【サーキットブレーカー】という言葉を聞いたことがあるだろうか?
おそらく、株式投資をやっている方なら知っているケースが多いと思うのだが、サーキットブレーカーは暴落が発生しやすい中国株式市場においてたまに発動するシステムのことだ。
サーキットブレーカーは、株式市場において一定以上の行き過ぎた値動きが発生した際に、それを制御する目的で発動するシステムで、今回、まさかの米国株式市場でサーキットブレーカーが発動する事態となっている。
株価理論値に基づいた適正な価値評価が確立している米国株式市場においてサーキットブレーカーが発動されるなど、恐らくは誰も予測していなかっただろうが、すでに2度目のサーキットブレーカーが発動していることからも、まさに米国株が大暴落を開始していると言っていい状況だろう。
米国株式市場におけるサーキットブレーカーが発動する条件は下記の通りだ。
・S&P500種平均株価指数が7%下落
この条件下において米国株式市場でサーキットブレーカーが発動するのだが、超優良企業の詰め合わせであるS&P500が7%以上下落する事態など、通常時には考えられない。
ちなみに、米国株式市場においてサーキットブレーカー制度が発動したのは前回の1度目が初めてのことなので、もはやこれまでの株価の流れがあてにならないほど市場は混乱を示していると言っていいだろう。
そして、これから先もまたサーキットブレーカーが発動するような場面が来る可能性もあると思うだが、それには理由がある。
というのも、最近の市場はAIによるいわゆるアルゴリズム取引に支配されているからだ。
現在、市場では超高速で取引を行うAIによるアルゴリズム取引が幅を利かせており、人間では対応不可能なくらいの速度で一定の条件で取引が繰り返されるという減少が頻繁に起きている。
その場合、AIは人間のようにPERがどうだとかPBRがどうだとか、割安な株なので買うだとか、そんな悠長なことを考えることはなく、ひたすら設定されたオペレーションを超高速で実施するようになっている。
そのため、人間だけが取引している場合では考えられないような株価の崩壊が起こることがあるのだが、近年、このアルゴリズム取引が市場を歪めていると指摘されていた。
以前、何かの媒体で凄腕のトレーダーが、「最近はもうAIによるアルゴリズム取引に人間がデイトレードで勝つのは困難になってきている」、と述べていたのを見たことがあるが、現在の高速で崩壊していく米国株式市場を見ていると、なるほどと思ってしまう。
無数のAIが繰り広げるアルゴリズム取引による相場の崩壊は、短期的には人間ではコントロール不可能な恐るべき現象なのだが、今現在の株価暴落はマジですごい感じがするね。
「クラッシュ」と呼ぶのにふさわしい株価の暴落だね。
今回の暴落だけですでに2度発動してしまったサーキットブレーカーだが、これで発動が終わりかというと、恐らくはまだ何度か発動するだろう、というのが個人的な予測だ。
なぜかというと、NYダウが1日で1000ドルや2000ドル暴落するというのは異常事態なので、その異常事態が連発しているということは、恐らくは人間以外が市場を完全コントロールしている状態だということだ。
米国株はここまで異次元といってもいいくらいの暴騰を演じてきたのだが、それが完全に逆回転をし始めている感じがするので、それがAIによるアルゴリズム取引によるものだとしたら、恐らくはさらに一方向に株価は動いていくだろう。
そして、それが今現在は下方向への下落となっているわけだ。
なので、米国株に投資をしている身としてはサーキットブレーカーの発動が連発するといった事態だけはやめてほしいのだが、果たして今後どうなるか...といった感じだね。
どちらにしろこれは、滅多にお目にかかれない光景なのは間違いがないだろうね。
■1度目のサーキットブレーカー前夜の動画
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