなくといったところか。

普通にうまいスナック菓子という感じだね。

ただ、ドラゴンポテトの材料は保存が利く乾燥ジャガイモなので、製造の安定度でいうとポテトチップスより高いのかもしれない。

旨さで言えば、やはりおいらはポテトチップスのほうが好きだが...。

本家のフリトレーはペプシコの飲料事業が苦戦気味なのに対して絶好調だそうだから、もしかしたら北米で売っているフリトレー製スナックはドラゴンポテトを超えているのかもしれないけどね。

北米では、野菜スナックなどの健康志向の商品が売れ筋だそうなので、ヘルシー志向の商品で攻めているのだろうか?

アメリカ人といえば、油でぎったぎたのポップコーンや塩分90%のスナック菓子を鬼食いしているイメージなのだが、やはりミレニアム世代から好みが180度変わってしまっているのだろうか。

まあ、おいらの米国株の中で唯一含み益を保っている銘柄なので、ペプシコさんには頑張って欲しいところだが...。

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